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まるみのあっちこっち巡り

ー33,000枚を超える写真とともに綴るお出かけブログー

大森 海苔のふるさと館

2018-09-20 00:42:58 | ミュージアム



大森周辺は、江戸時代には質量ともに
全国一を誇った海苔の産地でした。

東京湾の埋め立てにより1963年に
海苔の生産地としての歴史は閉じましたが、
大森周辺には海苔問屋が多く、
現在も海苔流通網の重要な拠点の一つです。







一番奥が大田区に唯一残る海苔船(伊藤丸)、
入り口を入ってすぐ正面に展示されています。
昭和33年造船の全長13mの海苔船です。







3階は休憩コーナー・展望テラス、
大森ふるさとの浜辺公園を一望できます。







2階は展示室・講座室
国の重要有形民俗文化財に指定されている
海苔生産用具を展示しています。

「大森および周辺地域の海苔生産用具」の名称で
国の重要有形民俗文化財に指定され、
海苔の歴史を伝える貴重な文化遺産になっています。







こちらの施設では「海苔つけ体験」や
「海苔すづくり」など事前申し込みにて
体験できる日があるようです。







何でもやってみたい私は、すぐにできる
「海苔下駄体験コーナー」で海苔下駄を履きました。
(靴を履いたまま下駄を履きます。)







こちらも海苔下駄ですが、
とても履けそうにありません。

この海苔下駄は、海苔を養殖する資材を建てるため
下駄を履いて振り棒で海底に穴をあける
作業をする際に履いたようです。







海苔採りざるだけでも色々な種類があるものです。

海苔づくりは、300年程前の享保年間に
始まったといわれます。

品川から大森周辺の海辺、浅瀬の広がる
大森周辺は大きな産地として発展し、
江戸時代の終わり頃、ここから各地へと
海苔づくりは伝わり始めました。







私たちが利用している羽田空港は、
海苔づくりの跡地であったというわけですね。







都心に近い飛行場は、とても便利ですが、
東京湾の埋め立てで仕事を奪われたり、
居住する場所を変えなければならなかった
住民の方々がいたことも忘れてはなりません。

東京都大田区平和の森公園2-2

2018.9.9
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防災の日に東京都水道歴史館へ・・・

2018-09-12 00:27:57 | ミュージアム



9月1日1日は「防災の日」です。
東京都水道歴史館へ行って来ました。







2階は、東京水道の起源に迫る江戸上水のコーナー。
これが江戸時代の水道管です。







今回は、音声ガイダンスをお借りしました。
歴史の流れに沿って、わかりやすく解説してくれます。
英語・韓国語・中国語もあり、貸出は無料です。







こちらは八重洲北口で発掘された木樋ですが、
丸の内3丁目の木樋、神田上水・御茶ノ水の懸樋、
古文書などの貴重な資料にも出会えます。







玉川上水沿いもよく歩いたものですが、
玉川兄弟の多大な努力と苦心のドラマを
アニメーションと人形劇で紹介。







発掘された上水井戸の実物展示です。
形の違いや構造に、江戸時代の人々の
苦心や工夫が感じられます。







木樋や継手の組み方・構造など、江戸時代の
技術の高さを実物展示で見ることができます。
ほ~ら、向こう側も見えるでしょう。
ここは水の通り道だったのですね。







江戸時代の長屋の様子を再現しています。
庶民の暮らしと上水のつながりを
見学しておきましょう。







汐留遺跡に見る上水道を知ることができます。
大規模な再開発時には、
こうして遺構が発掘されるものです。







1階は、東京水道の近現代のコーナーです。
あの水色のドーム型の屋根は、
メットライフドームの近くにある
村山貯水池にある取水塔、実物大です。







小学校の遠足で見学した村山貯水池です。
懐かしい思い出もよみがえります。







「蛇口」の語源ともなっているとか。
水の出口が龍をかたどっている
蛇体鉄柱式共用栓の実物です。







こちらは、馬水槽、実物は意外なところに
存在しているのですが、ご存知ですか?
別記事でご紹介しますね。







近代水道の幕開けと共に使われるようになった
鋳鉄管(ちゅうてつかん)の変遷を知ることができます。
一番大きいものが日本最大級の水道管です。







水と暮らしの移り変わりが年表になっています。

1978年原宿に竹の子族現れる。
「原宿表参道元氣祭 スーパーよさこい2018」も
記事にしましたが、あのイベントも竹の子族が
現れたと思っていたまるみだったのです。







災害に遭った場合に住んでいる地区のどこで
給水ができるのかご存知ですか?
都内在住の方はこちらで確認できます。

災害が続く日本列島、いつ自分が災害に遭うのか
それは誰にもわからないことですが、
世界的にみても渇水傾向にありますし、
水の使い過ぎを見直さなければならない日本人、
安全で美味しい水をいつまで使用できるのでしょう?







災害用給水袋をいただきました。
実際にこれを背負う日が来ることなどないことを
ただただ祈るばかりですが・・・。

東京都文京区本郷2-7-1

2018.9.1
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国立西洋美術館 ミケランジェロと理想の身体

2018-09-08 00:22:12 | ミュージアム



世界に約40点しか現存しない
ミケランジェロの大理石彫刻、傑作2点が初来日、
上野の国立西洋美術館へ行って来ました。

サン・ピエトロ大聖堂の『ピエタ』、
フィレンツェのアカデミア美術館『ダヴィデ像』、
ミケランジェロの最も有名な彫刻は現地で鑑賞し、
その素晴らしさに驚愕しました。

映像や写真で目にした作品も実物はそれ以上、
「神のごとき」と称えられた史上最高の芸術家の作品、
言葉で表すのはとても難しいのですが、
これ以上の彫刻には二度と出会えないと思いました。

システィーナ礼拝堂の『システィーナ礼拝堂天井画』と
祭壇壁画『最後の審判』などは、
ここで一日中眺めていたいと思ったほどです。

ミケランジェロ自身は、父親への手紙に
「天井画は私の本業ではないので、
時間の無駄です」と記したそうですが、
どれだけの人を感動させていることでしょう。







チケットも用意し、楽しみしていた展覧会です。
じっくり鑑賞したいと金曜日を選びました。
午後9時まで鑑賞することが可能だからです。
音声ガイドも借りて・・・
(中川晃教が歌う「ミケランジェロ」は繰り返し聞きました)

20代の傑作『ダヴィデ像』の制作から約25年を経て、
制作されたという未完の傑作『ダヴィデ=アポロ』

20歳を過ぎたばかりの頃の作品『若き洗礼者ヨハネ』
20世紀前半、スペインの内乱で大きな被害をうけた彫刻を
長年にわたった修復でよみがえり、
スペインとイタリアで2回しか公開されていない傑作。

正直なところどちらもイタリアやヴァチカンで
観たほどの感動はありませんでしたが、
ミケランジェロに影響を与えた
古代より受け継がれた理想の身体の彫刻や絵画を
音声ガイドの解説を聞き、知識を習得できたと思います。







高さ約2m大迫力のラオコーンのみ写真撮影が可能。
1584年頃のヴィンチェンツォ・デ・ロッシの作品(個人蔵)

1506年に古代彫刻の傑作ラオコーン像が発見されたとき、
ミケランジェロは現場に呼び寄せられ、
その像を実際に目にしたそうですが、ルネサンス期の
芸術家たちに大きな影響を与えたラオコーン像です。





プレミアムフライデーということで講堂で
ソノダオーケスタラの30分のミニコンサートもあり、
ピアノ、バイオリン、チェロの3人編成、
オリジナル曲とクラシックのアレンジ曲を楽しみました。

夜の美術館と音楽を楽しめた素敵なプレミアムフライデー。

次の機会は、9月21日(展覧会最終の金曜日)
ソプラノ独唱のミニコンサートがありますが、
観覧券と整理券が必要です。

東京都台東区上野公園7-7

2018.8.31
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古代オリエント博物館 誕生40周年記念祭

2018-08-28 16:27:57 | ミュージアム

「オリエント」とは、ラテン語で「東」を意味し、
古代ローマ(現在の西ヨーロッパ地域)から見た東方世界。

現代のシリア、ヨルダン、イラク、イラン、エジプト、
トルコは、アフリカ、アジア、ヨーロッパを結び、
多くの人や文化、情報が行きかう一大十字路でした。

この地域で始まった農耕や牧畜が生活に革命をもたらし、
都市や国家、文字や法律もここで形成され、
世界各地に広まったのです。

日本人の生活に欠かすことのできないハンコも
8000年前にメソポタミアで誕生したものです。
正倉院の宝物の中には1500年程前に
オリエント方面から運ばれたものもあるとか。

古代オリエントの有名人といえば、
クレオパトラ7世、イエス・キリスト、ムハマンド、ブッダ、
マケドニア王アレクサンドロス大王・・・。

本当にビッグネームな人ばかりですよね。
日本ではまだ縄文時代や弥生時代です。

1978年に日本で初めての古代オリエントを専門にする
博物館として開館し、古代オリエントの歴史と文化を展観、
開館40周年を記念して、過去10年間の新収蔵品を一堂に紹介、
世界最古の踊りともいわれるベリーダンス体験教室、
古代の焼き物やミイラの制作教室も行われました。

私は、ヒッタイト象形文字で自分の碑文を刻みました。
読める人はいないかなと思いますが、
本名なので公開はしません。

東京都豊島区東池袋3-1-4
池袋サンシャインシティ文化会館7階 
古代オリエント博物館

2018.7.26
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戦中・戦後のくらし 昭和館

2018-08-13 13:49:59 | ミュージアム



地下鉄「九段下駅」から武道館へ行く途中、
ずっと気になっていた建物がありました。
それがこの建物です。







貼られているポスターなどで、
戦争に関係する建物だとわかりましたが、
入ることができないでいました。







広島、長崎、知覧、沖縄、そして、海外でも
戦争を伝える施設に積極的に見学していたのに
より身近に感じるであろう戦争を知るのが
恐ろしくて避けてきたのかもしれません。

8月になると戦争を伝えるニュースやドラマが
多くなるので、それに触発されて
行かなければと思い立ったのでした。







昭和館は、戦中・戦後のくらしを
次世代に伝える国立の施設です。
入場料300円を自販機で支払い7階の展示室へ。

昭和10年~20年までの戦中の暮らしを
実物資料でわかりやすく展示されています。
両親が生まれた頃のもので、懐かしく思うのか、
見たくないと思うのか聞きたくなりました。







こちらは写真撮影が可能な防空壕体験。
カーテンを閉めると真っ暗、
空襲警報が鳴ると恐怖を感じました。

6階は、昭和20年~30年頃までの
戦後のくらしを伝えた展示がしてあり、米つき体験、
手押し井戸ポンプやバケツを使った体験をして
水汲みの仕事の大変さを実感します。







5階は映像・音響室、4階は図書室となっています。
ニュースシアターなども上映していますが、
これらは時間切れとなりました。

展示物を見て感じた疑問などは未解決のまま、
どんなところかもよくわかりましたし、
次回は映像や写真資料などで、
戦後のくらしをもっと詳しく知りたいと思います。

東京都千代田区九段南1-6-1

2018.8.12
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目標はフェルメール全点踏破の旅に出ることですが・・・

2018-07-13 00:19:44 | ミュージアム



「光の魔術師」と称されるヨハネス・フェルメール。
フェルメールは、オランダのデルフトで生まれた
レンブラントと並ぶ17世紀オランダ黄金時代の代表画家。

スカーレット・ヨハンソンが主役を演じた
2003年のイギリス・ルクセンブルク合作映画
「真珠の耳飾りの少女 」を観た時からこの謎も多い
フェルメールに興味を持つようになりました。

映画でフェルメールを演じたのは、コリン・ファース。
フェルメールと言えば、コリン・ファースを
思い浮かべてしまうほど強烈な印象を残しました。

映画は、同名の小説を原作としたものですが、
小説や映画の影響もあり、フェルメールのブームが
再び世界中で起きたのです。





この「真珠の耳飾りの少女 」を所蔵しているのが、
上の写真のオランダはハーグにある
マウリッツハイス美術館。





小さな作品ではあるのですが、映画の影響もあり
実際には大きな存在に思えました。
マウリッツハイス美術館には、「デルフトの眺望」
「ダイアナとニンフたち」の作品があります。





有名な「牛乳を注ぐ女」は、アムステルダム国立美術館。
ここには「恋文」「青衣の女」「小路」の作品があります。
フェルメールを生んだデルフトにも行き、
2006年のオランダの旅では7作品を鑑賞できました。

その後もウィーン美術史美術館や
ルーブル美術館にも足を運びました。

世界に散った「絵画の宝石」フェルメールの絵画、
研究者によっても違いがあるようで、
贋作事件などもありましたが、現存するのは、
世界に35作品ともいわれているようです。

全作品を所蔵している美術館で鑑賞するという
全点踏破の旅に出ることができるのではと
当時は思ってはいたのですが、
クルーズにもはまり、難しいものになっています。

日本に作品が来日したならば絶対に観たいと
フェルメール展には行くようにしています。

今年は、現存するフェルメールの絵画35点中9点が、
上野の森美術館に集結、10月5日から日時指定入場制です。
初めて鑑賞する3作品もあって楽しみにしています。
映画「チューリップ・フィーバー」も観ておかなくては
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練馬区立美術館 生誕120年 オオイナルシュウネン中村忠二展

2018-06-23 23:25:20 | ミュージアム



120年前に生まれたこの画家を知りませんでした。
中村忠二(1898~1975)は、姫路に生まれ、
20歳で上京、晩年の20年間を
練馬区貫井で過ごされたそうです。

自身の絵を前に涙を流す中村忠二が画家であった妻に
「いい絵だなあ、こんないい絵が描けた時に、
泣けないやつがあるかしら」と、答えたと言います。

切り詰めた生活の中で、自身の全てをかけ、
しがみつくように日々作品に取り組み、
生涯に2万点の絵を描き、詩画集も5冊自費出版。
しかし、絵は1枚も売れず、詩画集は知友人に配布。

画家である妻とは何度も結婚、離婚を繰り返し・・・
何だか作品よりも彼の人となりやドラマのような
人生に興味を持ってしまったまるみでした。

小さな美術展でも寄ってみると、
興味を引くものに出会うかもしれまんよ。

東京都練馬区貫井1-36-16

2018.6.22
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アミューズミュージアム 開館10周年特別展 美しいボロ布展

2018-06-17 14:28:28 | ミュージアム



西武鉄道 ポイントDay ウォーキング後に
久し振りにアミューズミュージアムを見学。
1階は「和のセレクトショップ」
2階、3階がTouch OK! Photo OK!のミュージアム。







眠りは大切なので、寝具はこだわりたいと思っています。
軽くて暖かな羽毛布団は、体温の変化に合わせて
布団の中の環境を調節してくれる力もあり、
生活していく上での必需品です。

日本の羽毛ふとんの全世帯普及率は約93%、
もはや贅沢品ではなくなっていますが、
綿入りのふとんが登場したのでさえ、
江戸時代後期のことでした。







それ以前は、国内での木綿栽培が難しく、
庶民は古着を何枚も重ねて布団にしていたとか。
ちょっと触ってみただけでもどっしりとし、
この重たい布団では息苦しさも覚えそうです。

これも大昔のことではなく、何世代か前のことで
こちらで見学していると何と大切な資源を
無駄に消費してしまっていたかを痛感します。







国の重要文化財の指定を受けている
津軽南部の刺し子着物や重要文化財が
映画の小道具として使用許可がおりずに
それでも本物の野良着を収集したこだわり、
世界の黒澤作品を創り上げるにはそれに携わる
たくさんの人のこだわりを感じます。







こちらがその衣裳です。
野良着のイメージが変わりました。
何だかオシャレです。







実際に着用した写真もありましたが、
映画『夢』見てみたくなりました。







特別展の「美しいボロ布展」
写真家・都築響一氏が撮り下ろした写真と
現物のBOROを同一空間に展示しています。







こちらを訪問したら屋上まで足を延ばしましょう。
スカイツリーが一望できます。







浅草寺、五重塔、浅草花やしき、浅草ビューホテル、
ここから眺める浅草の風景が好きです。
しかもここで独り占めしていました。

布文化と浮世絵の美術館 アミューズミュージアム
東京都台東区浅草2-34-3 二天門前
入場料:一般1080円

2018.6.16
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郷さくら美術館 日本画ショートトリップーようこそ避暑地へー

2018-06-15 19:10:34 | ミュージアム



郷さくら美術館は、昭和以降に生まれた
日本画家の作品を収集する
現代日本画の専門美術館。

日本画で描かれた世界遺産やヨーロッパの古都とは
どのように描かれているのか興味津々です。







展示室はシンプルで50号以上の大型作品、
その存在感は大きく、遠くから全体像を眺め、
近づいて繊細な筆遣いと色使いを堪能できます。

訪れたことのあるフランスのモン・サン=ミシェル。
小島に築かれた修道院は、カトリックにおける
巡礼地の一つにもなっています。
名物のオムレツやホテルの窓から見た夜景も思い出です。

インドのタージ・マハル、ギリシャのアクロポリス、
旅の思い出もまた蘇ってきます。

カメラ撮影もOKという美術館。
(フラッシュ、自撮り棒は使用できません)
こちらは、2000年に描かれた下田義寛氏の作品です。







「ギリシャの白い教会」は、1994年村居正之氏の作品で
エーゲ海に浮かぶサントリーニ島の白い教会を描いています。
こちらは夏のクルーズで訪れる予定なので、
同じ場所に立ってみたいと思いました。

上高地、鎌倉、京都、ラグジュアリーな
リゾートライフに映える清々しい景観を巡ったり、
季節外れのお花見を楽しむこともできますよ。

郷さくら美術館

東京都目黒区上目黒1-7-13

東急東横線、東京メトロ日比谷線
中目黒駅より徒歩約5分

2018.6.14
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国立映画アーカイブ 没後20年 旅する黒澤明

2018-06-13 00:16:36 | ミュージアム



日本で6館目の国立美術館が映画アーカイブ。
国内唯一の国立映画機関で最大のフィルムアーカイブ。
日本映画約80,000本、外国映画9,000本以上を収蔵、
収集、復元、保存、上映、映画のために誕生しました。

その開館を記念して行われているのが、
世界各地で上映されて、『クロサワ』の名を、
世界の映画界を席巻した黒澤明監督の展覧会です。

黒澤明研究家の槙田寿文氏のコレクションから
世界30か国にわたる黒澤映画の
ポスター84点を中心に、資料が展示。

「あなたの知っている日本人を教えてください」という
外国人向けの質問に必ず名前が挙がるのが黒澤明監督。

ヴェネチア国際映画祭で『羅生門』が金獅子賞を受賞後、
アカデミー賞と世界三大映画祭でも賞も得て、
日本映画の高い芸術性を示すシンボルとなりました。
世界の映画人に大きな影響を与えていることも有名です。

私も晩年の何本かは映画館で鑑賞しましたが、
見応えのある映画だったとしみじみと思います。

各国のポスターもデザイナーや画家たちの作品の
解釈の違いや国民性か同じ作品でもその相違に驚き、
写真のポスターはリアルですが、画家が描くポスターも
訴えるものが違っているようで興味が湧きました。

徹底的にこだわったという黒澤作品を
できる限り観ておきたいと思います。

東京都中央区京橋3-7-6

2018.6.9
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相田みつを美術館 第71回企画展 「負けることの尊さ」 

2018-06-10 14:45:01 | ミュージアム

気弱な気持ちになったり、心が折れてしまいそうな日に
一人で訪れるミュージアムが相田みつを美術館です。
相田先生の文字や言葉に勇気づけられるために
地下鉄に揺られて訪れます。

印刷されたものよりホンモノはパワーがあり、
何度も読んだ言葉もその時々で受け止め方も違ってきます。

「負ける人のおかげで勝てるんだよなあ」の言葉に
負ける人のおかげだなんてしっくりこないと思っていました。

「自分の希望や思いが通らぬのが人生であり、世の中です。
自分の思いが通らぬということは、ことばを変えれば
<負け>ですね。」相田みつを先生の人生観だそうです。
~「一生感動一生青春」(文化出版局より)~

なるほど、自分の思いが通ることは稀、ほとんどは負けです。
当たる確率の低い<勝ち>に的を合わせず、
確率の高い<負け>に合わせれば、
確かに負けるひとのおかげという言葉も生まれるはず。

勝つことがもてはやされている時代の中で、
負けることの尊さを学ぶことも必要なのだと思います。

相田みつを美術館

東京都千代田区丸の内3-5-1
東京国際フォーラムB1F

「負けることの尊さ」展は、9月30日まで開催中。

2018.6.7
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Bunkamura ザ・ミュージアム 生誕60周年記念 くまのパディントン展

2018-06-01 01:06:05 | ミュージアム



世界中で愛されているクマと言えば、
個人的には「リラックマ」の方が好きですが、
やはり「パディントン」でしょうね。

イギリスを代表する児童文学「パディントン」シリーズは、
作家マイケル・ポンド氏によって1958年に誕生。
今年が生誕60周年、昨年6月に逝去された
ポンド氏への追悼の意も込めた展覧会。

40以上の言語に翻訳・出版され、
絵本・アニメ・映画にグッズ、
幅広い分野で展開され、
世界中で愛されています。

ペルー生まれのパディントンがロンドンに来て、
パディントン駅でブラウン夫妻に見つけられて…。
行く先々で何かしら事件が起こるという物語。

作者はマイケル・ポンド氏ですが、
描いている製作者が違い、色々なパディントンがいます。
あなたはどのパディントンがお好きでしょうか?

Bunkamura ザ・ミュージアム

東京都渋谷区

2018.5.29
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森美術館「レアンドロ・エルリッヒ展 見ることのリアル」

2018-03-06 00:20:45 | ミュージアム



「現代性」と「国際性」を理念に、
現代アートをはじめ、デザインや建築など、
多様なジャンルの企画展を主催している森美術館。
東京シティビューの入場チケットで楽しめます。







国際的に活躍するレアンドロ・エルリッヒは、
1973年生まれのアルゼンチン出身のアーティスト、
金沢21世紀美術館の『スイミング・プール』の作家。

この展覧会は、世界でも最大の規模で、
その8割は日本初公開。

忍者やスパイダーマンになった気分で楽しみます。
インスタ映えするのは間違いなしで、
テレビでも紹介されていました。







会場に浮かぶ雲

なぜ? どうして?
その奇妙な光景に戸惑いますが・・・







よくよく作品を見てみると、その仕掛けに気づきます。

「建物は垂直に立つ、雲は空に浮いている」
既成概念にいかにとらわれているかを自覚するのです。







亡霊になった自分と対面する気分ですが、
リアルとは何かを考えられるかもしれません。
まずは、体験してみましょう。

この展覧会は、4月1日まで開催中。

東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ森タワー53階

2017.12.30
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太田記念美術館 特別展 没後150年記念 菊川英山展

2017-12-22 01:01:40 | ミュージアム



原宿は若者の街のイメージが色濃いのですが、
現在では東京で唯一となった
浮世絵専門の美術館があります。

14,000点以上に及ぶコレクションが礎となり、
絵師、ジャンル、モチーフなど様々な切り口で、
浮世絵を紹介する展覧会が開催されています。

実業家の故・太田清蔵氏が浮世絵の海外流出を嘆き、
日本で浮世絵が見られなくなってしまうことがないよう
蒐集を始められたのだそうです。

時代小説や歴史小説にはまる私にとって、
江戸の息吹を伝えてくれる貴重な
浮世絵を間近に感じられ、
充実した幸せな時間を持つことができました。



菊川英山の名前は知りませんでしたが、
どこか儚く弱い女性の美しさが漂う英山の絵をネットで知り、
歌麿なき後に現れた知られざる美人画の名手の絵を
見ておきたい、知っておきたいと美術館へ。

東京で開催される回顧展は32年ぶりだそうですが、
32年前のまるみにとっては価値ある絵とは
思うことはできなかったのは間違いありません。
今だからこそ楽しめる絵だと思います。

幕末の美人画は英山に始まったといっても過言ではないとか。
流れは変化し、晩年はその人気も衰えたようですが、
美人画界に新風を巻き込んだ多様な女性たちが、
時に上品に優雅に、時にポップにカラフルに、
二百年前のエレガンスに触れられた展覧会でした。

この展覧会は、12月20日に終了しましたが、
年明けの「幕末・明治の浮世絵展」も楽しみです。

東京都渋谷区神宮前1-10-10
太田記念美術館

2017.12.3
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三鷹市山本有三記念館 開館20周年記念 「銀幕の有三文学」

2016-12-27 15:15:40 | ミュージアム



「いかに生きるか」を創作のテーマとして描き続けた
作家・山本有三が、執筆に敵した環境を探し、
昭和11年から21年まで家族とともに暮らした家が、
三鷹村(現・三鷹市)にあるこの洋館です。

子どもの頃読んだことのある代表作の一つ
「路傍に石」もこちらで執筆されました。
この作品は、4度も映画化されているそうです。

そういえば「路傍の石」を読んでいた時に
「懐かしい、映画で見たわ」と、
母が言っていたことを思い出し、記念館へ行きました。

有三作品は、他にも「嬰児殺し」が3度、
「真実一路」「生きとし生けるもの」が2度映画化、
名だたる俳優が演じて実写化されてきたのです。

昭和30年代のポスターには、子どもの頃にテレビで見た
俳優さんの若かりし頃の姿を拝見できてうれしくなりました。
展示されているものの多くは、「畑三郎コレクション」
この機会を逃すと見ることができない可能性もあります。

まるみの映画館通いは80年代からです。
「お姉さん、リュックしょってどこに行くのかな?」と、
近所の子どもに言われたりしていました。
(2本、3本と観るためにリュックの中身はお弁当やお菓子)

まるみの行先は、当時歩いて行けた「三鷹オスカー」
3本立ての名画座で、その番組編成も魅力でした。
(閉館した日は号泣

途中で頭が痛くなったりして3本見ることは少なく、
リバー・フェニックス特集とかごくわずかだったのですが、
「イヴの総て」「慕情」「追想」など私が生まれる前の作品も
映画館のスクリーンでしっかりと観ていたのです。

上映していたのは洋画が多かったように思いますが、
監督特集などもあったので
きっと「路傍の石」なども上映したことでしょう。
観ておけば良かった

この機会を逃すと見ることができなくなるかもしれない。
その想いでまるみのあっちこっち巡りは続きます。

三鷹市山本有三記念館
東京都三鷹市下連雀2-12-27

2016.12.3


※この展覧会は3月20日まで開催しています。
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