早生者日記 by K.MITSUNAGA

早生者(わさもん)=
熊本弁で「新しいものが好きな人」という意味
毎週月曜更新(2009年12月開始)

美 味/あぶってかもとしいのふた

2011年08月15日 | 美味



        へんなタイトルでしょう。 

        「あぶってかも」と「シイノフタ」です。
               

        これ福岡で「あぶてかも」といいます。 

        「あぶって噛もう」とか「あぶったら鴨の味」とかが語源だそうですが 

        お隣の熊本から来たばかりの私にも初体験。 

        初めてお魚屋さんで見たときの印象は「カワイイ~ 

        でも、それがスズメダイだと知ってビックリです。 

        だって私の知っているスズメダイと言えば青いこれ・・・()

               

        買って来た時点で一晩塩に漬けてあり、うろこがついています。 

        うろこのまま真っ黒になるまで焼くのが博多流。 

        焼き上がると、皮とうろこが簡単にがっさりとはずれます。 

               

        1匹の大きさが10cm位しかないうえ、 

        ほとんどが頭と内臓と骨…食べられるところはほんの少し。

        猫たちにカツアゲされたらほとんど残りませんでした。

        でも…超美味


               

        これ、熊本で「シイノフタ」といいます。

        正式名称「ヒイラギ」。

        ひれにトゲがある上、体がぺったんこなので

        柊(ヒイラギ)の葉に似ていると名付けられたのでしょう。

        日本中でいろいろな名前で呼ばれているいわゆる“雑魚”で

        淡路島ではネコも見向きもしない…という意味で「ネコクワズ」。

        でも熊本でシイノフタは高級魚です。

 

        大きさはあぶってかもと大差はありません。

        あぶってかもの方には硬いうろこがぎっしりとありますが

        シイノフタの銀色に光る体にうろこはほとんどありません。

        ちょうどタチウオのように光輝いています。
               

                熊本での一番ポピュラーな食べ方は煮付け。

        私は子供の頃からころっと取れる小さなほっぺたの部分と

        運がよければ腹に入っている白子と卵が大好き。

        こちらもウチのネコ達には大ウケです。(なぜにネコクワズ?)  

 

        恵みの海に囲まれた日本。

        資源が少ないって…贅沢な勘違いじゃないでしょうか?