日々の出来事

当院の出来事を紹介します

同じお宅で立て続けに

2009-09-11 15:07:18 | Weblog
 10日ほどの間隔で、立て続けに猫を亡くされたお宅がありました。親子の猫でしたが、息子猫が先に糖尿病の悪化に伴う腎不全で、母猫が後から腎炎に伴う腎不全で後を追うように亡くなりました。
 二人とも十分長生きと言える高齢の猫でありました。入院治療後、経過が厳しそうだという説明をして、自宅に帰していました。状態が悪くなった際、何度か夜中にも拝見していましたが、飼い主のお母さんに看取られて逝きました。
 入院中に一人ぼっちで亡くなるのは避けたい、とのご意向に従いました。飼い主さんご家族はつらい思いをなさったでしょうが、猫ちゃんにとってはよいことだったと思います。現在に医学では完治がない腎臓病でありますが、将来よい治療法が確立されるといいですね。

眼科専門医の講義を聞いて

2009-09-01 23:59:44 | Weblog
 8月30日の日曜日に、獣医眼科の専門医である小林一郎先生の講義に参加してきました。
この5年間、毎年お話を伺ってきています。
 動物病院の臨床の現場やその限界を熟知した講義内容は、第一線で働く私たちにはありがたいです。
難しいことより基本的なこと、しなくてはいけないこともあるが「してはならない」こともある・・・、そういう内容です。
 眼科疾患の患者さんがくると、検査で状態を確認します。
初歩的な内容のものが多いですが、中には難しいものも出てきます。
眼科設備の充実した病院に回すべきか、専門家に紹介するべきか?
それが見極めわれないと、動物や飼い主さんに迷惑をかけてしまいますよね。
 特に「とりあえず目薬」がよくない場合があることを知って、安易に点眼剤もだせないな、と感じました。
眼の病気に目薬を使ってはいけない場合がある・・・。
発熱していたらとりあえず解熱剤、がよくないのはインフルエンザも一緒です。
よかれと思って実は余計なことをしているのは、人間の医療でも起きていることでありましょう。
真剣に「考えて診る」ことの大切さを痛感しました。