日々の出来事

当院の出来事を紹介します

生まれました

2011-04-24 15:55:50 | Weblog
当院の看護師・渡辺が、二人目の女の子を無事に出産しました!

うちは男の子しかいないため、女の子が生まれてくれて、ちょっと嬉しく思いました。

血圧計

2011-04-23 20:12:05 | Weblog
今日、実家の母から荷物が送られてきました。手紙と一緒に、古い血圧計が入っていました…。

これは、私が0歳からかかりつけだった小児科・内科の先生の形見です。先生は昨年お亡くなりになりました。母も長いこと診ていただいていましたから、奥様の所へ挨拶に行き、いただいてきたので私に送ってくれたのでありました。

私も母も、この血圧計で面倒をみてもらってきました。何万人の腕にはめてきたものでありましょうか?医療関係者として、またホームドクターとしてのあり方の原点を背中で教えてくれた恩人でしたが、まさか形見としてこのようなものをいただけるとは、夢にも考えていませんでした。

昨年、存命中に今生の別れに伺った時にも、この血圧計はデスクの上にありました。今後は私の勉強部屋に置いておき、医療の原点を忘れないようにしたい…思っています。

大震災の復興に向けてできること

2011-04-09 19:49:59 | Weblog
先日の夜の地震、余震というにはかなり大きかったですね。
新潟でも、かなり長い時間揺れました。
宮城や岩手、福島で避難している方々は不安だったのではないかと推察しています。

様々な「自粛」ムードが漂っているように感じます。
もちろん現地の方々に、想いをはせないわけにはいきません。
義援金や避難してきた方々へのボランティアの他に、できることはなんでしょう?

私がおつきあいしている前向きな方々(多くは会社などの経営者)は、
「自分たちの仕事をきちんとやること」が一番の支援だと考えている方がけっこういます。
モノを運ぶ、販売する、サービスを徹底する、等々、
そもそも社会に役立っている仕事なら、まずはそれをきちんとすることで、
役に立てるのではないか・・・、そういうことです。

もちろん現地に行ってボランティアをしたり、物資を運んだりもよい活動だと思います。
日本国の国民各自が、できることをきちんとやることしか、復興への道はないように感じます。
私も避難所の動物の診療ボランティアなど、できることをやっていきます。

放射能の問題など、今は新潟はまだマシな状況ですが、いつ同じ状況に陥るかわかりません。
明日は我が身、と思いつつ、今できることに全力を尽くしたいと考えています。
仙台にいる義弟は、連絡ついて無事でした。
名取市にいる知人が心配です。








狂犬病ワクチンの集合注射に行きました

2011-04-07 20:37:58 | Weblog
今日は獣医師会の狂犬病ワクチン当番日で、江南区の亀田まで出かけてきました。
新潟市と亀田町は合併したわけですが、旧市外に出かけていくのは初めてでした。
今日はコーギーが多かった気がします。

今日はまだ天気がマシでしたが、例年嵐のような日が一日くらいあたります。

今回は、初めて時間で「移動」するという体験をしました。
一定時間、注射の会場にいたら次の会場へ移動する・・・。
話には聞いていましたが、なんだか新鮮でした。
往診みたいな感覚ですね。

狂犬病ワクチンの集合注射に関しては、私は否定的な考えです。
それでも行政から獣医師会が委託されている事業なので、協力しないわけにもいきません。
不衛生な環境で、ゆっくりしっかり診察する時間もないわけです。
「元気ですか?」と聞いて「注射する」だけです。
単なる注射マシーンですね・・・。

獣医師の間では、今後どのような体制にもっていくべきか、話し合われています。
少しずつ、良い方向性が見えてくるものと信じています。
外で、集合注射をしているうちは、獣医師のステイタスは上がらないでしょう。
これが普通なんだとは、子供たちには考えて欲しくはありません。






アップデート

2011-04-06 23:48:48 | Weblog
動物病院は全科診療です。
つまり、特定の診療科目はないため(法律で標榜できないため)、
結局どの動物病院が、何が得意なのかわからない、のが実状でしょう。
ホームページを見たり、口コミで判断せざるをえないと思います。

正直なところ、私も得意分野と苦手分野があります。
得意分野は、勉強するとすっと頭に入ってくる、
しかし苦手分野は、何度も勉強してようやく身になるような感覚です。

知識だけでなく、技術上の問題も同様です。
そしてなによりアップデートがたいへんです。
医療は日進月歩ですから、数年前の常識は今は非常識だったりします。

先日も、私が研修医だった頃は疑問もしくは間違っているように言われていた薬剤が、
現在では一番良い治療法である、と書かれていて少々驚きました。
症例数が蓄積されて検証した結果、有効性が確認されたということのようです。

理屈だけではだめなんですね。
臨床は現場の仕事です。
理屈では有害かもしれないと考えていたら、案外良いという場合と、
理屈では良さそうだったが、実際には有害事象が起きている・・・、
そういう場合もあるようなんですね。

日々の全分野のアップデートが、本当にたいへんだなあ、と感じます。
まあ、プロですから、アップデートしていくのは当然の義務なんですがね。






先輩が膵臓癌に・・・

2011-04-05 15:29:51 | Weblog
先日、大学院の先輩からメールが来ました。

久しぶりだな、と思って軽い気持ちで開封しました。

「2月から、膵臓癌で入院しています」

・・・

「えっ!」と声が出て、しばらく絶句してしまいました。

あんなに元気な方なのに・・・。

初めは冗談かと思ったくらいです。

メールのやり取りをしている間に、本当に入院していると実感しました。
背中の痛みで病院に行って検査したら、異常が見つかったんだそうです・・・。

私も疲れてくるとすぐに背中が張ってきてしまう質です。
「先生も、気をつけないといけないよ・・・」
とお返事いただきました。

「新潟でまた飲める日を信じています」とメールしました。
しっかり治療と養生をしていただくようお願いしました。
私も、父方の祖父が最後は膵臓癌でした。
30年も前の話ですが。

医師であろうと獣医師であろうと、病気になる時はなるものです。
年齢の近い先輩が白血病になった際は、自分も骨髄バンクのドナーに登録しましたね。
気をつけていても、なる時はなるものなんですが・・・。
自覚症状は、決して軽く見てはいけないのですね。
動物は、自覚症状が言えません。
したがって、飼い主さんが見てわかる症状は、実は重いのです。
「すぐに治りますかね?」と時々相談の電話がきますが、
症状がある場合、大丈夫ですよ、とは言えないのであります。


しっかり診て欲しい

2011-04-04 01:42:05 | Weblog
動物病院は4月から6月が繁忙期です。
狂犬病ワクチン、ノミの予防、フィラリアの予防前検査等々、
通常の診療に加え、これらが乗っかってきます。

しかし繁忙期であっても、同業の獣医さんには手を抜いて欲しくはありません。
昨日、診療した初診の転院症例は、よく考えていない印象を受けました。
倒れた・・・吐いた・・・、これらから脳の異常だと判断して薬が出ていました。
てんかん、もしくは「何らかの脳のトラブル」という判断でしょう。

午後からうちに来ましたが、呼吸が異常に早い・・・。
発熱も微熱ながらある。
脳炎の可能性は残るが、脳神経に絡む特徴的な症状は出ていない。
前の病院での血液検査でも目立った異常はない。
しかし何かおかしい・・・、そういう印象でした。
呼吸がつらそうなんですね。

レントゲンを撮影してみて、ビックリでした。
肺水腫を生じている!、肺炎の疑いもある!、
エアー・ブロンコグラムという所見が明らかでした。
急変で万が一がある所見でした。
エコーで心臓を診ようと横に寝かしたら、いきなり舌の色が悪くなりました。
この場合は、無理はできません。

心臓からくる肺水腫と心臓以外からくる(非心原性)肺水腫があります。
どうも心臓の検査を進める限りの範囲では、珍しい非心原性肺水腫かもしれません。
強心剤と利尿剤、血管拡張剤、抗生物質等を投与して入院とし、先ほど確認したら、
かなり呼吸は楽になってきていました。

聴診でははっきりしなかった肺水腫がレントゲンで確認されましたが、
今は安定しているようです。
危うく、見逃すところでした。
しっかり診ていかないと、急変から死亡という事態がありえました。

こういう状況をみのがしてはなりません。
同業である獣医さんには、やはりしっかり診て欲しいのです。
明日は我が身とはわかっているつもりです。
私だって、決してパーフェクトではないのです。
でも適当(適切)ではなく「てきとう(いいかげん)」では、動物の命は救えないのです。

獣医師一人一人の能力やセンスが異なるのは仕方ないわけです。
でも油断しないでよく考えて診療すること、これが全ての獣医師に求められていると思います。
だって患者さんは、「言葉が話せない」わけですからね・・・。
声なき声に、耳を傾けなくてはなりません。













新年度

2011-04-01 19:25:04 | Weblog
今日から新年度に入りましたね。
まだ新潟市は肌寒いですが、今日は晴れていたので気分は新年度です。
車のタイヤ交換をして、締切の原稿写真を送り、大学院の図書館に行ってきました。

獣医さんにとって4月は、狂犬病ワクチンの時期です。
行政が取り仕切っているため、4~6月が集中的にワクチン接種をする時期だからです。
4月中に、私も3回集合注射に当番で出向かなくてはなりません。
微妙な部分が残る制度ではあるんですが、戦後(!)集合注射を行なったことで、
島国である日本は狂犬病が撲滅状態に持ち込めたわけなんですね。

でも最近の犬の飼い主さんは、狂犬病ワクチンをしていない方が増えています。
集団免疫としての有効な接種率は、下限を下回っています。
これでは世界に普通に存在する狂犬病のウィルスが侵入したらアウトでしょう。

東日本大震災のような災害が発生した場合や、放射能漏れで避難という場合、
今の福島県がそうですが、犬が放されてしまい、放浪しているような状況は最悪です。
かなりの動物が、被災地でうろついているような話が聞こえてきています。

狂犬病に関する詳しい説明は、スタッフブログの3月29日(火)に柳田先生が記入しています。
よかったら読んでみてください。
実際に世界的には普通にあるのに、日本は発生がない
(数年前に人が海外で感染して持ち込んだ例はあります)
のは、たまたまなんですね。
だって海外で繁殖した犬や猫を普通にワクチンなしで日本国内に持ち込んでいる実態があるんですから。