雪が降ると、世間は静寂な空気に包まれる。降雪中に雪雲を見上げることはあまりないが、音もなく降り続く雪により、音を吸収してしまうような大気に覆われる。この静けさはなかなか良い。
うまそうな雪がふうわりふうわりと、などという俳句もあるが、気持ちに余裕があるリタイア人には冬シーズンの雪は、悪くもない。
うちのカミさんは、いつもより1時間半も前に仕事場に出かけた。年度末に向けて仕事が立て込んでいるからだ。カミさんが出かけてまもなく・・・私が部屋からリビングに行くと、テーブルにはチョコレートが置いてある。息子の方が包みが大きい。バレンタイン・デーで、義理チョコ配りも早出の時間に含まれているのかもしれない。
例年、2月20日ころには疲労が重なってヘロヘロになってくるカミさん。サプリとか甘~い生クリーム系のケーキなどのほかに、気付け薬としてのアルコールを注入しつつ年度末までがんばる。とはいえ、年度末と年度始めはつながっており、5月の連休まで、長い冬が続くのだ。
今日の雪は細かいが、湿雪だった。だんだん雪片が大きくなってきている。前週と同じように思えるが、勤め人には今日の金曜日が恨めしいはずだ。
カミさんは、車で出勤した。帰りは車を仕事場に置いて歩きかバスでの帰宅かもしれない。息子は「安全スパイク」を持って、駅に向かった。夜、帰るころは大雪だとも聞く。そうそう、私も腰に嫌というほどきく雪かきが待っていた。
行きはよいよい帰りは怖い。雪は良いけど、あとあと怖い。