ピッチアジャストラインとは、パイロットのピッチの角度を決めるためのラインです。
このラインには二種類あり、一つは講習ハーネス等で、カラビナから肩にかけて配置されたライン。もう一つは近年の上級ハーネスで使われるようになった、同じくカラビナあるいはメインラインから上半身に配置されたラインです。
いずれも目的は同じで、ピッチの角度を決めるためにあります。
今回は、講習ハーネスのものについてご説明します。
ピッチアジャストラインの調整は、そのラインの長さを伸ばしたり縮めたりしてピッチの角度を好みのものに調整することができます。
具体的には、ピッチアジャストラインを縮めれば頭上がりに、伸ばせば頭下がりになります。
頭上がりにすれば、フライト時の疲れは軽減されますが、ロール、ピッチ共にコントロールが重くなり、そして、ベースバーから体が離れてしまうことにより、ピッチのコントロールが分かりづらくなります。
頭下がりにすれば、ピッチ、ロールともにコントロールが軽く、そして、ピッチコントロールも分かりやすくなりますが、疲れやすくなります。
一般に、上級者になるほど頭下げを好むようになる傾向があります。
初心者等で、どの角度にすれば良いか分からない方は、ハングチェックのときなどを利用して、スイングラインの長さとともにインストラクターに見てもらうようにしましょう。