ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

がつ刺し

2023-10-09 07:42:58 | 食事
がつ刺しとは、豚の胃袋を茹でて調味料と和えた料理のことを言う。牛の胃袋はミノ、ハチノス、センマイ、ギアラと4種もあるのに対して、豚のそれはニンゲンと一緒で一つである。それは食性の違いに起因する。牛は彼らの主たる食物の“草”をタンパク質に変換するために多くの消化器官を必要とするが、もともと猪だった豚の主食はどんぐりなどの木の実やイモなどのため、それをタンパク質に変換するのに牛ほどの消化器官を必要としないのだ。といった雑学の披露はさておき今回は、フィリピン系アジアスーパーで、豚ガツ細切れパック詰めを見つけたので、がつ刺しを試してみたお話をする。日本ではついにジャニーズ事務所が、なんでも『スマイル・アップ』という名前に変わるという話だ。


この食材の特徴は以下の通りだ、参考にしてもらいたい。


①豚ガツ(細切れ)を見つけたのはパシフィック・スーパー
豚ガツの細切れがパック詰めされたものを見つけたのは、最近(筆者の中で)話題のパシフィックスーパーである。フィリピン系であることが判明したこのパシフィック・スーパーでは、万引き防止のためにリュックはレジ前の酒や米を扱うコーナーで預けなくてはならない。仕事帰りの空腹時に立ち寄った時などは、ついつい預けたリュックの引き取りを忘れて長屋まで戻ってしまったりして、大変イライラする。豚ガツは前々回の記事で紹介したピナパイタン・ミックスの上部に置かれている。隣には豚ミミの細切れがあるので、ついつい『なんだ、豚ミミか』と見逃すとことろであった。



②豚ガツ(細切れ)
筆者の北米暮らしはかれこれ10年近くになり、様々な国のスーパーでモツ肉探索をしてきたが、このような豚ガツ細切れパックを見たことがなかった。“フィリピン人は豚ガツを何に使うだろう”とネットで調べてみれば、そこには古来の土着文化に、スペインや中国文化が加わった独特の食文化が見つかり、俄然フィリピンへの親近感が湧いてくる。値段はパウンド4ドル程度と格安なので、30代独身日本式サラリーマンの財布にも優しい。



③豚ガツ刺し
パックから取り出さした豚ガツは、一口大よりはやや大きいサイズで切られている。ガツ刺しを楽しむには大きすぎるので、これをまた細切れにして、そして沸騰した水が入った鍋に放り込むのだ。このとき生姜や野菜の切れ端なども(あれば)放り込む。10~15分ほどグラグラと茹でればできあがりだ。ざるに揚げて輪切りのネギと混ぜてタッパーに取っておく。食べる直前にごま油と醤油やポン酢などを好みでかければよい。これがさっぱりしたおつまみで、ビールと合う。コリコリとした食感と豚の香り、それにごま油の風味が合わさって食欲をそそる味だ。他の部位に比べて傷みにくいようで、冷蔵庫に何日か置いておいても大丈夫そうな点も、30代代独身日本式サラリーマンの生活に優しい。



豚ガツは、脂質少なめで高たんぱく、且つビタミン類の栄養価がたっぷりでかなりの健康食のようだ。免疫力アップや高血圧の予防に加え、“精神の安定”にもよいのだという。似非30代独身日本式サラリーマンにも男性更年期障害の傾向が見られてきた。何でも独身男性の平均寿命は60歳代といい、弱者男性のネット世界では『年金を払う意味がない』とのコメントすら出てきている。酒や煙草などの昭和男性の間違った嗜みや、独身生活からくる不安定な食生活なども影響があるだろうが、何よりも根本の原因には、『誰にも必要とされていない』と思う状態だと思う。ニンゲンは誰かに必要とされていないと、急に弱るのだ。しかし身近な人が全てではない。豚ガツ業者は今日も筆者を必要としているだろう、さぁ今日もパシフィック・スーパーへ出かけよう。

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