「へンくつ日記」

日常や社会全般の時事。
そして個人的思考のアレコレを
笑える話に…なるべく

中高生が考えた新語

2011年12月13日 18時35分53秒 | Weblog

全国の中高生から募集した「国語辞典に
載せたい言葉」(大修館書店)より抜粋
因みに ★は拙作なり


おざわる【小沢る】

① 裏で牛耳る。「政界を小沢る」
② 子分をたくさんもつ。
③ 子分を見捨てて雲隠れする。
★  貧乏なのに大金持ちのフリをする。「本当は力がないのに実力者ぶる」 


はとる【鳩る】

① 無責任なことを言う。「あの人は、鳩る人だよ」
② 話すたびに内容が変わる。
③ 悪いと思わずにウソをつく。
★ いい年をして親から小遣いを貰う


 かんる【菅る】

① (政治家や大企業の社長などが)いつまでも
   同じ地位に居座ろうとする。「総理大臣が菅る」
② 何もせずにダラダラしている。
③ 無意味に粘る。
★ 究極の無責任行動をする
★ いつも酔っている


かいえだる【海江田る】

① 上司の発言に大きく振り回される。「私の友達が
   部長の発言のせいで海江田ったらしいよ」
② すぐに泣く。
★ 人前では善人ぶり、影で部下を恫喝する


のだる【野田る】

★ その場、その場で詭弁を弄する
★ 中身がないのに、あるフリをする

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傾斜した家の住人

2011年12月13日 06時32分17秒 | Weblog

ある日のこと。出先からバスで帰宅した際の話だ

最寄のバス停に着き、降りようと出口に向かっていた時
母親と小学校3~4年くらいの少年の親子が先に降りよ
うとしていた。降りる際、少年は「ありがとうございま
した」とバスの運転手に声をかけた

なかなか教育が行き届いた少年だ。僕は感心してバスか
ら降りた。バス停に立ち止まっていたその母子の傍らを
通り過ぎた際、叱るような母親の言葉が耳に入った

「なんでお礼を言うの?こっちはお客なんだから、お礼
を言われる方なのよ。だからお礼は必要ないの。ありが
とうなんて、言わなくていいの」

我が耳を疑った。僕は思わず振り返り、その母親の顔を
見てしまった。既に中年の女である。遅目の出産だった
のか、子供の年齢に比しては年をとりすぎている

驚いたように振り返る僕に気づいた風もなく、教養の芳
香を感じさせない母親は少年と向き合い、説教を続けて
いた。叱られた少年は、不満げに口を尖らせ「だってサ
お礼を言うのは当然だよ。僕らを安全に目的地に連れて
行ってくれたんだもん」。すると母親は被せるように言葉
を発した。「逆でしょう?私たちが乗って料金を払ったか
ら、バスの運転手はお給料を貰えるの。感謝されてお礼
を言われるのはこっちの方なの」
「でもさ…」

その後も親子は互いの主張を曲げず、言い争いをしてい
るようだった。僕は、親子の声を背中に聞きながら、後
ろ髪を引かれる思いで、その場から立ち去った

世の中には、常識と掛け離れたことを教える親がいるも
のだ、と驚いたのだが、この話をある若者にしたら、彼
は「母親の主張は正しい」という感想を洩らし、更に僕
を驚かせた。もしや、自分の判断基準は世間とズレてお
り、自らの羅針盤が狂ってしまったかと不安になった

それから暫くして、僕は再び例の母子とバスで遭遇した
そして二人は、僕の降りるバス停で降りたのだが、前回
とは違っていた。少年は運転手に挨拶をすることもなく
無言でバスを降りたのだ。その顔に後ろめたさはなかっ
た。むしろ無言が当然のような表情だった。僕は一抹の
寂しさを感じた


さて、今回の大震災は、首都圏、特に湾岸地域などの埋
立地にも甚大な被害をもたらした。地震による地盤の液
化現象で、地形が歪み、その上に建っていた家々が大き
く傾いてしまったのだ。今にも倒れそうな家屋にはさす
がに住めず、その住民は避難を余儀なくされたが、比較
的傾斜が緩やかな家屋の住人は、結局、そこでの生活を
続けるという選択をせざるを得なかった。傾きが比較的
緩やかとはいっても、廊下にゴルフボールなどを置くと
すぐにコロコロと一方に転がるほど傾きは顕著だ。家の
傾斜を直したいが、莫大な費用がかかる。公的支援もま
まならず、修理もできない状態の家庭が多いのだ

当初は、歪んだ床のために船酔いに似た目まいを感じた
という。それが、1週間ほど過ぎると傾斜にも慣れてし
まい、逆に、平らな外に出ると船酔いしてしまうという
冗談みたいなことがおきているらしい


その話を聞いて、僕は先の母子を思い出した。少年は母
親の“傾斜した歪み”に慣れ、運転手に礼を述べるとい
う正しい行動を逆に“歪み”としてしまったのだ。それ
を「正」とした青年もまた「傾斜した家の住人」なのだ

だが実は、僕の方が「傾斜した家の住人」なのかもしれ
ない。政治家しかり経済人しかり、マスコミは勿論、警
察や法曹界、教育界も、世の中は、僕からすれば全て傾
いていると思うからだ。社会全体の多くが、正しさから
離れ“傾いている”などありえない。そんな社会は崩壊
が待っているだけだからだ。だからきっと、僕の方が歪
んでいるのだ。僕は精神異常者として社会から拒絶され
ないために、日々感じる船酔いに似た目眩を悟られぬよ
うにしなければと思う。だから、長いものには巻かれ、
権力には従順で、バスを降りる際は当然、無言だ…
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