とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

悪の理解、憎しみからの距離を保つ

2016-04-09 22:07:24 | 哲学・社会
1.
私は以前から私を苦しめた無意識の収奪という悪を憎み、それを行った人々の行状を憎んだ。憎んで憎んで仕方がなく、それだけで人生を生きる為の体力を使い果たそうとしても、それでも尚、それを自ら進んで自分を苦しませることを選択した。それにこそしか自分の存在意義が無い。レゾンデートルがない、と認識し、それこそが自分自身であるとまで思うようになった。

2.
ただ、このブログに書くことが私の怒りを整理した。
丁度、マンガ「蟲師」での狩房淡幽という登場人物が、先祖代々、家系に受けついだ「禁種の蟲」を体内に封じこめる人間として誕生し、それを筆記によって少しずつ封じているのと同様に、怒りや恨みというものは、文章による哲理的理解によって整理し、炎に身を焼き焦がされる思いから解放する。

3.
これはスタンフォード大学が研究した「マシュマロ・テスト」での、人間の自制能力、特に怒りを収める方法に類似する。第三者の客観的視点によって自分の身の回りをとりまく事象を”理解”することによって、自らの情動による怒りを理解し、冷却するのである。

4.
ケンカの流儀 佐藤優 P102

人間の弱さが作り出してしまう悪からわれわれは逃れることができない。悪は必ず憎しみを生む。悪を突き放して理解する知力と意思力を身につけた人は憎しみから離れることができ、自由になる。


5.
「憎しみから距離を取る」というのは、現代社会においては適切な生活の知恵である。ただ、それに対する日本語の成句・熟語が存在しないことから、歴史的には形而上的な解決よりも、何らかの代替策で回避していたのではないか、と想像する。

6.
「憎しみからその距離を取り、その諸原因と発生プロセスを理解する」ということが、現代社会に求められる、生活の知恵なのではないだろうか。

7.
そしてそれをできうるならば、理論化し、体系化できたならば、それを生活一般の大衆叡智として流布せしめるべきである。その第一歩として「憎しみから距離を取り、その諸原因と発生プロセスを理解する」ということそのものを一語で示す言葉が必要である。

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うしおととら、天命と比較

2016-04-09 20:54:38 | 雑感
QAサイトで、「他と比較して何もできない、どうしよう」という質問があった時に、 私がよく「人は与えられた天命を生きれば良いのです。 他人と比較しても意味がありません。」 という回答をしているが、その元ネタは「うしおととら」というマンガである。

正確な初出は、第27章「四人目のキリオ」での第2話「本山の危機」だ。

寺のトップである「お役目様」という登場人物が行状を正さない破門の法力僧である凶羅(きょうら)に戒めた言葉だ。
凶羅は高位の僧である和羅(にぎら)とは兄弟であり、捨てられていたところを寺に拾われ、育てられた。和羅は温厚な性格で、寺の高位僧にまでなったが、凶羅は凶暴な性格になって、破門されてしまう。

そこへ強力な武具を求めて久々に寺へ戻った凶羅は、「お役目様」に諭される。

「和羅と己を比べるのは愚かなことですよ、凶羅。人はそれぞれの天命を存分に生きればよい。」
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やましさと正義の主張

2016-04-09 16:27:52 | 雑感
超したたか勉強術 佐藤優 P234

一般論として、人でも国家でも、やましいことがあるときに過剰に自らの正当性を強調する。

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したたか

2016-04-09 16:26:46 | 文章・日本語・言葉
超したたか勉強術 佐藤優 P222

P233
『明鏡国語辞典』(大修館書店)にはこんな風に記されている。

 したたか【強か】①[形動]強くて、容易には屈しないさま。また、世なれていて、手ごわいさま。②[副]程度・分量などがはなはだしいさま。ひどく。たくさん。

 われわれ一人一人が強くなり、試練に遭遇することがあっても、容易に屈せず、しっかりした知的羅針盤(視座)を持つことができるようになるためにはどうすればよいかと考えながら、この本を書いた。


ということだが、通読すると、この本はそれまであった佐藤氏の著作とは異なり、政治的表明にかなり重心を置いている。
イスラエルとべったりなのは今まで通りだが、国内政治団体と沖縄問題にかなり肩入れしているのが分かるのだ。
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死刑制度が無い国での緊急的死刑措置

2016-04-09 16:10:53 | 海外・国内政治情報等
本当かな。

超したたか勉強術 佐藤優 P222

一九四五年から六二年にかけて戦われたアルジェリアのフランスからの独立戦争は凄惨きわまるものだった。フランスとの関係は現在も複雑である。テロリストにはテロリストの言い分があるはずだ。メディアの電話取材に応じていることからも、投降した上で公判闘争を展開するつもりだったのではないかと推測できる。しかし、フランス当局は、逮捕して背後関係を解明するメリットよりも、公判をテロリストの宣伝の場にするデメリットのほうが大きいと判断したのであろう。治安部隊は現場で犯人を射殺した。死刑制度がない国では現場で超法規的な死刑を行うことがあるが、今回のケースがそれに該当すると見ていい。

※上記の今回のケースとは、この文章の前段に記載されている二〇一三年のフランスによるマリ空爆のことである。
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