読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

誰も不幸にならない犯罪、「ギャンブル・プレイ」(英/仏/加/アイルランド/2002年)

2009-07-02 05:08:12 | 映画;洋画
~ツキに見放され、リビエラの場末を徘徊するギャンブラーのボブ(ニック・ノルティ)に友人がある計画を持ちかける。それは、モンテカルロの高級カジノの金庫を襲うとみせかけ、カジノ所有の世界的名画を盗み出すというものだった。(シネマトゥデイ)~

原題:THE GOOD THIEF
監督:ニール・ジョーダン
音楽:エリオット・ゴールデンサール
出演:ニック・ノルティ、ナッサ・クヒアニチェ、ジェラール・ダルモン、エミール・クストリッツァ、チェッキー・カリョ、レイフ・ファインズ、サイード・タグマウイ

<:: ギャンブル・プレイ ::>
http://movies.foxjapan.com/gambleplay/

まずは、本作のオリジナル「賭博師ボブ」(仏/1966)についてちょっと触れておきましょう。

原題:BOB LE FLAMBEUR
監督・脚本・美術:ジャン・ピエール・メルヴィル
脚本:オーギュスト・ル・ブルトン
撮影:アンリ・ドカエ
音楽:エディ・バークレイ、ジャン・ボワイエ

詳しくはコチラで。
<『賭博師ボブ』 - LE CERCLE ROUGE>
http://melville.nomaki.jp/bobleflambeur.html



原題の「THE GOOD THIEF」、「優秀な盗人」とでも訳すのでしょうか。この盗人たちが狙うのはピカソ、ゴッホ、セザンヌなどを飾る日本人が経営するカジノ。そこに一つの仕掛けがあり、策が練られる。しかし、それはあっさり見破られるものの、そこには更に新たな仕掛けがあり、と観る者を仲間にしつつも裏切るというこころ憎い演出になっています。誰も不幸にならない犯罪者、それこそが「優秀な盗人」なんですね。


監督のニール・ジョーダンについては、下記の作品で取り上げました。

<「告発の行方」のトラウマから20年、ジョディの結論、「ブレイブ ワン」(米・豪/2007年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/222d721b40ec481a3fa481ba944fa016


出演陣は豪華な男性陣が起用されています。

賭博ばかりか人生においても負け続けている元泥棒ボブを演じたニック・ノルティ。彼の出演作は数多く見ていますが、作品名がなかなか思い出せません。

ニック・ノルティ(Nick Nolte、本名:Nicholas King Nolte、1941年2月8日 - )は、「アメリカ合衆国の俳優。ネブラスカ州出身。アメリカンフットボールの奨学金を得てアリゾナ州立大学などで学ぶが途中で断念。ロサンゼルスに移り、パサデナ・プレイハウスやステラ・アドラー・アカデミーなどで演技を学ぶようになる。その後テレビシリーズへの出演を経て1975年に映画デビュー。以来、アクション、ドラマ、コメディなど幅広いジャンルで活躍している」。

「1991年公開の『サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方』でゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門)を受賞。アカデミー主演男優賞にもノミネートされた。アルコールやドラッグの問題を抱えていた時もあったが、現在は克服しているようである」。

<ニック・ノルティ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3

<ルワンダ版「シンドラーのリスト」の「ホテル・ルワンダ」(イギリス・イタリア・南アフリカ/2004年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/b2a88260b4eb35a234f0504871f71883


ロジェ刑事役のチェッキー・カリョ、画商役のレイフ・ファインズについては下記の作品で取り上げています。
<「暗殺者~アサシン」にまつわる二つの外国映画と邦画>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/75fefcb00dd92536946b0ece00ea88aa

<アフリカの憂鬱、「ナイロビの蜜/The Constant Gardener」(イギリス/2005年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/299744784fec74def5b5ef0dd12ac6ea


建築家ウラジミールを演じたエミール・クストリッツァ。ミュージシャンであるという彼は本作でも、巧みなギター捌きを見せてくれています。

エミール・クストリッツァ(Emir Kusturica、1954年11月24日 - )は、「旧ユーゴスラビアのサラエヴォ(現ボスニア・ヘルツェゴビナ領)出身の映画監督、音楽家、俳優。クストリッツァ自身はサライェヴォ出身だが、父はセルビア人、母はモスレム人であり、自身はユーゴスラビア人であると称している。カンヌ映画祭の最高賞であるパルム・ドールを2度受賞し、世界三大映画祭すべてで監督賞に輝いている稀有な映画監督である」。

<エミール・クストリッツァ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%84%E3%82%A1


ロシア人少女アンを演じたナッサ・クヒアニチェ。彼女についての詳細はわかりませんが、「27 Missing Kisses」(2000)、「Bad City」 (2006)などの出演作があるようです。

Nutsa Kukhianidze
Birth Place: Tblisi, Georgia, Soviet Union
Date of Birth: August 8, 1983
Heritage: Russian
Famous for: Her title role in 'Mathilde' (2004)


ボブの相棒ラウルを演じたのはジェラール・ダルモン。彼については下記の作品で取り上げました。

<愛される喜びと無視される虚しさを描く、「マリア・カラス 最後の恋」(伊/2005年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/fc8e6bc81220c5f410c8cb8d68da283c


最後にもうひとつのどんでん返しを演じるポーロに扮したサイード・タグマウイ。「LOST」(2009 - )に出演しているようです。

サイード・タグマウイ(Saïd Taghmaoui, 1973年7月19日 - )は、「フランスの俳優。モロッコ人の両親のもとフランスのセーヌ=サン=ドニ県で生まれる。ボクサーになり、体重別階級でフランス国内ランキング2位にまでなる。その後、俳優に転身し、短編映画 Putain de porte (1994年)で共演したマチュー・カソヴィッツの監督作『憎しみ』(1995年)の脚本に参加し出演もする。この演技でセザール賞新人男優賞にノミネートされ、注目されるようになる。その後『スリー・キングス』などアメリカの映画作品にも出演している」。

<サイード・タグマウイ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82%A4


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