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とにかくずさん―原子力図書館の閉鎖

2012-10-02 16:39:27 | 原発
「<原子力の図書館>廃止 安全委→規制庁に引き継がれず
毎日新聞 10月2日(火)15時1分配信

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廃止された「原子力公開資料センター」。入り口には鍵がかかり、廃止を告知する紙が張り出されている=中西拓司撮影
 「原子力の図書館」として、原子力資料を一般市民に公開していた「原子力公開資料センター」(東京・霞が関)が、運営元の旧内閣府原子力安全委員会から新しく発足した原子力規制庁に引き継がれず、廃止されていたことが分かった。再開のめどは立っておらず、資料4万ファイルは公開されないまま宙に浮いている。福島原発事故の反省を踏まえ、原子力行政の透明性アップを目標に掲げて発足した規制庁だが、識者からは「情報公開の取り組みが劣化した」との批判の声が上がっている。【中西拓司】

 ◇原発資料など4万ファイル

 センターは約600平方メートルで、旧安全委員会に近い民間ビル内にあった。原発を建設・運転する際に必要な設置許可申請書や安全審査書のほか、政府の議事録など資料約4万ファイルが収蔵され、福島事故直後は1日約100人の利用者があったという。

 センターは高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故(1995年)の際、ビデオ隠し問題などで情報公開の対応に批判が出たことを受け、97年に開設された。インターネットでは見られない紙資料も多数保管されており、全国の原子力施設の資料を閲覧・コピーできる利点があった。

 ところが、旧安全委員会は規制庁へ業務を引き継ぐのに伴い、同センターを9月14日付で廃止。六本木の民間ビルに新設された規制庁も代替施設を用意せず、ファイルの大半は霞が関のセンター事務室に留め置かれたままになっている。

 規制庁総務課の担当者は毎日新聞の取材に対し「組織が変わったため、廃止の判断をした経緯は聞いていない。予算を充てるかどうかも決まっておらず、再開のめどは立っていない」と話す。

 これに対し、元安全委員長代理の住田健二・大阪大名誉教授は「一般市民が原子力の情報にアクセスできる窓口は存続させるべきだ。規制庁の対応はあまりにもお粗末で、原子力の信頼回復のためにも早急に再開すべきだ」と批判している。

 規制庁は、庁内の事務室へ取材記者を入室させないよう職員に指示しているほか、記者会見への政党機関紙の記者の参加を認めないなど、公開の範囲を狭めている。NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長も「福島原発事故前の情報開示レベルより下回ることは許されない」と指摘する。」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121002-00000039-mai-soci


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