現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

児童文学と一般文学

2018-11-30 08:24:17 | 考察
 児童文学の商業主義化が進んで、いわゆる「現代児童文学」(1950年代にスタートして1990年代に終焉したと、私は考えています。詳しくは関連する他の記事を参照してください)の時期のようには、まったくと言っていいほど「純文学」的な作品は出版されなくなっています。
 その点では、一般文学の方が、「純文学」的な作品も、まだ出版される機会はあるかもしれません。
 もっとも、大江健三郎に言わせると、一般文学でも「純文学」のマーケットはかつての十分の一以下になっているそうです。
 この発言自体かなり前のことなので、芥川賞受賞作品以外は、今では百分の一以下になっているかもしれません。
 それでも、現在の子どもたちのおかれている過酷な状況(貧困、飢餓、格差社会、ブラック企業(バイト)、学校生活におけるカースト化、核汚染、虐待、ネグレクトなど)を描いた作品を出版するには、児童文学よりも一般文学の方がチャンスはあるでしょう。
 
講座日本児童文学〈5〉現代日本児童文学史 (1974年)
クリエーター情報なし
明治書院




コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする