歌わない時間

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ユングヘーネル『バッハ/モテット集』

2006年01月11日 | CD バッハ
J.S. Bach
Motetten BWV225-230
Cantus Cölln
Konrad Junghänel
05472 77368 2

1995年録音。60分57秒。DHM。1パートを1人づつの歌手が受け持って、研ぎ澄まされた演奏を繰り広げる。一時間、どこも気の抜けない聴きごたえ。厚い響きのバッハを好む人には薦められませんけど、バッハの合唱技法の精髄をじっくり堪能できます。

バッハのモテット集の、いい演奏のCDを以前から欲しいと思っていて、ガーディナーのとかコープマンのとか狙いをつけていたんですが、結局、さいきん廉価盤で出たユングヘーネルのにしました。バッハの声楽曲はいろいろあるわけですが、BWV255-230のモテットは、1パート1人の編成には最も適しているのではないかと思います。

ユングへーネルはモンテベルディでもバッハでも1パート1人による録音を重ねています。このモテット集より前に、モンテベルディ『倫理的・宗教的な森』を買いました。そこでも1パート1人で歌わせていて、ただモンテベルディのマドリガーレならまだしも、宗教曲を1パート1人ではちょっとさびしすぎると思いました。その点、バッハのモテットならじゅうぶん納得できます。歌手も力のある人ばかりだし、これは一度聴いておくべき演奏だと思います。

ただ、もう少し肉付きのよい響きでも聴いてみたい、という思いも抑えがたい。コープマンのは現在入手できないようだし、ガーディナーのは試聴してみるとやや荒い感じがしたので、かわりにヤーコプスかザ・シクスティーンの合唱版でも買って、ユングへーネルと聴きくらべてみたいですね。

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