歌わない時間

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ジーキル博士?

2010年01月22日 | 本とか雑誌とか
Robert Louis Stevensonの《Strange Case of Dr Jekyll and Mr Hyde》を、そういえばまだ読んでなかったことを思い出したので、文庫本でどんな訳が出てるかちょっと調べてみました。例によってモーラ的なものではありませんが、めぼしいのだけでもこんだけ目に止まりました。最後の数字は税込み定価と、Amazonに書いてあった刊行年です。

スティーヴンソン『ジーキル博士とハイド氏』大谷利彦訳、角川、300、1963
スティーヴンソン『ジーキル博士とハイド氏』田中西二郎訳、新潮、300、1967
スティーヴンスン『ジーキル博士とハイド氏』海保真夫訳、岩波、483、1994
スティーヴンスン『ジキル博士とハイド氏』夏来健次訳、創元、525、2001
スティーヴンスン『ジーキル博士とハイド氏』村上弘基訳、光文社、560、2009

いまや「スチーブンソン」なんて言わないのね。60年代に出はじめた角川と新潮が「スティーヴンソン」で、90年代以降に出たのは「スティーヴンスン」になっている。それ以上に驚いたのはいまや創元以外の各文庫が「ジキル博士」ではなくて「ジーキル博士」としていたこと。ここでわたしはMacの読み上げ機能で原題を発音してもらいましたが、どちらかというと「ジーキル」よりか「ジキル」に近く聞こえたけどなあ。うーむ。

それにしても古い角川と新潮はいまだに300円でがんばっているいっぽう、90年代の岩波が483円、2001年の創元が525円、2009年の光文社が560円というのはえらい値段に開きがありますな。ほぼ倍。そのぶん新しいのは解説が充実してるのでしょうか。

さあどれを読むことにしますかねえ。新潮の田中西二郎さんはクリスティも何冊か翻訳してました。へんな日本語書くかたではなかったと思うので、案外いいかもしれません。

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