日々の出来事

当院の出来事を紹介します

獣医臨床病理学会

2006-02-24 21:49:41 | Weblog
18日と19日に東京の池袋で開催された、日本獣医臨床病理学会に参加してきました。日本小動物歯科研究会との共同開催で、私は主に専門にしてきている歯科研究会の講演と症例検討会に参加してきました。海外講師も歯科の専門医で、歯科疾患と全身性疾患との関連について講演してくれたので、私が最も興味を持つ分野でもあり、たいへん参考になりました。休み時間には日本における歯科の専門医の先生方に勉強の相談にのっていただきました。おかげさまで良い刺激を受けることができ、感謝です。

ボールペン

2006-02-23 20:50:53 | Weblog
愛用の古いウォーターマンのボールペンは傷だらけですが、大切な思いの詰まった一品です。尊敬していた義理の叔父が不治の病で入院中、見舞いがてらお別れに行った帰りに、ある決意を持って購入しました。本人は診断を告知されず、治ると信じていた・・・。私は完治は無いとわかっている。入院室のベッドの脇で話をした内容が今だに忘れられません。その帰り道に、絶対まともな獣医師になるのだ、と決心して購入したのです。仕事でくじけそうになった時の心の支えになっています。

ステロイド剤の功罪

2006-02-18 09:02:35 | Weblog
『ステロイド』という用語を聞いたことがある方も多いと思います。副腎皮質ホルモン剤の略称です。最近この薬剤の使用に関して、強い偏見があることを体験しました。ステロイド剤イコール有害、したがって使用イコール悪・・・これはちょっと問題です。なぜなら適応の疾患と非適応の疾患は分かれているからです。確かに漫然と長期間に使用することがよくないことは事実です。しかしながら使用するべき疾患に使用しない、これもまた問題なのです。人に比べて犬は比較的ステロイド剤に強く、猫は相当に強いのです。先日、1ヵ月間膀胱炎が治らないという猫が゛来ました。抗生物質だけが長期間にわたり投与されていました。尿の培養検査では細菌感染は否定されましたので、ステロイド剤の使用がのぞましいと考えたのですが、体に悪い薬だから使用を拒否する、とのご意見でした。短期間なら猫には安全なお薬なんですよ、とご説明したのですが理解と同意が得られませんでした。一度信じて身についた常識を入れ替えるのは、難しいものなんですね。

さまざまな勉強会

2006-02-18 08:32:50 | Weblog
知識や技術を身につけ、よりよい診療につなげていくため、診療時間外にさまざまな勉強会に参加しています。昨日は近しい仲間うちで獣医大学から専門医の先生をお呼びして、10人ばかりの内々の勉強会を行いました。診断に苦慮する症例を検討しました。実際に患者さんである犬を持ち込んだある先生は、困っていた症例を仲間の力を借りて、確定診断にいたることができました。すばらしいことだと思いましたね。お互いに不足している経験・知識・技術・考え方等を補いあっているわけです。誰に相談することもなく、自分の病院の中だけで囲いこんでしまうような診療をする時代は終わったのです。

コンプライアンス

2006-02-15 13:14:13 | Weblog
企業の法令遵守をコンプライアンスというそうです。麻酔や呼吸に関する専門用語でもあり、意味が全然違っているため、不思議な感じがしてしまいます。最近は耐震性を偽装していたり、違法改築を当たり前のように行なっていたり、粉飾決算していたりで、世の中はどうなってしまったのだろうか・・・と感じることも、しばしばです。真面目に働くことがバカバカしくなってしまいます。それでも真面目にやっている会社は多いわけで、あさい動物病院も、診療面でも運営面に関しても、当然にコンプライアンスを実践しています。手抜きをしない・裏道を行かない、が私の信条です。