読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

惜しみないエンタの精度で描く、「陽気なギャングが地球を回す」(2006年)

2009-07-29 08:04:30 | 映画;邦画
~他人の嘘がわかってしまう男(大沢たかお)とコンマ1秒まで正確に時を刻むことのできる体内時計を持つ女(鈴木京香)。演説をさせたら右に出る者はいない男(佐藤浩市)と若き天才スリ(松田翔太)。ある日彼らはロマンあふれる強盗計画を実行に移すのだが、突如現れた別の強盗にあっさり大金を奪われてしまう。(シネマトゥデイ)~

監督:前田哲
原作:伊坂幸太郎
脚本:前田哲、長谷川隆、丑尾健太郎
音楽:佐藤五魚
主題歌:Skoop On Somebody 「How We Do It!!!」
エンディングテーマ:Skoop On Somebody+AKIKO WADA 「(Everything will be) All Right」
撮影:山本英夫
出演:(成瀬)大沢たかお、(響野)佐藤浩市、(久遠)松田翔太、(雪子)鈴木京香、(祥子)加藤ローサ、(地道)大倉孝二、(田中)古田新太、(国元)大杉漣、(赤嶋)中山祐一朗、(漆原)篠井英介、(鴨打)松尾スズキ、(林)木下ほうか、(朝倉)光石研


人間嘘発見機(成瀬)、演説の達人(響野)、スリの天才青年(久遠)、正確な体内時計(雪子)の四人が仕掛ける銀行強盗がいいですね。中でも響野の演説がいい。映画では演説の内容が途中かき消されていますが、もっと聞いてみたくなる内容です。

そして、唐突に雪子の息子・慎一が投げかけるクイズ、「ゾウを冷蔵庫に入れる3つの条件」、さらに、「キリンを冷蔵庫に入れる4つの条件」は、映画をエンドロールの最後まで見せたいという監督の意気込みを感じさせる仕掛けです。

監督の前田哲さんの作品は初めて観ましたが、一癖も二癖もある俳優陣をよくまとめたなと思います。CGによる自動車の滑走シーンはちょっと興醒めですが、3年前の作品であることを考えると、むしろコミカルでいいのかもしれませんね。


<前田哲 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%8D%E7%94%B0%E5%93%B2

<『陽気なギャングが地球回す』前田哲監督単独インタビュー/レッツエンジョイ東京>
http://www.enjoytokyo.jp/TK/TK060524interview.html


さて、俳優陣。主演の四人についてはそれぞれ下記の作品で取り上げました。

大沢たかおさん;
<新たな東京人情物語の始まり、「築地魚河岸三代目」(2008年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/3364062d790f124ec40532857965cf18

佐藤浩市さん、鈴木京香さん;
<黒澤監督は納得してないだろうな、「天国と地獄」(テレビ朝日/2007年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/056e64ed566b057abc3144bba01eca7b

松田翔太さん;
<0.1%の確立は高いかの低いのか、「イキガミ」(2008年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/8176af2f0dde323cc487a31af8a41948


そして、一癖も二癖もある脇役人は、才能溢れるクリエイターでもありますね。

<大倉孝二 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%80%89%E5%AD%9D%E4%BA%8C


<古田新太 - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E7%94%B0%E6%96%B0%E5%A4%AA


<松尾スズキ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B0%BE%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%82%AD


<木下ほうか - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E4%B8%8B%E3%81%BB%E3%81%86%E3%81%8B


<篠井英介 インタビュー【私のターニングポイント】| 演劇ライフ>
http://engekilife.com/feature/interview/17/


最後は、脇役を飾る紅一点。

<加藤ローサ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E8%97%A4%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B5


伊坂幸太郎さん原作の映画作品としては、下記の作品を取り上げました。

<最後にわかるタイトルの意味、「アヒルと鴨のコインロッカー」(2007年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/4f266cf475fbd546a1fee22f83fe7fb4

<こんな邦画をもっと観たい、「Sweet Rain 死神の精度」(2008年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/903cec9877f1679b2a2d6a679f5ddc43


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