現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

トイ・ストーリー4

2022-02-17 18:03:54 | 映画

 人気アニメ・シリーズの第4作です。
 ディズニーらしいハッピーエンディング・ストーリーなのですが、よく練られたストーリーで大人の鑑賞にも十分耐えられます。
 夏休みの子どもたちと引率の親たち(圧倒的に母親ですが)で満員の場内には、終始大きな笑い声が響いていました。
 そのタイミングを観察していると、子どもたちが笑うシーンと大人が笑うシーンは見事に違っています。
 子どもたちはちょっとした言葉の面白さやギャグに敏感ですし、アクションによるドタバタシーンへの反応もいいです。
 もちろん、大人たちもそういったシーンでも笑っているのでしょうが、もう少し手の込んだギャグやユーモアに対しては子どもたちよりも大人たちの笑い声の方が目立ってっていました。
 意外にオーソドックスな人間(?)関係(持ち主の子どもとおもちゃ、恋愛、男同士の友情、親子の愛情など)は目新しい物ではありませんが、その方が子どもたちにも理解しやすいのかもしれません。

 

 

 

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トイ・ストーリー2

2022-02-17 17:59:24 | 映画

 1999年公開の人気アニメシリーズの第二作です。
 前作から四年後の作品ですが、持ち主のアンディの家族の様子を見ると、映画の中の設定は前作の直後のようです。
 この作品では、おもちゃが壊れたり、持ち主が大きくなったりすることによって、おもちゃとサヨナラする日がテーマになっています。
 それは、人間側から見ると、「子どもの時代にサヨナラする日」を意味するので、児童文学の大きなモチーフの一つです。
 そして、このテーマは後に「トイ・ストーリー3」(その記事を参照してください)で、深化されてその素晴らしいラストシーンへと昇華されます。
 また、この作品でも、主人公のウッディ、アンディ、バズ・ライトイヤーの三人の友情が作品を支えています。
 特に、前作でウッディに救ってもらったバズが見せる男気は、観客の男の子たち(子供時代を忘れない大人の男性も)にはたまりません。
 また、新登場のカウガールのジェシーとかつての持ち主のエミリーとの悲しい別れ(エミリーが成長しておもちゃに関心がなくなり、ジェシーは捨てられてしまいます)が描かれ、女の子のファンも拡大されたことでしょう。
 この作品では、おもちゃを取り巻く環境の変化も巧みに取り入れられています。
 ウッディが、かつて白黒テレビ時代の操り人形劇の主人公で、関連グッズもたくさん販売され、おもちゃコレクターの間で莫大な金額で取引されるプレミアな人形だということがわかり、そのためにおもちゃ屋のオーナーに誘拐されます(最終的な行き先が日本のおもちゃ博物館だというのが笑えます)。
 テレビゲームのヒットにより、バズは大人気おもちゃになり、おもちゃ屋には多数のバズが並んでいて、「俺が本物だ」と争うのも笑えます。
 誘拐されたウッディ救出のためにお約束の冒険活劇が繰り広げられますが、結果として、従来のおもちゃのメンバーに、元気少女のジェシーやウッディの愛馬のブルズアイといった魅力的なキャラクターが仲間に加わり、アンディのおもちゃたちへの愛情も再確認でき、ディズニーらしいハッピーエンドで物語が終わります。

トイ・ストーリー2 (吹替版)
ヘレン・プロトキン,カレン・ロ・ジャクソン
メーカー情報なし
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トイ・ストーリー

2022-02-17 17:57:21 | 映画

 1995年公開の人気アニメシリーズの第一作です。
 子どもがそばにいない時におもちゃが動き出すという設定自体は、児童文学の世界では特に新しくなく、有名なところではアンデルセンの「すずの兵隊」があります。
 このシリーズの優れた点は、おもちゃたちに子どもと遊ぶということに使命感を与え、彼らがそれにプライドを持って生きていることでしょう。
 この作品では、主役のウッディが、持ち主のアンディのお気に入りの座を、誕生日プレゼントとしてやってきた宇宙ヒーロー、バズ・ライトイヤーに奪われ、葛藤する様子が描かれています。
 そして、バズもまた、自分が本物の宇宙ヒーローではなく、台湾製(中国製でないところに時代がわかりますね)のおもちゃであることを悟り、悩みます。
 隣の家のおもちゃに対して乱暴な男の子に囚われたり、アンディ一家が引っ越していったりなどの障害を乗り越えて、バズはおもちゃとしての使命を受け入れ、二人はかたい友情を育みます。
 他のおもちゃたちもそれぞれの個性を活かして活躍しますが、なんといってもこの作品では、ウッディ、バズ、アンディの三人の男の友情がたまらない魅力で、世界中の子どもたち(特に男の子たちや子どもの気持ちを忘れていない男性たち)を虜にしました。

トイ・ストーリー (吹替版)
ラルフ・グッゲンハイム,ボニー・アーノルド
メーカー情報なし


 

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