Catch the words

from Shizuoka/name is "slide"

カレンダー

2013-06-30 | Weblog





六月から七月へ

屋根の下ぶらさがった鉢花は
今年も控え目に咲いて
その純白は空の水色と溶け合って
カレンダーに夢の形の印を付けているだろう

線路は続くよ何処までも

緩やかな風は鉢花を優しく揺らして
今年も夏がやって来た
駅を抜けて赤いポストに挨拶したら
今日もまた、いつもの日曜日


六月から七月へ
僕ら一緒に、夏の中へ飛び込んでいく















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螺旋の時間

2013-06-29 | Weblog





降っているのか降っていないのか分からないくらいの
小さな雨が降っていた。
杉並木を眺めながら歩いた。


僕は、いつも目の前の風景に足をとめては愛でてしまうので
母は、『そんなのいつものこと』と言わんばかりに歩いていく
ついつい、
どれだけ長い間生きているのだろう?と思わせられる
大きな杉の列やさまざまな植物の姿をゆっくり眺めたくなるのだ。
見上げていると、高い杉の梢から
小さな雨が降り注ぐシャワー。


雨雲からでなく、杉の梢から落ちてくる雨の雫だから
雨粒よりも数倍大きな水滴が自分めがけて落ちてくる。
落ちる速さは雨と一緒なのだろうけど、雫の方がゆっくりに見える。
何だか楽しい。(トトロ状態)
でも、はたから見たら、ただの杉の下に立っている人なのだ。


そんなことが楽しい自分って…しかも怪しい人になってる?
と少し自分に疑問を持ちながらも、見上げては歩き
見上げては歩き、
小さくなっていく母の背中を時々確かめながら参道を進んでいった。


杉並木が終わったところで母が待っていてくれたので、
坂を二人で上った。
たわいない話をしながら。
毎年、この坂の時間が気に入っている。


その昔、出逢った二人を思った。
出逢ったから二人から父が生まれ
父は母と出逢って僕たちが生まれ
姉たちはまた義兄たちと出逢い甥や姪が生まれ
いずれ、その子供たちが生まれる。(多分)
どこまでも続いていくと良いな、螺旋の時間。


螺旋の端っこに引っ掛かっている僕は、坂を上る。
時々、下っては、たわいない時間を愛でる。
小さな雨は木立が受けとめて、少し柔らかくなった雫は
僕らの頭上に降り注ぐ。


そしてそんな話を君にする僕、とても良い時間だったんだよ、と。


書き始めは詩にしようと思ったのだけど、また日記になってしまった。
『そんなのいつものこと』
ふいに、軽やかに言う母の声が浮かぶ。

いつものこと。
二人のことや僕らのこと。
いつも、君をも想っているんだから。
いつものことは、
『いつも』のこと。














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祝福

2013-06-26 | Weblog





目覚めた日には、まっすぐな瞳で
どんな未来を見ていたの

その日の朝焼けは
きっと君の全てを祝福し
あまねく空をさらに空にして

偶然や必然
説明のつかない不思議を世界に与えた

誰かが奇跡と言う
一つ求めるたび、染まる色

君の朝まで流れていって
その掌の約束を迎えにいって
神様に届けるまで

生まれる前の
父と母のその彼方
永遠が住むその国で

君の未来を見ているの
目覚めた朝と眠る夜には、奇跡のような祝福を













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アラジン

2013-06-23 | Weblog
2007年6月
あれから6年もたつなんて

青い屋根は少し色褪せたかもしれないけど
相変わらず窓から見える時には
ここで綴り始めた頃を思い出す

切欠は蜜柑畑の日だまり
決定打は失くしたもの
迷子になったスターダスト

嬉しいことも哀しいこともある
みんな同じ
一人ひとりに起こるそんなことを
いつか美味しい果実になるといいと願った
きっとそれは頬っぺたが落ちそうな程、甘酸っぱい

自分だけの魔法のランプを片手に持って
2012年の6月に
途方に暮れていた6年前の自分へ贈る
そして、晴れた日の蜜柑畑へ贈る
小さな詩




***2012→2013が正解です
眠いなか綴っていたら間違えてました、穴があったら入りたいくらい反省ものですね。
  すみませんm(_ _;)m
















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open heart

2013-06-22 | Weblog





眠っていたキミ
三日間、眩しい位に咲き誇るから
ボクはキミに釘付けとなる
その間その手を握って一緒にいよう
キミをそっと見ているから思う存分咲いて
夢のような三日間が過ぎたら
また眠るキミ
目覚めた心を置いていかないで
その時が来たらボクも連れていってよ
心だけ残っても苦しいだけなら
一緒に眠ろう
夢の中でもその手を握ったまま
目覚めては咲き
咲いては目覚める間、ずっと
















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