写真は、映画「ユーガッタメール」の舞台になったカフェ・ラロウの前
左のベンチに座っていたトム・ハンクスが
店内にいるメグ・ライアンの姿を見つめていたシーンが思い出される。
なかなかにいい映画だった。
2000年の年末、僕ら夫婦はこの店に入った。
僕はアメリカン・ブレックファースト、
カミサンは名前が気に入ったとかでラロウ・スペシャルというのを注文した。
すぐに僕のものが出てきた。サラダとパンの、まあ普通のアメリカンだ。
カミサンの注文も運ばれてきた。
「ラロウ・スペシャル」は、凍ったヨーグルトの上に
更にガチガチに凍ったイチゴなどの果物が乗っている…。
因みに外気はマイナス7~8度。
店には震えながら入ってきたのだ。
名前だけで注文したカミサンは後悔しきり。
だが、女の意地か、それをガツガツ食いだした。
それも震えながら…。
僕は可笑しくて肩が震え、カミサンは寒さで震え。
なんとも楽しい思い出ができたのでした。
さて、これを何かジョークのネタにしようと考えた僕は、
この日の夜、NYに来ていた友達の○子さんら3人に会った時こう言った。
「カフェ・ラロウに行ったら必ずラロウ・スペシャルを頼むべきだ。
地元の、いわゆる通は、皆それを注文する」と…。
素直な彼女たち、迷わずラロウ・スペシャルを頼んだらしい。
後で感想を聞くと「美味しかった」とか。
騙されたことに気づかないでいた。なんか拍子抜けしてしまった。
その頃店では、店員が「冬には滅多に出ないラロウ・スペシャルが
昨日は1つ、今日は3つも出た。それも全部日本人女性…。
こんな寒い日にだぜ。オリエンタルは理解できないなぁ」なんて言っていたかも。
いずれにしてもこれを読んだ人は、さも通なふりして、
「真冬には絶対、ラロウ・スペシャルだよ」なんて言ってみれば?