日々の出来事

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血液凝固系に関する講習会

2011-02-07 19:10:30 | Weblog
日曜日は、午後から新潟県獣医師会の講習会に参加してきました。

講師は、岐阜大学の鬼頭教授でした。
血液凝固系の専門家ですね。
よい勉強になりました。

ただ・・・、設定された講義時間が短いのが気になりました。
もっとしっかり話を聞きたかったのです。
私は血液凝固系にたいへん興味があるので、お話の内容はよくわかりました。
内容が濃かったので、消化不良になった先生も多かったのではないでしょうか?

外科(手術)や歯科処置の好きな私にとっては、止血異常はたいへん困る事態です。
術前に検査で確認しても、想定外に近いことが生じることも稀にあります。
輸血すればいいじゃん、みたいな単純な問題ではないのです。

学生時代に習った知識が、現場ではリアルな実践として必要となります。
時代の変化で新しい概念や検査も導入されてきます。
うちの病院には、ドライ・ヘマトと言われる凝固系検査の機械があります。
手術の前に、15分くらいで結果が得られることは、素晴らしいことです。
機械が無い時代には血小板数があればよし、切ってみて出血が止まるか否か・・・そんな感じでした。

今の時代では、検査しないで切るわけにはいきません。
遺伝的に雄犬での止血異常が多いわけです。
実際、出血が止まらない去勢手術を経験しています。

内科的には、DIC(播種性血管内凝固症候群)の現場での診断には欠かせない検査です。
使わない日はまずない、私のお気に入りの機械の一つです。