ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

Torreyaの実

2024-08-04 10:57:29 | 食材

Torreyaの実とは、筆者が見つけた木の実のことだ。ベイエリアの、とあるアジアスーパーの食品コーナーでそれを見つけた。2024年は早くも8月に入り、パリでは3年ぶりの五輪が開催されている。熱狂や感動の一方で、SNSを通した選手らへの悪口(ヒボー・チューショー)が問題になったりしているようだ。SNSがコミュニケーション手段として確立してからは、駅の便所などでの悪質な落書きを全く見なくなったのだから、つまりそういうことである。このブログは対象物を貶めるような記述は避けるように心がけている。というより筆者が嫌悪するものは、もともと記述対象にしていない。しかしどうやら誰も読んでいないようであるから、気にする必要もないようだ。

 

 

この木の実の特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。

 

 

①Torreyaの実を見つける。

Torreyaの実は、アジア系スーパーの豆菓子コーナーで発見された。桃屋の“ごはんですよ”の大びんくらいのサイズのプラスチック透明容器に入っている。前面には紫色の小さな四角いラベルが貼られ、白抜きで“TOREEYA 香榧”とだけ書かれている。主張が少ない。ラベルが小さいので透明容器の中がよく見える。そこには見た目はアーモンドと変わりない実がぎっしり入っている。“TOREEYA 香榧とは、アーモンドをどうにかしたお菓子のことだろうか”と思い、手に取って、上部の紫色ラベルに書かれた内容物を確認すれば、それは“TOREEYA”と“Salt”のみであった。どうやらこれは、TOREEYAと言う名の実のようだ。興味を憶え、購入に至った。値段は安くない(10ドル)。

 

 

 

②Torreyaの実

この商品は本当に主張が少ない。上部のラベルには内容物の他には中国産であること、LIAN FENG(蓮峰)社製であること以外には、何も書かれていない。余計な宣伝文句が並んでおらず好感が持てるのだが、結果として本ブログに書ける情報量も少なくなってしまう。LIAN FENG(蓮峰)社についてネットで調べても有用な情報は得られなかった。しかし“Torreya、香榧”に関して調べれば、これは、“カヤの木”の実であることが判明した。榧は“カヤ”と読む。ウィキペデイアさんによれば、種子はやはり“和製アーモンド”と呼ばれているようだ。他にも木材は最高級の碁盤に使われたり、武士の凱旋時に膳に添えられたり、土俵の中央に埋められたりと、日本文化ともつながりの深い植物のようである。

 

 

 

③Torreyaの実を食べる。

プラスチックの蓋を開けて中の実を手に取ってみる。アーモンド色の部分はとても堅い殻であり、この殻を歯で割れば、黄色いブツブツ状の実が現れる。その実と殻の間には、炒った際の焦げなのか黒いカスがあって、それがボロボロとこぼれてくる。ブツブツの実も案外もろく、歯で殻を割ったときに崩れてしまうことが多い。故に食べやすさでいえば落花生に劣るように思われる。だが口に入れると誠に香ばしく、そしてほのかに甘く、歯ごたえもやさしい。酒と共にひとつひとつ大切に食べたい木の実なのだ。嬉しくなった筆者は久しぶりに長屋で一人、デストラーデ選手ばりのガッツポーズを決めたのだった。

 

 

 

“榧”という文字は初めて見たように思う。日本文化と関係が深い植物であれば、“杉”や“松”のように日本人の名字の多くに使われていてもおかしくないものである。調べてみればごくわずかに榧の付く苗字の人があるようだ。同じカヤでも“萱”の方がメジャーな向きがある。ちなみにTorreyaという発音しにくそうな名前は、西洋の植物学者の名に由来するのだそうだ。そうこうしている間に8月の土曜日が終わろうとしている。


コメントを投稿