Cafe Bridge 粉闘記

bridgetの日記の続編です。
カフェオープンからの日々のできごとや思ったことをつれづれなるままに。。。

みなみの桜

2018-02-27 | 日記
ここ最近メガソーラーの話ばかりでしたから、もう少し明るい話。
先日、南伊豆の青野川沿いのウォーキングに行きました。いつもの歩こう会の定例行事です。
今回は平坦なコースでしたからラクチンでしたが、歩数だけは結構いきました。15000歩は超えていました。
桜はあいにく3分咲きぐらいでしたが、木によってはもう少し咲いてたかな。




「みなみの桜と菜の花まつり」を開催中です。
今日現在、8分咲きぐらいになったそうですよ。

菜の花も先週の様子です。

こんな風に歩けるようになっています。


帰りに道の駅で、白梅と桜を買ってきました。「刈って」じゃないですよ、「買って」来ました。梅が150円で桜が250円!!
買ってきた時はまだ全部堅い蕾でしたが、暖かい店内に生けておきましたから、今日は満開。







外は寒いですが、店内には春到来。街には風邪が大流行りです。皆様、お大事に。

苦渋

2018-02-23 | 日記
例によって明日2月24日の伊豆新聞の一面です。(前にも書きましたが、この辺りでは夜中に朝刊が配達されるので、さっき届いたところです。)
22日夜の池コミセンでの住民会議の写真も出ていますが、メインは今日23日に反対団体の代表者たち数名が市長に会いにいき(アポがとれたのはたった20分!)抗議文を渡したことが出ています。


「伊東市八幡野地区に建設が計画されている大規模太陽光発電所「伊豆高原メガソーラーパーク発電所(仮称)」に反対する住民団体は23日、市役所を訪れ小野達也市長らと面談、市が事業者に宅地造成等規制法(宅造法)の許可を行ったことを不服として、市を相手に行政訴訟を起こす意向を伝え、宅造法の許可を下したことへの説明などを求める抗議文を提出した。行政不服審査法に基づく申し立ては3月2日に行う見通し。」

以上伊豆新聞より。明日になれば伊豆新聞のサイトで読めるはずです。

イブアイ静岡というのはSBS(静岡放送局)の番組です。
22日、23日と連日伊東市のメガソーラー問題について報じていますので、ご興味の有る方はご覧ください。


22日 伊東市のメガソーラー問題 県も審議会で審査へ



23日 住民側が市長に強く抗議 メガソーラー建設で“深い溝” 伊東市


苦渋の決断、断固反対、と言いながらも、行政手続きとして許可をおろさざるを得ない・・・。
本当にそう思っているのだろうか!?
土砂災害が起きるかもしれない危険な場所です。
もし災害が起きてしまったら、許可を下した人たちは何と言うのだろうか!?
どうして事が粛々と進むのだろうか!?






2月22日(木)池生涯学習センターにて

2018-02-21 | 日記
急なお知らせになりますが、ご都合のつく方、ご興味の有る方にお知らせです。

日時:2月22日(木)18時から
場所:池 生涯学習センター (池コミセン)
内容:伊豆高原メガソーラーに関する現在の状況や今後の予定、活動方針などについて


伊豆高原メガソーラーの建設反対に関連して、いくつかの反対団体があり、その団体の代表者が集まる連絡協議会が定期的に開かれています。
当初、明日18時からの連絡協議会に、市の職員が説明に来る予定でしたが、それがキャンセルされたため、広い場所を予約してあるので、参加したい方が誰でも会議に参加出来るオープンな場に会議を変更したとのことです。
以下、伊豆高原の自然と森を守る市民の会からのご連絡を転記いたします。

* * * * * * * * * * * * * * * * *

2月22日木曜会議は「池 生涯学習センター(池コミセン)」に場所を移して開催されます。時間は18時~ です。

今回は代表者会議ではなく、参加したい方が自由に参加可能なオープンな集会と致しました。皆様、お誘い合わせの上、ご参加いただけますようよろしくお願いいたします。

◆池 生涯学習センター
http://www.city.ito.shizuoka.jp/shougai_gakushuu/html/shisetsu/hpg000002635.html

八幡野コミセンから会場を移しての開催になりますので、場所をお間違えのないようによろしくお願いします。

2月15日付、伊東市が伊豆メガソーラーパーク合同会社に宅地造成法等規制法の許可を下ろし、それについて16日、小野市長が記者会見を開きました。

記者会見によれば「 住民の皆様の不安や懸念が払拭できるよう、あらゆる対応を行って参ります 」との声明で
1月31日に協議会メンバー数名が副市長と面談した際にも「研究会は開催しないが市の担当課から説明をさせる」との提案があった為
当初は22日の会議をその説明の場に当てるべく日時・場所等の調整を行ってきました。

ですが、直前で担当課である都市計画課からキャンセルが入りましたので、広い会場をそのまま活かし、参加したい方が誰でも会議に参加出来るオープンな場に会議を変更致しました。

現在の状況や今後の予定、活動方針などについて話がありますので
地域住民の方やお知り合いなどで興味のある方がいらっしゃいましたらよろしくお誘い下さい。

=== 伊豆高原の自然と森を守る市民の会
http://www.evergreen-izukougen.club/




悲報!

2018-02-16 | 日記
昨年春からずっと問題になっている伊豆高原メガソーラー問題。
とうとう伊東市が宅造許可(宅地造成等規制法)をおろしました。



スキャンできる大きさの関係で新聞名が切れていますが、伊豆新聞の2月17日(土)の新聞です。
この辺では、翌日の朝刊が夜中に配られるので、これを待っていました。

断腸の思いで許可と市長は言っていますが、市民の思いは全然聞いてもらえていない。

このメガソーラーは止められないけれど、規制するために市民が直接請求した条例案について、臨時の伊東市議会が2月13日に行われました。
その時の記事がこちら。

市長の意見書としては、「制定の必要はないものと考えている」とバッサリ。
3月市議会には、市側が作成した条例案も提出され審議される予定。同じことに対して、市民からと市からと2つの条例案が出るという異例の事態になっています。両方のよいところを合わせればよいのに、市民案は必要ないというのはいかがなものでしょうか?

このメガソーラー、伊東市民は業者と闘うというよりは、「業者+市役所」と闘わなければならないようです。








シュローブチューズデイ

2018-02-13 | カフェ
三連休はたくさんのお客様においでいただき、ありがとうございました。
最終日の昨日は、お天気が良かったのでドライブ日和。ドライブがてら何度も来てくださっているマスターの会社時代のお友達や、私の高校時代の友人夫妻も遊びにきてくれました。お店をやってて嬉しいことの一つです。



今日は観光の方もいらっしゃいましたが、半分以上がご近所のリピーター様。これもとっても嬉しいことです。
皆様、ありがとうございます。


寒くて庭に出る時間が短くなっていますが、クリスマスローズが咲き始めていました。


このクリスマスローズ、実はレンテンローズでレントの時期に咲く・・・とっとっと、しまった!!
今日はShrove Tuesday!!! イギリスではパンケーキデー。パンケーキといっても、イギリスのパンケーキは日本のクレープみたいに薄いけれど、今年は焼くのをすっかり忘れてしまいました。イギリスのパンケーキデーについては、英国ニュースダイジェストにでていましたので、ご興味の有る方はどうぞ。
私がイギリスにいたころ、この英国ニュースダイジェストは紙媒体で日本食料品店などに置いてありました。なんか懐かしい。




建国記念の日

2018-02-11 | 日記
少し暖かな3連休で、昨晩の大雨もあがり、気持ちよく晴れた城ヶ崎海岸でした。
たくさんのお客様においでいただき、春が近いのを感じました。
今日は建国記念の日の祝日です。

何を持ってして建国とするかは各国によって異なるとのことで、ウィキペディアはまたいろいろと教えてくれています。

「日本では、実際の建国日が明確ではないため、建国神話(日本神話)を基に、建国を祝う日として「建国記念の日」が定められた。2月11日は、日本神話の登場人物であり古事記や日本書紀で初代天皇とされる神武天皇の即位日が、日本書紀に紀元前660年1月1日 (旧暦)とあり、その即位月日を明治に入り新暦に換算した日付である。」

神武天皇は日本神話の中の初代天皇。神話上の伝説上の初代天皇ですから、今上天皇の祖先はいつから伝説上ではないのか?とあらためて皇室の系図一覧を調べてみました。
確かに最初は天照大神。一体いつから神話ではなく実在なのかしら? 第16代 仁徳天皇は日本史で習いましたね。仁徳天皇陵という前方後円墳の写真はどの教科書にも出ていたのではないでしょうか?お墓があったのだから実在? 
初期天皇の実在性については諸説あるそうです。初代・神武天皇以降を実在とする説、第10代・崇神天皇以降を実在とする説、第15代・応神天皇以降を実在とする説、第26代・継体天皇以降を実在とする説 など、まだまだ奥が深いです。

今上天皇の退位により平成は来年31年の4月までです。5月からの元号はまだわかりませんが、来年10月に行われる「即位の礼」を休日にする案が出ていると今日のニュースで流れていました。
来年は天皇誕生日の祝日がないんです。今上天皇のお誕生日は12月23日で皇太子の浩宮さまのお誕生日が2月23日。4月30日までしかない平成31年のうちには今上天皇の誕生日12月23日はまだ来ていなくて、次の元号の元年は5月1日からだから新天皇(現皇太子)のお誕生日2月23日は過ぎてしまっていますね。代わりにといってはなんですが、即位の礼のお休みが来年だけですけど10月にあるのは嬉しいですよね。
それにしても、12月23日が記念日として残るかどうか?クリスマス前だし、残るといいですね。


平昌オリンピック開会

2018-02-09 | カフェ
今日は平昌オリンピック開会式でした。
キムヨナさんが聖火の点灯もよかったし、きれいでしたね。
私が素敵!と思ったのは、各国の選手団の入場の時に国名のボードを持って旗手の前を歩いている女性のドレスです。
ちょっと注目するところが違ったかな。
アメリカ人選手団が着ているコートにはヒーターが入っているのも驚き。
バミューダの選手はバミューダパンツでの入場、トンガの旗手は上半身何も着ていない!
さぞ寒かったことでしょう。


さて、今日のカフェは、ご近所の方や、何度もいらしてくださっている方々が次々とおいでくださり、嬉しい1日でした。幸せです!
伊豆高原にお住まいで初めていらしてくださったお客様もいらっしゃいました。ありがとうございます。また是非おいでくださいませ。

休みの水曜日の夜には、メガソーラー反対の住民大会がありました。
400名ほどの人々が参加しました。
8日の伊豆新聞にでていました。

同じ7日(水)に漁協関係者と事業者の意見交換会もありました。
こちらはSBSのイブアイ静岡の動画です。

今後は訴訟へと発展していきそうです。

美しい伊豆高原をいつまでも美しく保てますように。




春近し

2018-02-05 | 日記
庭の枯葉を片付けていると、フキノトウが顔を出していました。

例年、放置しすぎて花が咲いちゃったり、塔がたってしまって生け花になったりすることもあり、今年は珍しく早目早目にと、今日初めての収穫をしました。蕾の小さいのはまだ残しておきました。




さて、フキノトウのあく抜き。結論から申しますと、失敗しました。
いくつかのサイトでチェックしたのですが、最終的に参考にしたのがフキノトウのあく抜きではなかったのか・・・?
1リットルのお湯を沸騰させて、小さじ1の重曹をいれて、10分茹でる。その後冷水にとり、30分ごとに2-3回水を取り替える。
1年に1回か2回しかしないことだから、そうだったかなぁと思いながら、書いてあるとおりに茹でました。
お湯の色は不気味な茶色に変わり泡立っていて、なんだか食べ物の下処理というより、化学実験の様相になり、少々不安になってきました。
今までこんなことはなかった!そして10分後。はたして、フキノトウは・・・モズクのように溶けていました。_| ̄|○

重曹を入れすぎるとフキノトウの繊維が溶けると別のサイトにありました。これはいれすぎではなく、10分という茹ですぎでしょう。
後で他のサイトを見ると、1-2分茹でるとか3-4分茹でるとなっていて、10分よりずっと短い( ノД`)シクシク…
モズクのようになってしまったので、しっかり絞って、フキ味噌にしました。それでも、まだまだフキノトウの風味がある。
次回は塩でやります。

あく抜きの失敗といえば、こんにゃく。でも、こちらは結果的には失敗ではありませんでした。
こんにゃくのあく抜きはどうやったら失敗するんだ!って気もしますが・・・。
はい、だってお湯でゆでるだけだから。
この前、ピリ辛こんにゃくを作るためにレシピに従い、あく抜き後のこんにゃくをごま油で炒めたら、これまた科学実験のように不気味なほどの泡がぶくぶくとでてきまして、思わず、これは食べてはいけない・・・と捨てそうになりました。
ネットで調べたら、同じ経験をした人が他にもいたようで、似たような質問がたくさんありました。
こんにゃくと油、特にごま油の相性が悪いらしく、煮物の時はなんともないけれど、炒めると泡がぶくぶくでるそうです。
この泡は体には害はないとのことだったので、あわぶくこんにゃくを一度お湯で洗い流して、煮炒めのようにしてピリ辛炒めを作りました。
あく抜きはしたのに、その水切りが足りなかったのか・・・原因はわかりません。








立春寒波

2018-02-04 | カフェ
立春です。ニュースでは、強烈な寒気が襲い立春寒波とのことですが、今日の昼間の陽射しは春を感じるに十分な明るさでした。
夜になってグッと冷え込んでいますけど・・・。

マスターの東京の仕事の時のお客様のお嬢様ご夫妻がご来店くださいました!
お会計の時にレジで、「父から聞いてきました」と自己紹介してくださり、マスターが懐かしがっていました。
お父様のお店は根津の老舗甘味処 「芋甚」さんです。
こちらのお店の店舗をマスターが設計させていただきました。私も一度食べに行ったことがあります。美味しいの!

さて、昨日のブログで観光+散歩と書きましたが、昨日の記事だと図書館の建物からまだ1分も歩いていない距離になりますので、土地勘のある方だと、それは散歩とは言わないだろう・・・と。

はい、「肝臓先生御夫妻顕彰碑」を読んだ後は、音無神社に向かいました。11月10日には、奇祭といわれる尻つみ祭りというのが行われるそうです。
でも、訪ねた理由はそれではなく、八重姫。

音無神社は、源頼朝が伊東祐親の娘、八重姫と逢瀬を重ねたと言われている神社です。
安産と縁結びの神様、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)が祀られています。

こちらの樹はシイの木とタブの木の2本の木ですが、抱き合っているように見えます。
そして、こちらは妊婦さんのお腹のような木。


頼朝と八重姫の間に産まれた子供、千鶴丸は川に沈められ、頼朝と八重姫の仲は裂かれ、八重姫は江間の小四郎に嫁がせられました。
この千鶴丸が沈められたところが稚児が淵、流れ着いたところが富戸の宇根。立派な産着をかけたという産衣石を以前富戸の散歩中に見ました。
千鶴丸の供養のためという八重姫ゆかりのお寺というのがそのすぐ隣にある最誓寺。曹洞宗のお寺でした。


伊東祐親のお墓もこちらに移されていました。
伊東七福神巡りの一つでもあります。寿老人。
樹齢600年ともいわれる蘇鉄がありました。伊東市の天然記念物だそうです。


こちらは、最誓寺の入口に貼ってあった言葉です。

人間の目は外を見るようにできている
だから自分を見ずに相手ばかりを見る
そこに不満が生まれる

先日の神社といい、お寺にも入口にいい言葉が書いてありました。教会にも書いてありますね。
神様仏様からの御言葉。やっぱり心に響きます。



肝臓先生 

2018-02-03 | 日記
今日は4年前に観光でいらしてくださったお客様が再度ご来店くださいました。
あの時生まれて数か月だった赤ちゃんが4歳のお嬢ちゃんになっていて、感慨深かったです。
冬だけどやっているかなと寄ってみてくださったそう。寒い中ご来店ありがとうございました。

さて、この前の水曜日、熱海の帰り、マスターが市役所に行くので、私はその近くにある市立図書館で車を降りました。
読みたい本もあったし、借りたい本もあったし、図書館ならマスターの用事がどのぐらいになっても適当に時間をつぶしていられるし・・・。
車を降りて、階段を上って建物に入って、図書館に入ろうとしたら・・・まさかの月末休館日!ガーン・・・。
都会と違って、こちらはほとんど車で移動します。バスの路線も時間も頭に入っていないし、そもそも本数が少ない。

さて、どうするか。観光?天気もいいし、少しお散歩でもしますか・・・。
図書館の入口の横には、伊東市が世界に誇る重岡建治先生作の彫刻がありました。「鳩と女」


図書館を出てすぐに目に入ったのがこちら。

「肝臓先生御夫妻顕彰碑」と書いてあります。

肝臓先生友の会 会長山田義郎
相共に伊東に在住された尾崎士郎先生の親友文豪坂口安吾先生は昭和二十五年正月号の文学界に肝臓先生をたたえた文と詩とを発表されておられる
茲に録して我等もまた肝臓先生御夫妻を称えんとするものである

この碑の2段目と3段目に彫られているのが下記です。青空文庫の「肝臓先生」はこちらですので、全文を読みたい方はそちらをどうぞ。
碑に掘られている下記は肝臓先生の最後の部分です。肝臓先生にはモデルがいるそうで、佐藤十雨(本名清一)氏というお医者様で今はないそうですが、天城診療所という医院を開業していたそうです。「カンゾー先生」という映画にもなっていますが、こちらは舞台が岡山だそうです。

この町に仁術を施す騎士住みたりき
 町民のために足の医者たるの小さき生涯を全うせんとしてシシとして奮励努力し
 天城山の炭やく小屋にオーダンをやむ男あれば箸を投げうってゲートルをまき雲をひらいて山林を走る
 孤島に血を吐くアマあれば一直線に海辺に駈けて小舟にうちのり風よ浪よ舟をはこべ島よ近づけとあせりにあせりぬ
 片足折れなば片足にて走らん
 両足折れなば手にて走らん
 手も足も折れなば首のみにても走らんものを
 疲れても走れ
 寝ても走れ
 われは小さき足の医者なり走りに走りて生涯を終らんものをと思いしに天これを許したまわず
 肺を病む人の肝臓をみれば腫れてあるなり
 胃腸を病む人の肝臓をみれば腫れてあるなり
 カゼひきてセキする人の肝臓をみればこれも腫れてあるなり
 ついに診る人の肝臓の腫れざるはなかりけり
 流行性肝臓炎!
 流行性肝臓炎!
 戦禍ここに至りてきわまれり
 大陸の流感性肝臓炎は海をわたりて侵入せるなり
 日本全土の肝臓はすべて肥大して圧痛を訴えんとす
 道に行き交う人を見てはあれも肝臓ならむこれも肝臓ならむと煩悶し
 患者を見れば急いで葡萄糖の注射器をにぎり
 肝臓の肥大をふせげ! 肝臓を治せ!
 たたかえ! たたかえ! 流行性肝臓炎と!
 かく叫びて町に村に山に海に注射をうちて走りに走りぬ
 人よんで肝臓医者とののしれども後へはひかず
 山に猪あれども往診をいとわず
 足のうらにウニのトゲをさしても目的の注射をうたざれば倒れず
 ついに孤島に肝臓を病む父ありて空襲警報を物ともせずヒタ漕ぎに漕ぎいそぐ
 海上はるか彼方なり
 敵機降り来ってバクゲキす瞬時にして肝臓先生の姿は見えず
 足の医者のみかは肝臓の騎士道をも全うして先生の五体は四散して果てたるなりき
 しかあれど肝臓先生は死ぬことなし
 海底に叫びてあらむ
 肝臓を治せ! 肝臓を治せ! と
 なつかしの伊東の町に叫びてあらむ
 あの人も肝臓なりこの人も肝臓なりと
 肝臓の騎士の住みたる町、歩みたる道の尊きかな
 道行く人よ耳をすませ
 いつの世も肝臓先生の慈愛の言葉はこの道の上に絶ゆることはなかるべし
 肝臓を治せ
 たたかえ! たたかえ! 流行性肝臓炎と!
 たたかえ! たたかえ!
 たたかえ! と