Cafe Bridge 粉闘記

bridgetの日記の続編です。
カフェオープンからの日々のできごとや思ったことをつれづれなるままに。。。

丁度よい

2017-12-17 | 日記
昨日の、良寛さんの見舞い文に辿りつくきっかけとなった、間違って良寛さんが作者として伝わった詩をご紹介します。
先日お客様から一部分を教えていただいて、心に響いたので調べてみた詩です。
実際の作者は、石川県の真宗大谷派常讃寺坊守、藤場美津路(みつじ)さんという方だそうです。
私の母はクリスチャンですから、今ごろは天国に行っていると思うのですが、この詩を読むと、母との別れの時期さえもちょうどよいと思えてきます。
最後の5行を削除して、良寛作として、観光地などでパネルが売られていたこともあるようです。つまり、みんなが読むのに丁度よい詩なのですね。
ただ、作者ご本人が話されたことによりますと、「自己否定の苦悩の中に聞こえた仏様の慈愛の言葉です。安易な現状肯定ではありません」とのこと。

「丁度よい」 藤場美津路作

お前はお前で丁度よい
顔も体も名前も姓も
お前にそれは丁度よい
貧も富も親も子も
息子の嫁もその孫も
それはお前に丁度よい
幸も不幸もよろこびも
悲しみさえも丁度よい
歩いたお前の人生は
悪くもなければ良くもない
お前にとって丁度よい
地獄へ行こうと極楽へ行こうと
行ったところが丁度よい
うぬぼれる要もなく卑下する要もない
上もなければ下もない
死ぬ月日さえも丁度よい
仏様と二人連の人生
丁度よくないはずがない
丁度よいのだと聞こえた時
憶念の信が生まれます
南無阿弥陀仏