ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

結城寿司

2023-08-15 11:38:30 | 食事
結城寿司は、サンノゼ市にある日本食料理屋である。2023年の夏、筆者はついにサンノゼ市を離れることになった。“ベイエリアの下町”とも呼べるサンノゼ市は、基本ヒスパニック色強めなうえ、韓国人街あり、ベトナム人街あり、インド人街ありと、すこぶる楽しいエリアで、本ブログで紹介したい店はまだたくさんあった。しかし30代独身日本式駐在員は、昨今の円安+インフレーションで外食する気持ちが萎え萎えになっている。読者諸氏の中にもこのところ筆者の外食ブログがめっきり減ったことに気が付いている人も少なくないはずだ。おそらく今回がサンノゼ市近辺に関する最後の記事で、それに相応しいテーマを選んだつもりである。サンフランシスコ市ではついに自動運転タクシーが開業するとのことだ。



この食堂の特徴は以下の通りだ、参考にしてもらいたい。



①『イラッシャイマァセェ~』
実は結城寿司は、店に入るまで“YUKI‐SUSHI”としか認識できない。久しぶりにサンノゼ界隈の、“なんちゃって日本料理屋”を探訪しようと、グーグルマップで適当に散策して見つけたのがこのYUKI‐SUSHIだった。ウィンチェスター通りの、ショッピングモールが乱立する界隈から少しだけ北上したところにある商業エリアに、YUKI‐SUSHIは小さく佇んでいる。小さなドアを開けて中に入ると、少し違和感のある発音で、『イラッシャイマァセェ~』と店員に出迎えられるのが特徴的だ。このとき、『あれ、この店の経営には日本人が関わっている(いた)のかな?』と思わせる。



②結城寿司
店内は正面右のL型鮨カウンターの前に並ぶ卓の狭苦しさが、日本の安居酒屋の雰囲気に似て心地よく、窓側には小上がり席もあって小洒落ている。また、店員がメニューとともに“付け出し”を持ってくるのも、北米の日本料理屋では見たことのないサービスで心がときめく。ただし付け出しはいつも椀子そばである。『これは本格的に日本人が関わっている(いた)お店だな・・』と思ってメニューを見れば、“結城寿司”との記載がある。そう、“YUKI‐SUSHI”は“結城スシ”だということがここで判明するのだ。実は店の前の大きな看板文字をよく見ると、YUKIの“U”の上にマクロン(ローマ字の長音記号)が書かれている。おそらく結城さんという人が始めたお店に違いない。



③メニュー-その他
日本人駐在員や留学生などが多く住むエリアではないため、基本的には日本食好き外国人を対象としたメニューが並び、一般的北米式日本料理屋と比べて特筆すべきものはない。サンタ・クララ周辺の白人層に人気があるようだ。サバの塩焼きをつつきながら熱燗を一人でちびちびやっている玄人白人男性を見かけたこともある。カキフライや鰺フライなどの揚げ物メニューが充実しており、好きなフライを選べるミックスフライ定食メニューなどがあるのは嬉しい。筆者はたいていアパタイザーで、枝豆とフライを数種頼み、最後にロール寿司を頼むのを定番にしていた。



結城寿司のホームぺージを見ると、“1987年に創業”とある。老舗中の老舗なのだ。店内には大相撲のアメリカ巡業時に訪れた力士のサイン色紙が飾られている。大相撲がサンノゼに巡業したのは、若貴全盛期(?)の1993年のことだという。こうして現地の人に長く愛される日本料理屋があるというのは嬉しいことだ。そういえば先日日本から新たに駐在として派遣されてきたギリギリ20代既婚サラリーマンを、この結城寿司に連れて行ったところ、『は・・初めて回らない寿司を食べます・・』と言っていた。筆者は、『初めての回らない寿司が、結城寿司でよかったね』と彼に伝えておいた。

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