第68回展に、中之島教室の「週末に楽しむ絵画」講座から、
多くの方がこの教室ならではの力作を出品され、大いに存在感を示されました。
中でも昨年お勤めを卒業された三浦繁さんが満を持しての初出品で、
見事に大阪市教育委員会賞という大賞を受賞されました。
皆さんの作品は以下の通りです。
会員 浅野哲夫さん CONTAINER F100号

「赤さびたコンテナと言えば浅野さん」と言われる程の得意シリーズですが、
今回は落書きなどのしゃべる部分をそぎ落とし、見る人との対話に力点を置いた
野心作です。寡黙に佇んでいますが、前に立つと静かに語りかけて来ます。
会員 成川明子さん 工事中 F100号 (162×130㎝)

病気療養中で今回は出品をパスするといっておられたのを聞いた級友が、
彼女のモチーフの高架の写真を撮って来て「絵から離れたら駄目」と無理に
描かせたものです。描きこみ不足の補筆完成は健康を回復後、楽しみです。
会友 市川順子さん 栃の木 (F100号) 会員推挙

お母さんの介護で大変な毎日ですが、生まれ育った明日香の栃の大樹、
その永遠の営みを葉っぱ一枚一枚に思いを込めて描いたものです。
幹を中心に木洩れ陽と葉の交響が爽やかに伝わってきます。
会友 天野紀美恵さん 街 (F100号) 会友努力賞受賞

向うのビルと建設現場、異次同図法を使っての制作です。
作業員とむき出しの鉄骨、やがて向うに立つビルになって行くという
時間の経過という見立てと、向うの世界とこちらの世界という見立てを
大胆に力強く描いた作品です。
会友 井上京子さん 想 (F100号)

ミラノのピエタ(死せるキリストを抱く聖母マリア)はミケランジェロが
晩年まで彫り進めた未完の作品です。自由もままならぬ体に鞭打ち制作した
想いや聖母の想い、キリストの想いを荘厳の中にみることができます。
会友 柏 貴夫さん 回帰(F50号) 会友努力賞受賞

天井が抜け落ち廃屋となった工場、モノトーンの近代工場は静まりかえり、
その間を古代魚がゆったり泳ぐ。地球と反対回りした古代魚は廃屋の窓に
そのシルエットを見せる。縦横の時間軸の交差を使って文明へ問いかけています。
会友 山村法子さん 水面に揺らぐ燈 (F100号)

夕闇せまるブルージュの運河の水面。そこには明かりが燈ったランタンが浮かび、
向うの街の明かりが・・・。100号の画面全てが水面、揺れる手すりあり、
光は白で伸ばし、影を黒で伸ばし、大きくまとめた作品です。
一般 飯田哲子さん I-NO-CHI (変S60号) 会友推挙

陸前高田市の一本だけが生き残ったあの松です。真下から見上げると天に向かって
両手を一杯に拡げています。近くの小学校には持ち主のないランドセルがきちんと
しまわれています。生命への想いを一生懸命に絵にしました。
一般 三浦 繁さん DOCK黄昏 (F80号)大阪市教育委員会賞

日本最古の神戸ドックは、あの阪神淡路大震災で被災し、再建に伴う多額の借金や
経済環境悪化で昨年、遂に会社更生法を申請し倒産。夕陽に染まった鉄骨越しの空は
悲しいまでに、鮮やかに構造物の錆を映し出しています。
この展覧会は大阪市立美術館で、3月20日(火)~3月25日(日)まで。
「週末に楽しむ絵画」教室は、毎週金曜日18時から!
詳細はこちら
多くの方がこの教室ならではの力作を出品され、大いに存在感を示されました。
中でも昨年お勤めを卒業された三浦繁さんが満を持しての初出品で、
見事に大阪市教育委員会賞という大賞を受賞されました。
皆さんの作品は以下の通りです。


「赤さびたコンテナと言えば浅野さん」と言われる程の得意シリーズですが、
今回は落書きなどのしゃべる部分をそぎ落とし、見る人との対話に力点を置いた
野心作です。寡黙に佇んでいますが、前に立つと静かに語りかけて来ます。


病気療養中で今回は出品をパスするといっておられたのを聞いた級友が、
彼女のモチーフの高架の写真を撮って来て「絵から離れたら駄目」と無理に
描かせたものです。描きこみ不足の補筆完成は健康を回復後、楽しみです。


お母さんの介護で大変な毎日ですが、生まれ育った明日香の栃の大樹、
その永遠の営みを葉っぱ一枚一枚に思いを込めて描いたものです。
幹を中心に木洩れ陽と葉の交響が爽やかに伝わってきます。


向うのビルと建設現場、異次同図法を使っての制作です。
作業員とむき出しの鉄骨、やがて向うに立つビルになって行くという
時間の経過という見立てと、向うの世界とこちらの世界という見立てを
大胆に力強く描いた作品です。


ミラノのピエタ(死せるキリストを抱く聖母マリア)はミケランジェロが
晩年まで彫り進めた未完の作品です。自由もままならぬ体に鞭打ち制作した
想いや聖母の想い、キリストの想いを荘厳の中にみることができます。


天井が抜け落ち廃屋となった工場、モノトーンの近代工場は静まりかえり、
その間を古代魚がゆったり泳ぐ。地球と反対回りした古代魚は廃屋の窓に
そのシルエットを見せる。縦横の時間軸の交差を使って文明へ問いかけています。


夕闇せまるブルージュの運河の水面。そこには明かりが燈ったランタンが浮かび、
向うの街の明かりが・・・。100号の画面全てが水面、揺れる手すりあり、
光は白で伸ばし、影を黒で伸ばし、大きくまとめた作品です。


陸前高田市の一本だけが生き残ったあの松です。真下から見上げると天に向かって
両手を一杯に拡げています。近くの小学校には持ち主のないランドセルがきちんと
しまわれています。生命への想いを一生懸命に絵にしました。


日本最古の神戸ドックは、あの阪神淡路大震災で被災し、再建に伴う多額の借金や
経済環境悪化で昨年、遂に会社更生法を申請し倒産。夕陽に染まった鉄骨越しの空は
悲しいまでに、鮮やかに構造物の錆を映し出しています。
この展覧会は大阪市立美術館で、3月20日(火)~3月25日(日)まで。
「週末に楽しむ絵画」教室は、毎週金曜日18時から!
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