ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

国鉄・宮之城線の今  690

2010年06月13日 21時37分54秒 | Weblog
 国道に出ると、バス停がありました。

 そこには、「西太良駅」の表示がありました。

 「薩摩永野駅」や「入来駅」など未だに「駅」は存在するものとしてバス停の名前で残っていることは、地域の人々にとって「駅」の存在感・記憶は確かなものだからだと思います。

 考えすぎかもしれませんが、市町村合併によって、新しい地名が割り振られることが多いのですが、私はこうして往時を偲ぶ名前がこうして残されることは大事なことだと思います。

 名前というのは、その存在の意味を示しているものです。

 映画「千と千尋の神隠し」で湯婆婆は、主人公・荻野千尋の名前を奪い、代わりに「千」という名前を授けます。そのことによって、千尋は人間・千尋であることを忘れ、異界の住人・千になりかけます。
 千が千尋であったことに気づく場面は象徴的です。

 合併などによって地名が変わるのは、やむを得ない面もあると思います。
 
 しかし、残せるものなら残してほしいのです。

 ここに鉄道が走っていた時代があったという確たる証拠になるからです。
 地域の子どもたちは祖父母・父母からその話を聞くことがあるかもしれませんが、あるいはないかもしれません。
 しかし、駅の意味を知った子どもたちは、駅がないのになぜ?という思いで、この地域の歴史を振り返ることになると思います。
 そして、それを機会に地域のあり方を考えられる人間になってくれたらと、私は願います。
 そんな気づきのできる子どもになってほしいと、我が子には期待します。

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