白夜の炎

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中国の目的はアジアに覇権を確立し、かつての帝国圏を再現すること

2013-03-11 15:45:02 | アジア
 人民日報の海外版が今年の1月に以下の論評を発表している。

 「人民日報海外版(中国) 2013年1月30日

アジア太平洋の均衡実現を

 二大陣営が対峙する局面が終結してから20年余りが経過した。しかし東アジアでは米国の軍事同盟が冷戦時代のまま保持されている。中国の玄関口である東アジアには多くの米軍基地があり、軍が駐留し、大量の武器や装備が配備されている。それらは米国本土から太平洋を隔てた距離にあり、すでにひどく均衡を欠いているが、米国は「アジア太平洋の戦略的リバランス」によって、この不均衡をさらに拡大させようとしている。
 われわれはアジア太平洋で真の戦略的均衡を実現しなければならない。その鍵は東アジア問題をしっかりと処理することにある。政治面では、東アジアのことは東アジア諸国が自ら管理すべきで、外部勢力に左右されてはならない。そのためには、東アジアはこの地域の安全保障問題を解決するメカニズムを確立しなければならない。反ファシズム戦争を東アジアの平和の政治的基礎とし、第2次大戦中に各大国が共同で定めた戦後日本に関する領土範囲を含む一連の取り決めを、あらためて全面的に実施し、日本の軍備を厳しく制限し、軍国主義の復活を防止しなければならない。

 朝鮮半島については、片方だけの非核化という袋小路から抜け出し、安全保障と平和の問題を根本から解決しなければならない。朝鮮半島の全面的非核化と平和的統一にとっての必要条件は、北朝鮮と米国、そして北朝鮮と韓国の間の戦争状態を正式に終わらせ、朝鮮半島から外国軍が全面撤退することである。

 経済面では、中国は自主的な協力を基礎とする東アジアの一体化を積極的に推進し、その中で主導的役割を果たすべきである。外部からの妨害を排除し、関係国との貿易関係を引き続き強化するとともに、重要分野への投資を増やし、東アジア全体の産業チェーンと分業を統合的に計画し、中国を中心とする域内の国民経済システムと統一市場の形成に努力する。

 軍事面では、西太平洋に向けて安全保障空間を拡大する。境界を除き、大国間では安全保障上の一定の距離、一定の空間を維持する必要がある。アジア太平洋の戦略的均衡を実現するには、中国は領海および西太平洋における軍事的プレゼンスを大幅に増強しなければならない。それと同時に、軍事同盟を強化し続ける米国に対し、中国が単独で立ち向かう理由はなく、ロシアと北朝鮮の戦略的役割がある。

 中国は、世界とアジア太平洋の覇権を求めない。しかし一部地域では軍事的優勢を形成して、ライバルに勝利の可能性を与えてはならない。米国が打ち負かすことができない国家になること―それが米国と対等に交友するための前提だ。」

http://www.worldtimes.co.jp/wtop/paper/html_fr13/sr130131.html


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