[第180話]チェンソーマン 第二部

と言うことで狂人の回。

正常な常人から狂人になるとこういうもんになるんかね？　と違和感がある。
私は逆に狂人から正常な常人になりつつある（と言うかまだほぼ完全にはなってないと思うが）ので、渡しから見た狂人を形成するプロセスが逆（私は狂人→常人だったが、逆のパターンの常人→常人）だとこうなるんかな？　と。

例えば、82年前から来ている一番最若手のデビルハンターは「おっとそろそろ時間だ　オレは狂うから消えていいよ　お前はオレが作った妄想だろ？　なあリツコ？　」と言うが、本当の狂人はこういうことを言わない。多分正常人がベースとなっていてそれが消えないからこういう感じになっているんだと思う。

本当の狂人であるならば、基準が様々に混交した世界だと、それらを全て見つめて、かつ、それを整理・系統立てようとするだろう。エサを与えられた鶏が物理を考えると言うコピペと同様、別基準が存在するとそれに従って生きなければいけないが、前の世界や別の世界も憶えているので、それらの消失を実感すると共に、今あるこの世界も消失するのではないかと疑い始め、そして今あるこの世界の実存をも疑うようになってくる。

本当にここに自分はいるのか？　人が正しいと思っていることは本当に正しいのか？　それに意味はあるのか？　
そして全てはあるがままであるとし、諦観して、受け入れる、と。