Catch the words

from Shizuoka/name is "slide"

Count

2008-10-30 | Weblog
樹の幹から芽吹いた言葉を こめかみにあて
1,2,3,と唱えて
引き金を引く

何もない地平線から風は轟いて
僕をすり抜け 涙のような雨を降らす雲がやって来る

雨は地上を濡らし
河は海原へと恋い焦がれる

1,2,3,で僕は
見えない瞳を持て余すように引き金を拭う

数え切れない程の瞳が
空中に浮かんで 漏らさず景色を標本にしたためてる

『なぜ?』

なんて言葉を
弾倉に詰め込むのは 陽炎の宿命







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Side of

2008-10-29 | Weblog
僕の鼓動があと何回か打っている間に
もし、君との謎が解けたなら

サイドミラーに映った世界の決まり事が
雨粒を光らせて、葉の上で踊ったなら

笑われてばかりの人間が丘の上で
完璧に生まれた日のことを語り聞かせたなら

港町の四人組は横断歩道で何を思っていたのか
カモメが空で雲に囁いたなら

神様は
その手を何に翳すのだろう?








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ここに

2008-10-28 | Weblog
夕暮れ
夕方
夕空
夕闇
夕涼み
夕まぐれ
夕焼け
紅色の空
紫がやって来て微笑みを


僕は今
一人で
夕凪の中をたゆたっているみたいだ

僕の知らない処でいるはずのない僕が
一人歩きしているなんてこと、ないよな?

そんなことない
そんなはずない

だって僕は一人なんだから

だって僕は
ここにいるんだから






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

You

2008-10-16 | Weblog
大切な言葉は、そう簡単に言えない

言えるような僕だったら
多分、今の僕にはなってない

言えるような立場でもない
きっと笑われるに違いない
もう、笑われてるのかもしれない
何もかも雲のなかで

はっきりしてるのは
いつも思ってるってことさ
君は気づいてないかもしれないけどさ

だってここでしか言えないんだ
しかも時々
君はここにいないのに

名無しの権兵衛の僕だから、
雲はいつも流れてるから、
君がいつも星のようだから、
いつも空を見上げてるから







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歩道

2008-10-11 | Weblog
歩道に沿う風のなかの、金木犀が言うような

今の僕を支えてるものは
あの日の思い
それからの思い
今日の思い
これからの思い
って、思っている 想い

『だからそのたった一つの思いを 大事にしていなよ』

って、金木犀が言うような






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする