飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

鎧が出来るまで その22

2009-09-11 09:24:51 | ハーネス(HG harness)

Dscf0006 スライドレールの穴をあけた後、今度はメインラインが入る溝を削りだしていきます。

弊社では、ハーネス使用中、メインラインがスライダーからはずれないようにするために、他社にないくらいに深めの溝をつけます。

ここまで来ると、かなり形が出来上がってきますね。

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鎧が出来るまで その21

2009-09-10 09:36:51 | ハーネス(HG harness)

Dscf0004 ドリルであけた穴を、写真のなかぐりバイトで削り、レールの径16ミリよりわずかに広い、16.05~16.10の公差の範囲におさまるように広げていきます。

EXEでは、スライドレールの径が16ミリと、どのメーカーよりも太いレールを使用しています。

これは使用中の変形を防ぐためで、スライドレールが曲がったりすると、著しくスライドの抵抗が増え、メインラインがスライドしなくなり、ランディング時に体が起きなくなることを防止する目的があります。

通常ならばステンレス棒で16ミリを使うと、かなりの重さになりますが、EXEでは7075材とのハイブリッド構造にしています。

これについては後でご紹介致します。

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鎧が出来るまで その20

2009-09-08 20:02:56 | ハーネス(HG harness)

Dscf0002 旋盤に、スライダーの材料となるジュラコンをセットします。

まずは、スライドレールの穴をジュラコンにあけますが、通常は内穴を削るのは「なかぐり」というバイト(旋盤の削り歯)を使用しますが、そのなかぐりを入れるための最初の穴を、ドリル歯を使用してあけます。

そして、ドリルであけた穴を広げるようにして、なかぐり歯でスライドレールが通る穴に仕上げます。

ちなみに、このときは出来るだけこの穴を滑らかに仕上げたいので、旋盤の回転数は、目いっぱいの1480rpmまで上げて使用しています。

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鎧が出来るまで その19

2009-09-06 15:09:33 | ハーネス(HG harness)

Dscf0001 ここから、ハーネスの機械的な部品の加工をご紹介します。

EXEのハーネスの部品のうち、外注に頼んでいるものは、実は、バックプレートのジョイントに使用しているスプリングのみ。

その他の部品は、EXEの工場内で全て生産されています。

生産時に使用する機械は、主に旋盤とボール盤と高速カッター。

ハーネス工場内に旋盤を備えているのは、世界でもEXEとモイス社だけ。

工作機械がハーネスと同じ工場内にあるために、EXEは他社の真似の出来ないスピードでハーネスを開発することが出来ます。

また、ハーネス製造者がコンペティターであり、ミシン職人であり、また、旋盤職人でもあるのは、おそらく、EXEだけでしょう。

さて、本題へと入りましょう

写真はメインラインをスライドさせるスライダーです。

これも旋盤を使用し、材料はジュラコンです。

このスライダーは、写真のジュラコンの丸棒から旋盤で削りだされます。

次回からはその手順をご紹介致します。

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鎧が出来るまで その18

2009-09-04 15:57:10 | ハーネス(HG harness)

Dscf0005 さて、いかにしてネオプレンとゴムベルト、伸びる二つの素材を同じ長さで縫製してきれいに仕上げるか?

写真をご覧下さい。

これは、バイアステープやゴムベルトを、生地の端に巻きつけて縫製する時に使うバインダーという道具ですが、実は、この金具の間隔を調整して、ゴムベルトが通り抜けるときの摩擦力を調整しているのです。

一般には、ネオプレンの端にゴムベルトを縫製すると、ゴムベルトの方がミシンの送りの関係で送られすぎてしまい、曲がってしまいますが、そうならないように、バインダーのゴムベルトが通る場所の間隔を狭めてしまい、摩擦を作っているのです。

この方法で何とかネオプレンにゴムベルトをきれいに縫製することが出来ました。

しかし、これはあくまで大ざっぱなところまで…。

実は、その日の湿度が変わると、このバインダーの摩擦力も変わってしまうため、最後はわずかですが、縫製のときに手のひき加減で調整してやる必要があるため、まさに職人技が要求されます。

この作業もそうですが、縫製作業では湿度が大きく影響する事があるため、いつも気を使っています。

ちなみに、一番最初の工程のフォーム材に生地を接着することと、最後の方の工程の、ハーネス表面、オーバーサーフェイス部を裁断するときは、決して雨の日には行いません。

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