ベランダの隅で空を見上げてはみたけど、何も見えない。
ポツポツと灯りが点る田舎の住宅街の上に広がるのは、どんよりとした夜空だ。
雲はところどころ薄いらしく、色がまだらに気だるく月を隠していて、落胆した。
夏の夜を彩ってくれる筈の月が見れないなんて、まったく雲ってやつは!
部屋の中浮かぶ、パソコンの明かりと空の灯りは、どことなく元を辿れば似ている。
ビリビリとした落ち着きのない波が、漂っているみたいだ。
その間を、少しだけの生身が微かに息づいているんだ。
結局のところ、この世界は五分五分だ。
落ち着きのない波と、微かな呼吸。
海まで出れば、空まで昇れば、波は消える。
微かな呼吸さえあれば、何処にだって
行ける。
灯りの向こう側に
行こうと思えばね。
ポツポツと灯りが点る田舎の住宅街の上に広がるのは、どんよりとした夜空だ。
雲はところどころ薄いらしく、色がまだらに気だるく月を隠していて、落胆した。
夏の夜を彩ってくれる筈の月が見れないなんて、まったく雲ってやつは!
部屋の中浮かぶ、パソコンの明かりと空の灯りは、どことなく元を辿れば似ている。
ビリビリとした落ち着きのない波が、漂っているみたいだ。
その間を、少しだけの生身が微かに息づいているんだ。
結局のところ、この世界は五分五分だ。
落ち着きのない波と、微かな呼吸。
海まで出れば、空まで昇れば、波は消える。
微かな呼吸さえあれば、何処にだって
行ける。
灯りの向こう側に
行こうと思えばね。