マヤ・キチェー族の物語「ポポル・ヴフ」第3部を抜粋して紹介しています。
続きです。
リンクは張っておりませんが、アマゾンなどでご購入になれます。
*****
(引用ここから)
●第10章
さてそれでは、四人が彼方の山に一緒にいた時の模様を述べるとしよう。
彼らはシダやコケの間に置き去りにしてきた神々のことを考えて、心に泣いていた。
四人はこの神々に敬意を表わし、暁が到来したことを感謝しようと、神々がいる所にやってきた。
神々は森の中の草の深みや石の間に置かれていた。
そして神官や供犠師がその前にやって来た時、神々はその魔術の力で口をきくことができた。
四人は神の前で贈り物を火にくべた。
神々は彼らに助言を与えて、こう言った。
「これこそ真に我らの山、我らの谷だ。
われらは汝らのものだ。
すべての人間の力によって、我らの栄光は偉大となり、我らの子孫は数多くなるだろう。
すべての種族は汝らのもの。
われは汝らの友である。
汝らの町を守れ。
われらは汝らに知識を与えよう。」
「種族の者たちの口から出る言葉やその行いが元で、我らが怒っている時には、
決して我々を 種族の者たちの前へ出してはならない。
そして汝らは代わりに草の子、野の子、鹿の雌、鳥の雌を我らに与えよ。
汝らの血を少しだけ、我らに与えにやって来るように。
我らに情をたれよ。
われらは鹿の皮を与えよう。
汝らは、我らをだました者に気を付けよ。
この鹿の皮を我らの印として種族の者どもに示せ。
もし、「トヒールはどこだ。」と問う者があれば、その目の前にこの鹿の毛皮を差し出せ。
汝らも姿を出してはならない。
汝らのすることは他にあるからだ。
汝らの身分は高い。
汝らがすべての種族を支配するのだ。
そしてその血と肉を我らの所へ持って来るように。
我らを抱擁しに来る者は、すべて我らのものとなるだろう。」
これが神々の言ったことであった。
四人が貢物を捧げようとやって来た時には、この神々は男の子の姿をしていた。
そしてそれからすぐに鳥のひな、鹿の子狩りが始まり、神官や供犠師が猟の獲物を受け取った。
鳥や鹿の子がみつかると、すぐに彼らは鹿と鳥の血を石像の口に捧げに行った。
神官や供犠牲師がその貢物を捧げ、神々がこの血を飲み終わると、石像は口を開いた。
神官たちは彼らの御印の前でも香を焚いたのであった。
それぞれの御印は神官たちの手によって、彼方の山の上に安置されていた。
しかし神官たちは、日中は家で暮らさず、山の中を歩き回り、見つけだした馬あぶや蜂やミツバチの子だけを食料としていた。
その食料も飲料もよいものではなかった。
その上彼らは家への道も知らず、その妻たちがどこにいるかも知らなかった。
(引用ここまで・第三部終わり)
*****
ここで物語られている神々と人々の関わりは、もしかしたら、こんなに白日の下にさらしてはいけないものなのかもしれません。
不思議の物語の中でも特に私は、結びの言葉にある神官たちの姿に強い衝撃を感じます。
この神話の随所に、歩いている人々と、さまよっている人々の姿があります。
太陽の謎、暁の星の謎。
分からないことが多すぎると感じます。
>しかし神官たちは、日中は家で暮らさず、山の中を歩き回り、見つけだした馬あぶや蜂やミツバ>チの子だけを食料としていた。
>その食料も飲料もよいものではなかった。
>その上彼らは家への道も知らず、その妻たちがどこにいるかも知らなかった。
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続きです。
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(引用ここから)
●第10章
さてそれでは、四人が彼方の山に一緒にいた時の模様を述べるとしよう。
彼らはシダやコケの間に置き去りにしてきた神々のことを考えて、心に泣いていた。
四人はこの神々に敬意を表わし、暁が到来したことを感謝しようと、神々がいる所にやってきた。
神々は森の中の草の深みや石の間に置かれていた。
そして神官や供犠師がその前にやって来た時、神々はその魔術の力で口をきくことができた。
四人は神の前で贈り物を火にくべた。
神々は彼らに助言を与えて、こう言った。
「これこそ真に我らの山、我らの谷だ。
われらは汝らのものだ。
すべての人間の力によって、我らの栄光は偉大となり、我らの子孫は数多くなるだろう。
すべての種族は汝らのもの。
われは汝らの友である。
汝らの町を守れ。
われらは汝らに知識を与えよう。」
「種族の者たちの口から出る言葉やその行いが元で、我らが怒っている時には、
決して我々を 種族の者たちの前へ出してはならない。
そして汝らは代わりに草の子、野の子、鹿の雌、鳥の雌を我らに与えよ。
汝らの血を少しだけ、我らに与えにやって来るように。
我らに情をたれよ。
われらは鹿の皮を与えよう。
汝らは、我らをだました者に気を付けよ。
この鹿の皮を我らの印として種族の者どもに示せ。
もし、「トヒールはどこだ。」と問う者があれば、その目の前にこの鹿の毛皮を差し出せ。
汝らも姿を出してはならない。
汝らのすることは他にあるからだ。
汝らの身分は高い。
汝らがすべての種族を支配するのだ。
そしてその血と肉を我らの所へ持って来るように。
我らを抱擁しに来る者は、すべて我らのものとなるだろう。」
これが神々の言ったことであった。
四人が貢物を捧げようとやって来た時には、この神々は男の子の姿をしていた。
そしてそれからすぐに鳥のひな、鹿の子狩りが始まり、神官や供犠師が猟の獲物を受け取った。
鳥や鹿の子がみつかると、すぐに彼らは鹿と鳥の血を石像の口に捧げに行った。
神官や供犠牲師がその貢物を捧げ、神々がこの血を飲み終わると、石像は口を開いた。
神官たちは彼らの御印の前でも香を焚いたのであった。
それぞれの御印は神官たちの手によって、彼方の山の上に安置されていた。
しかし神官たちは、日中は家で暮らさず、山の中を歩き回り、見つけだした馬あぶや蜂やミツバチの子だけを食料としていた。
その食料も飲料もよいものではなかった。
その上彼らは家への道も知らず、その妻たちがどこにいるかも知らなかった。
(引用ここまで・第三部終わり)
*****
ここで物語られている神々と人々の関わりは、もしかしたら、こんなに白日の下にさらしてはいけないものなのかもしれません。
不思議の物語の中でも特に私は、結びの言葉にある神官たちの姿に強い衝撃を感じます。
この神話の随所に、歩いている人々と、さまよっている人々の姿があります。
太陽の謎、暁の星の謎。
分からないことが多すぎると感じます。
>しかし神官たちは、日中は家で暮らさず、山の中を歩き回り、見つけだした馬あぶや蜂やミツバ>チの子だけを食料としていた。
>その食料も飲料もよいものではなかった。
>その上彼らは家への道も知らず、その妻たちがどこにいるかも知らなかった。
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