アラカン新米ママの東京ぐうたら日記

45歳でできちゃった婚、46歳でいきなりシドニー移住&出産、東京に戻り、右往左往のままはや娘は10歳を過ぎ・・・。

老体に鞭打った運動会、素晴らしい映画2本「君の名前で僕を呼んで」「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」

2018-05-22 21:47:30 | 日記

親子で頑張る綱引き

先週末、娘の小学校の運動会がありました。


子供だけの綱引き

夜中に雨がふり、開幕時には曇り空でしたが、お昼近くなると晴れてきて、温度もかなり上がってきました。

他の小学校のグランドを借りての運動会、会場に入るとトラックの周りにぐるりとテントが張ってありキャンプ場のよう。
新1年生で勝手がよくわかっていない私たちは、日傘もないまま、すっかり日に焼けて、夫は真っ赤で酔っ払いみたい、私はサングラスの形通りに鼻だけ赤く焼けてトナカイみたいになりました(笑)。


馬跳び競争の馬の時。

生徒数が少ないので、保護者参加も種目がたくさんあり、ちゃんとそれも得点に入るのでみんな真剣です!
50メートル走、1200メートル走、リレー、馬跳びなどは参加人数が決まっているので、前もってエントリーします。
「例年保護者の怪我が多いので、くれぐれも気をつけて、なるべく事前に練習しておいてください」という警告も出ました。


3人4脚で走る!

夫は50メートルとリレーにエントリーして、選手になっていたのですが、事前練習で川で走っていたら
軽い肉離れを起こし、当日は他の人に交代してもらいました(笑)。でも頑張って1200メートルは走ってましたよ〜。


さ、これから母娘参加の競技が始まります・・・戦々恐々。

私は、地面に置かれた円形の厚紙をひっくり返すオセロみたいゲームや、水平な玉入れ(?)、親子でのボール渡し&運び、などに参加しました。
オセロは2回戦あり、立ったり腰屈めたりの連続で、予想外にハードで汗だくになりました。ボール渡しも、急に腰を曲げては立つから
ぎっくり腰になりそう・・・!


前かがみでガンバるハハ。

娘は、全ての競技に参加していました。というか人数が少ないので、1年生から6年生、最後の選抜リレー以外、
1200メートル走を含む全ての競技に参加するのです。午前9時から午後3時まで、お昼休み以外動きっぱなし。
幼稚園生もリレーを始め、たくさんの種目に参加するので、午後3時まで小学生と一緒に過ごします。
みんなすごいスタミナです!


昼休み、暑くてうだってます。

娘がこの小学校に入学してからわずか1ヶ月半くらいなのに、保育園から比べるとものすごく体力がつきました。
毎週金曜日には1200メートル走っているそうで、運動会の1200メートルも見事に完走!
2年生以降は、前年の自分の記録を更新した場合に、得点になるそうで、文字通り「自分との戦い」なんですね〜。


50メートル走。

頑張りすぎたのか、暑かったからか、次の日、娘は熱を出してダウンしていました。
運動会後の、子供と保護者交えての打ち上げで飲みすぎた夫と私は二日酔いで、ダウン(笑)。
でも筋肉痛はそれほどじゃないから、我ながら大したものだ、と高を括っていたら、2日目にちゃんと出てきました(涙)。


帰りの電車でグッタリ。

運動会は毎年あります。子供は毎年成長しますが、高齢親である私と夫は毎年老いていきます。

アンチエイジングという言葉は好きではなかったのですが、少なくともあと5年は続く運動会のために(?)、
老化には少しでも抵抗しないといけないな〜と真剣に考えましたですよ、はい。



さて、先週見た映画2本とも、とっても素晴らしかったので備忘録として書いておきます。



一つは「君の名前で僕を読んで」。これ映画の中のセリフでもあるのです。北イタリアで夏を過ごすインテリ家族の17歳の息子と
インターンとして一緒にそこで過ごす大学院生のラブストーリー。美しい風景の中、美しい二人の男性の出会いと別れが、坂本龍一やサティ、ラヴェルなどのピアノ曲と80年代のポップスとスフィアン・スティーブンスの浮遊感溢れる美しい音楽で綴られていきます。

http://cmbyn-movie.jp/



こうやって書くと、ああそうですか、で終わってしまいますが(笑)、主人公二人の外見の美しさを含む、映像の美しさ、それを支える音楽の力(時に通俗的な、というかダサいポップスなのもいい感じです!)、生涯忘れることのないであろう恋の切なさ・・・さらに、こんな親がいたらよかったのにと思わせられる理解力のある父親の包容力溢れる言葉も泣かせるのです。



あまりに好きすぎて、珍しくパンフレットのみならずサントラCDも買い、原作の小説も注文してしまいました(笑)。

まあ、懐かしのボーイズ・ラブ雑誌「ジュネス」の世界といえばそうなんですが、それを超えた普遍的な思春期の恋心が描かれていて、
10代に引き戻されるのです。すっかり忘れていた感覚を思い出させられます。直接の経験というよりは、10代に
本を読んだり音楽を聞いたりした時の、感動とか感激した感覚が蘇ってきた気がしたのです。

耽美的ではありますが、舞台が夏のイタリアだからか、ベタつきはなく、光が美しく軽やかです。
どちらかというと女性好みの映画かもしれませんが、とってもとってもよかった!!



この映画は3月3日に封切りだったので、そろそろ上映が終わりそうですが、滑り込みで映画館で見ることができてラッキーでした!


http://shiawase-enogu.jp/


実在したカナダの国民的画家モード・ルイスが結婚してから画家として認められ、亡くなるまでの40年間くらいを描いた
ものです。


モード・ルイスの作品。

前日に見た「君の名前で・・」同様、映像も音楽も素晴らしく、見ていて幸せになる映画ですが、設定はある意味で真逆です。

光溢れる、暑いけれど適度に乾燥した北イタリアではなく、夏は涼しいけれど、冬は雪に埋もれる厳しい自然のカナダ。
ある意味、貴族的な環境で、見目麗しい若者が一目惚れし、激しく求め合う一夏の恋ではなく、中年であろう、苦渋に満ちた孤独な漁師と若年性関節炎を患い、周りから疎外されてきた女性が家政婦として出会い、時間とともに関係が熟し結婚し、そして長い年月を二人で慎ましく支え合ってきた夫婦愛のお話です。



あとね、モード・ルイスが絵を描き始め、それがゆっくり認められていくプロセスも描かれており、彼女の画家としての成長が
夫婦の関係を変えていく、役割が逆転していくところも面白いのですよ。

彼女の絵は素朴で、でも構図がしっかりと決まっていて、シンプルで鮮やかな色合いがとても魅力的です。
どんな苦境にも幸せを見出したモード・ルイスのあり方がそのまま絵になったみたい。

40年ほどの夫婦生活を、人里離れた4メートル四方の小さなお家でひっそりと暮らしてきたという、
お家の中も外も絵が描かれていて、まるで人形の家のように可愛らしいのです。

ただね、そこでマイナス何十度の長い冬を電気なしで、この夫婦がほとんど二人きりで過ごしてきた、と後で知り、
おとぎ話のような生活だわ、なんて思っていた私は愕然としたのでした・・・。



「君の名前で・・・」は、若い時の火花のような激しく短い(でも一生忘れられないであろう)恋心と、「しあわせの絵の具・・」何十年もかけてじっくり熟成していった夫婦の情愛という、違う形の愛情を描いた素晴らしい映画で、深く感動、感激する体験が続けざまにできて、なんとも幸福なことでした。