最近の上級ハーネスの取り扱いで、ちょっと注意する点をいくつか‥。
バックプレートをもつハーネスには、そのほとんどに上図のプルバックラインがあります。
(バックプレートのあるハーネスでこれがないものは、ロープスライドタイプのみ。現在はウッディ―バレーの一部のハーネスだけです)
このプルバックラインの目的は、プローン姿勢に移行するとき、メインラインを後ろに引き下げて、頭を下げやすくするためにあります。
これがないと、なかなか水平姿勢になりません。
そして、プルバックラインの長さが不適切だと、ピッチが不安定になってしまいます。
プルバックラインは長く使っていると、ラインの伸び等の原因で狂ってしまい、知らないうちにピッチが不安定なまま飛んでいることが非常に多いのです。
して、そのプルバックラインの長さの調整はどうすればよいか?
実はとても簡単!
上の図のように、ハーネスを一杯に伸ばした状態(足を突っ張った時と同じ状態)にしたとき、メインラインが一番後ろまでスライド出来る長さが丁度良い長さになります。
これはどのメーカーのハーネスでも共通です。
もし長過ぎれば、メインラインは後ろまで移動できない(重心位置に近い)ため、ピッチが不安定になり、飛行時の速度管理が難しくなります。また、引き込んだ時も頭が上がってしまい、スピードが出せなくなります。
逆に短すぎれば、かかとが吊り上るため、足先がバレリーナのようになってしまいます。
プルバックラインは、それなりに伸びるため、最低でも半年に一回程度はその長さを点検するようにしましょう。