歌わない時間

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ロバート・キングの復活

2014年02月07日 | 音楽について
これまで気づかずにいたんですが、性犯罪事件で活動休止を余儀なくされていたロバート・キングが復活していたのですね。こんど、CTのIestyn Davies、ソプラノのCarolyn Sampsonをソリストに招いて録音したヘンデルが、VIVATというレーベルからリリースされるそうです。キングはすでにVIVATからフランソワ・クープランやモンテベルディや、さらにはスタンフォード、パリーの宗教曲を出しています。ただしモンテベルディは2002年に録音されたものだそうで、これはもしかしたら、かつてhyperionへ録音したものが、例の一件でお蔵入りになり、それがVIVATに移されて約十年ののちにようやくリリースされることになったのではないでしょうかね。それから、スタンフォードだのパリーだのというと19世紀後半から20世紀前半の作曲家なのですが、これはどういう風の吹き回しなのかしらん。キングはこれまでずっと古楽畑の人かと思っていました。

それにしてもロバート・キングがキングズ・コンソートを率いて再出発を果たしたというニュースは嬉しい。いかにもイギリスの指揮者らしい清新な芸風で、古楽の中でもとくにヘンデルに力を入れていた人なので、わたしはこの人のことを以前から好もしく思っていたのですよ。むかし協演していたキャロライン・サンプソンがふたたびキングに手を貸してくれていることにもホッとさせられました。