とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

非動的製造物の礼賛 磁石・バネ・傾斜

2018-03-11 19:30:43 | 哲学・社会
世の中の基本原理は、皆、エネルギーを得ることで行動している。

石油があればエンジンがまわせる。
原子力があればタービンがまわせる。
液化天然ガスはセントラルヒーティングの燃料となる。
それが回転となり、電気となって、熱となって、社会を回すことができる。

将来的には、ここに常温核融合が社会を破滅させる危険性を伴いながらも、そのメンバーに加わることになる。
採用している思想主義のいかんにかかわらず、社会はそのメンバーの参画と、あるいは社会側からの採用を止めることができない。

なので、社会の基本政策と言えば、この動的エネルギーを生み出す戦略物資の調達に重点が注がれることになっている。


さて、今回の話はそれとは別個の話だ。
国家の政策面では資源調達に傾倒するという方向性は維持するものとして、それが政治面・社会面での話題であるならば、次に続く文章は文化面に近い形となる。

社会的に重要なギミックを担いながらも、それが礼賛されることもなく、スポットライトの外れに、ポツンと体育座りしていた製造品を改めて見てみたいのである。
これはおおよそ、車輪やレール、衣服や住居の発明がそれに該当していたが、ここでは更に現代風なものにスポットを当ててみたい。


まずは磁石。これはエンジンやモーターなどの動的エネルギーではないが、着脱が簡単な感じで人間が任意の時点で操作することができる優れた製品だ。Mac book airの電源ケーブルの接続はこれになっていて、非常にユニーク、かつ、スマートなアップルらしい製品になっている。
一度電源ケーブルの着脱を、他の普通のノートPCと比較してみましょう。

次に、バネである。これはボールペンの中にあるコイル式のバネの他に、電車の振動を抑える湾曲した弓なりのバネまである。これは構造的に衝撃を吸収したり、あるいは元にある位置へと押し戻そうという動きをするもので、この構造を採用している社会は、その製造物の利便さ、革新性に感謝をすべきではないか。

最期に傾斜である。
雨の日に水が排水口へたまったり、あるいは台所のシンクで排水口へ水が流れるのは傾斜のせいである。
この意味で、ローマ街道など、平坦な道を延々と続かせた「水平」なる構造も礼賛すべきだが(荷車の運搬が格段に楽になるため)、傾斜構造により、ものが自然に流れるようにした功績は大きい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 労働者の健康管理に、非常に... | トップ | 魔王の菩提寺 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

哲学・社会」カテゴリの最新記事