歌わない時間

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ガーディナー『バッハ_管弦楽組曲』

2010年12月06日 | CD バッハ
Bach
Overtures
English Baroque Soloists
John Eliot Gardiner
WPCS-10803/4

1983年録音。50分13秒/46分13秒。ERATO。ガーディナーはつい最近になって手兵たちとようやく『ブランデンブルク』を録音しましたけど、それまではバッハの器楽合奏曲はほとんど録音してなかった。出てたのはこの『管弦楽組曲』だけぢゃないですか? 

83年ていうと、ガーディナーがカークビーとカンタータ51番を録れた年で、『メサイア』を録れた翌年に当たります。エラートへはパーセルの劇音楽を継続的に録音中でした。アルヒーフへのバッハの声楽曲の録音が始まるのはこの二年ほど後。リズムの切れの良さや響きの軽さが、あの『メサイア』を思い出させる。運動神経のよいバッハ。

身軽に、さらりさらりと聴かせてくれる。その後出て評判になったムジカ・アンティカ・ケルンの、ずばずば斬りまくるような演奏とはまるで方向が違う。さいきんは時代楽器を使っていても、もう少しメリハリを利かせたり、あえて遅めにテンポをとってそれなりに味のついた(中濃?)演奏が多いです。そういう意味ではちょっと古さも感じます。

トランペットの入る曲は颯爽としてかっこいい。だから聴きばえのすルのは3番4番の入ったCD2のほうですかね。2番のトラベルソはベズノシウクだそうです。がんばってはいるけどコクがない。速いところはせわしなさが先に来る。ていうか、もともとわたしはリコーダーは好きだけどトラベルソはあんまり…。

他の演奏にも食指が動かないわけではないけれど、もともとバッハにそうそう入れ込んでいないわたしとしては、この曲はとりあえずこのガーディナー盤で聴いてても悪くはないかな、というくらいの満足度。歯切れが悪くてすいません。

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