ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

タコ・サラダ

2016-12-07 23:33:59 | 食材
 タコ・サラダはメキシコ料理のサラダだ。メキシコ料理は米、麦、豆、牛、豚、鶏、魚、野菜と豊富な食材を使用した、バランスの取れた料理ではあるが、何を注文しても、あのすり潰した豆ペーストと、サルサと、そしてサワークリームとチーズの味しかせず、しかも出されるメニューが非常にボリューミーなため、一口目の感動がみるみるうちになくなり、「しばらくメキシカンはいいかな」という気分にさせられるのは筆者だけではないだろう。そんな中、見落とされがちなのがタコ・サラダの魅力である。


この食品の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。


①名前の由来、歴史
タコ・サラダのタコは凧でも蛸でもなく、コブ・サラダのコブように人名でもない。タコスのことのようだ。アメリカで発祥したサラダであり、純粋なメキシコ料理ではないらしい。ドナルド・トランプ氏も好物にしているのだそうだ。


②タコサラダの概要
沢山のレタス、トマト、時にアボカド等の野菜類に、お好みの肉(鶏肉、豚肉等)のグリルがトッピングされており、それにチーズとサワークリーム、サルサソースがかかっているものだ。そしてその具材が、揚げたトルティーヤで作られた容器に載っている。容器まで食べるサラダなのだ。


③楽しみ方と効用 その1
注文時に是非とも、「ノー サワークリーム」としっかりと店員に伝えて欲しい。さもなくばあの正体不明の怪しいエメラルドグリーンの流動物の所為で、せっかくのサラダが最初から最後まで全てこってりとした単調な味になり、飽き飽きすることになる。アメリカンメキシコ料理の諸悪の根源をまず注文時にしっかりと摘み取ることだ。そして店員がサラダを持ってやってきたなら、まず揚げたトルティーヤの器の側面を手で割って食べ、そのサクサクバリバリの食感を味わおう。このサクサクバリバリ感は、サルサソースや野菜の水分でやがて失われてしまうので、その前にこの食感を楽しんでおくのだ。この器のトルティーヤは、食前に出されるチップスとは違って薄くて、軽くて、パイ生地のような味わいがあり、幸福を感じる。


④楽しみ方と効用 その2
あとは、新鮮なレタスやトマトと一緒に肉類の旨味を感じながら、ワインやビールを飲むといい。しっとりとしてきたトルティーヤ器もまた美味しい。日ごろ十分に野菜を摂ることが少ない日本式独身サラリーマンにとっては嬉しい食事サラダになるだろう。タコ・サラダは他のメニューに比べて安いことが多いが、ボリュームが少ないということはまずないので安心してタコ・サラダだけ注文してみて欲しい。


 「ノー サワークリーム」はこのタコ・サラダ以外のブリトーやファジータを注文する際にも使えるフレーズだ。併せて「ノー チーズ」もあり得る選択肢だ。あのしつこいメキシカン料理が比較的あっさりといただけるものに変貌する魔法の言葉だ。筆者は以前、「ノー サワークリーム、ノーチーズ」と強く伝え、何か妙な名言と吐いたような感じになって「しまった」と赤面したが、物わかりの良いメキシカン店員は筆者の意図を理解してくれていた。