ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

ロシアン・カフェ&デリ

2021-02-22 01:32:47 | 生活
 ロシアン・カフェ&デリとは、サンノゼ市にあるロシア人用の小さな商店のことだ。このブログを始めたのはもう4年も前になる。筆者はその頃ベイエリアのサン・マテオ周辺に潜伏していた。最近ベイエリアに舞い戻ってきたので、当時世話になったレストランの様子を調べてみたのだが、潰れてしまっていたり、店の名前が変わってしまったりしているものが多く見られてとても残念に思っている。その中でもレッドウッドシティの“ロシアン・ファミリー”がなくなっているのは特に寂しい。すこぶる美味なロシア料理にロシアンビール、そして個性的なお店の人々などが懐かしく思い出される。だが悲しんでばかりはいられない。別れの無い人生などないのだから。なので早速サンノゼ周辺でロシアン・ファミリーの代わりになるお店を探したところ、このロシアン・カフェ&デリがすぐに見つかったのだった。



このお店の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。



①アクセス・外観
ロシアン・カフェ&デリは正確にはキャンベル市にある。ウィンチェスター通りというサンノゼから南に延びる割と道幅の広い道路に面しており、ロシア国旗の白・青・赤の背景にマトリョーシカ人形が三つ並んだポップな看板が目印だ。同じ建屋にはカリビアンフードのお店が入っていてこちらにも筆者は興味を惹かれたが、今回はロシアン・カフェ&デリに入店した。なんでもこの辺りで最も古いロシア人用の商店らしく、1987年にできたのだという。当時はまだソ連の時代だ。表にはロシアン・カフェ&デリの客専用の駐車場が7、8台分確保されている。



②店内
店内は日本のコンビニを二回り小さくしたほどの大きさしかない。入り口から左側はテーブルが数卓並び、中で食事ができるようになっているが、今はコロナの影響で使用されておらず薄暗く、テーブルには書類や飲みかけのワイングラスなどが雑然と置いてあり、ロシアっぽさを醸し出している。右半分はロシアや東欧から直輸入したお菓子、缶詰、ビールやウォッカ、ソーセージ・チーズ、冷凍食品などがずらりと並んでいる。たいていの客と店員は顔なじみのようで、ロシア語で会話をしている。清涼飲料水が置かれた小さな冷蔵庫の上には何故か松の木の盆栽が飾られており、“さて、この店は日本と所縁のあるのかな”と淡い期待を抱くも、店員から“アナタ、モシカシテ日本人ネ”などと声を掛けられることは今のところない。



③カフェ&デリ
さて、カフェ&デリと謳っているだけあって、ここではロシア料理を注文して作ってもらうことができる。ピロシキとスープのセットやロールキャベツ、ロシア風のポテトサラダなどである。髪の毛を青く染めた中年女性店員は、一見強面だが思いの外やさしくメニューについて丁寧に説明してくれる。ここのピロシキはコッペパンを平たくしたような細長い形状で、揚げパンの風味と脂っこさがロシアンビールと相性がいい。その他の料理も味はあっさりだがニンニク強めでパンチがあって、ロシアンビールと相性がいい。ロシアンビールの他にもチェコやウクライナ、ポーランドの瓶ビールが売られていて、どれも魅力的なデザインのラベルで、数種類買って昼間から飲み比べると幸せな気持ちに浸ることができる。



 小さな店にも関わらず断続的に客がやってきて買い物をする。サンノゼ周辺には思いの外多くのロシア系の人が暮らしているのだ。髪を青く染めたロシア人女性店員は、後ろで他の客が待っていてもいっこうに気にする様子もなくのんびりとした接客をする。客も後ろで待つ他の客のことなど全く気にせず追加でソーセージを注文したり、世間話をしたりとのんびりしている。そんなところもロシアらしいと呼ぶのだろうか。だから30代独身日本式サラリーマンは、空腹ですぐさま何か食べたいときなどは遅々とした接客にイライラが募るので、心に余裕があるときに来店することを薦める。尊敬するおぎやはぎの小木さんが“クラブハウス”という新しいSNNで、自身のラジオでの発言に関してソーシャル・アクティビストと名乗る人たちと対話を行ったというので、ピロシキを食べながら聞いてみた。一時間を超える対話(本当は30分しか聞いていないが・・)はついに噛み合うことはなかったが、『やっぱり小木さんはすごい』ということだけを感じました。

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