先日の北海道旅で、私は以前より気になっていた「夕張市」を訪れてみました。
同市は、皆さんもご存じのように、「破産した街」です…。
でも、夕張市に今なお住まわれている方は、そんな破産した街にも係わらず、明るい笑顔で皆さん暮らされていた姿が、
とても印象的でした。
そんな姿を見ていたら…。なんか私ごときでも何かできることはないのか…。と、ずっと考えていたのですが…。
少しアイデアが浮かんだので、ちょっと今夜はそんなお話をしてみたいと思います…。
夕張市…。
もともとは、石炭の採掘で潤っていて街ですが、時代が石油に移行したことにより、急速に人がいなくなった街で
す。
夕張メロンのブランド品を作ることも出来ましたが、今となっては、正直、他の産地の物に押されています…。
昔は、名画「幸せの黄色いハンカチ」の舞台としても名を馳せましたが、今となってはその撮影場所に訪れる人もまば
ら…。
そんな夕張市を何とか変えたいと、市は遊園地を作ったり、大きなホテルを立ててみたり、移住者が増えるようにアパー
トを立ててみたり…。
そんなことを借金をしてやってしまった結果…。
更に深みにはまってしまい…。
自治体として、破産を受け入れざるを得なくなりました…。
普通で考えれば、当然、この街の再建は難しいと思えるのですが…。
これ、ちょっと視点を変えて工夫すれば、まだ可能性が残っているのではないか…。
夢物語かもしれませんが、そんな風に、今、私は思えているんです…。
これ、どういうことかというと…。
今のままの、失敗に終わってしまった投資対象の建物、例えばホテルやアパートなどをそのままにして…。
夕張市を、失敗を学ぶための会社の研修所として利用できないかと思ったのです。
つまり…。
失敗してしまった投資対象の建築物を、いろいろな人たちに見てもらい、なぜ、夕張市が失敗してしまったかを、多くの
人に考えてもらう。
それを、会社の研修として実施することで、多くの人に夕張市に来てもらうという案なのです。
夕張市が多くの間違えた投資をしようという考えに至る前には、おそらく、そのような投資に対する反対意見があったは
ずです。
そんな反対意見が、なぜ受け入れられずに、借金を重ねていく結果になったのか…。
それを多くの人に知ってもらい、ここに来た方々の、それぞれの会社の将来に生かしていく…。
そんな研修の場として、夕張市はうってつけの場所ではないでしょうか?
普通は、そんな街の恥を晒すことは、ネガティブなイメージが付きまとってしまうと思うのですが…。
それを、敢えて逆転発想で、夕張市の失敗を見ることにより、多くの人に失敗をしない方法を知ってもらう場所とする
のです。
この案、まず、新たな投資はほとんど発生しないはずです。
今既にある、使われなくなった大きな建物がある夕張市の姿が、十分な説得力を持っていると思います。
ただ、必要と思えるのは…。
優秀なガイドさんの存在だと思います。
なぜ、夕張市が破産への道を辿ることになったのか…。
それを、わかりやすく説明でき、更に、どうすれば破産への道を食い止めることが出来たのか…。
更に、未来に向かって夕張市は、どのように進んでくべきなのか…。
そんなことが、上手に説明できるガイドさんがいれば、私は、夕張市に人が集まってくるんじゃないか?と思えるんで
す。
もし、この案で人が集まってきたとしたら…。
既に夕張市には、そんな人たちを受け入れることができるホテルなどの設備があります。
ホテルなどを利用する人が増えれば、自然とそれをベースとして、夕張市の中でお金が動き始めるはずです。
更に…。
夕張市といえば、「高級メロン」が昔から有名ですが…。
会社の研修などで人が集まった場合、普通、お世話になっている取引先などに、贈り物として高価なものを買い求めるの
ではないでしょうか?
つまり…。
夕張の高級メロンも売れ始めると思うのです。
「失敗」は、そこで諦めてしまったら、本当に失敗に終わると思いますが…。
失敗した理由を考え、次に進むことが出来れば、それは「失敗」から「経験」に変わると私は思います。
僭越ながら、何とか夕張市には前に進んでいってもらいたいため、敢えて失礼を承知の上で、このようなブログを書いて
みました…。