Catch the words

from Shizuoka/name is "slide"

for Baby

2012-06-29 | Weblog







スーパーマーケット
ハムやベーコンを吟味しているお母さんは
カラフルなベビーカーを押している
ベビーカーにはオモチャをガジガジかじっている
星空のような瞳の、赤ちゃんという無垢な存在が乗っている


どうしてこんなに可愛いのだろう
どうしてこんなに生まれたての蕾のようなのだろう


きっと、あと30年後位にはこの赤ちゃんも
ハムやベーコンを吟味しながら、ベビーカーを押しているのかもしれない
僕は、白髪頭でそんな彼らをやっぱり
見つめているかもしれない
笑いかけようとして、嬉しく思うのかもしれない


ベビーカーは、未来と可能性を乗せている
僕らの手には、そんな未来を守るチカラと選べるチカラが乗っている
連鎖する命はご先祖様から子子孫孫へ
その狭間にいる僕らが今、原発というものをプライドも失く選んだとしたら
30年後、大人になった子供たちは
そのまた子供たち子子孫孫は
ハムやベーコンをあの日のお母さんのようにのんびり吟味できるのだろうか


『今』という時
『67年前』という時


愛し合うということができるなら
命を続けていこうと思うなら
ベビーカーの中の無垢を、永遠に眩しいくらい繰り返してほしい
なんてね、


2012年に思う
僕はいつも想う


















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fragrance like white spirits

2012-06-24 | Weblog







深々とした緑の草原に風は緩やかで、そっと目を凝らせばニルヴァーナは眠る


一歩、また一歩
さらに一段、もう一段
君は上っていく
時々、後退してもいいけど約束してね
諦めない気持ち持つことを

また一つ、もう一つ
静寂と情熱をもっともっと
時々、フワリと鋭く
軽やかに青を含んだ赤の誕生に尊敬を


光を追って生まれた日のこと
その心に思い出して、行き先には真珠より真っ白な雲が舞っているから


仰げばそこにいつでも


















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あかり

2012-06-22 | Weblog






一瞬で部屋は暗くなり
聴こえるのは僕らの話し声と台風4号が走って行く
地球が荒ぶる生命力の音
暗い室内では手探りで、少しの灯りを探す僕ら

『また停電だ』


明かりがない、テレビもつかない
冷蔵庫はぬるくなる、開けなくなったパソコン
信号機の色は消えて町の中は真っ暗け
外では
漆黒の雲が空を覆い、雷神は一瞬の閃光を放つ
風神は力いっぱいこの世界に喝を入れる


そして僕らはお互い肩寄せて
明るい世界を手探りで、二つとない灯りを探してる
だから

『ここには希望だけがある』


そう思えた方が楽しい
そう感じた方が自由でいられる
そう受けとめられたら全てが輝き出す


台風はそう囁いて、遠い海へと消えていった
赤い風神は力の限り駆け抜けて
今は星空の下
聴こえるのは、僕らの波が奏でる音
そう信じることで続いていく灯り


『おかえりなさい僕らのあかり』

















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代わりに

2012-06-17 | Weblog







感謝の気持ちは、当たり前のように
毎日贈っているけど
毎年訪れる父の日には、奏でるのだ天国まで


雲を越えて空を越えて成層圏を越えて
UFOをも飛び越えて
父が好きだった曲を選んで、いつもより丁寧に、少し優しく
言い表せないくらいの感謝を
88個の鍵盤に乗せてミスタッチなんて平ちゃらで


どこか遠い星まで届け
スターダスト
ミスターナットキングコールは苦笑いの演奏だろうけど

幸せな世界にいるのかな星の彼方
ワンダフルワールド
ミスタールイアームストロングは笑い飛ばすだろうけど


僕に良く似た、世界でたった一人へ贈る
たった一つの演奏を今年もまた心を込めて


『いつまでたっても、大好きです』



の代わりに
いつもの部屋で、お父さんへ















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特等席

2012-06-15 | Weblog








喜び、怒り、哀しみ、楽しみ
そんなものがギュッ!と詰まっていて
過去、現在、未来
そんなものにホンワリ包まれている
笑顔、怒った顔、泣いた顔、誰にも見せない顔
そんなものが十一面観音のように隠れている特等席を
予約して
僕の隣には君が座っていたらいいのだけど
神様が用意した、とっておきの日当たりの


晴れた日も
雨の日も
曇った日にも
そこに、光が注ぎ続ける特等席に

















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