ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

「菜の花」のたたかい   その7

2013年01月22日 23時58分02秒 | Weblog
 正面に竹山を望みつつ、その麓までの2㎞を走るのが、これまででした。

 しかし、あまりの風の強さに、思い切り前傾姿勢をとり、前に体が倒れようとする力を前進の推進力にすると同時に、風の力で倒れこもうとすること自体を止めようという、まるで凧のように体を操作しようとしました。

 当然、竹山は見えません。

 ただ、雨はやんだわけではないので、肌が露出している腿には砂嵐のように雨粒がたたきつけます。腿がどんどん赤くなっていきました。


 この風雨で1㎞当たりのペースは4分台から一気に5分30秒台に落ち込みました。


 さらに、去年失速した30㎞ポイント手前の登り坂で、遂に心が折れました。
 もういいという思いに支配されました。

 10数名のランナーたちが追い越していきました。レースの参加者であると同時に観戦者のように、この人はこんなところを走っていたんだ、がんばってるなぁなど思いながら歩いていました。

 悔しさもなく、かと言って満足感もなく、不思議な感覚でした。

 その私の前をある方が走っていきました。
 その瞬間、私はレース中だという現実に一気に引き戻されました。
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「菜の花」のたたかい   その6

2013年01月22日 00時16分35秒 | Weblog
 開聞岳の麓の川尻地区の市街地を抜ける22㎞地点、私の目の前に現れたのは筋肉の異常によって、停止しているランナーでした。それも二人、三人といます。

 ここからが、サバイバルレースの始まりです。
 天候が昨年と同じならば、そうだと言えたのですが、今年はそんな生易しいものではありませんでした。

 コースが南向きから東向きに変わるここからランナーたちに過酷な試練が待ち受けていました。

 風向きが正面からになっていました。
 それも半端な風ではありませんでした。
 
 風を防いでくれる建物や林があるうちはよかったのですが、浜児ヶ水の集落を抜けたとたん、猛烈な風に体が大きく振られ、3mほど右側に吹き飛ばされました。

 沿道に立ててある大会の旗は、思い切り広がっており、竿の部分はしなっていました。

 思い切り心が折れかけてしまいました。
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