Catch the words

from Shizuoka/name is "slide"

after

2011-08-20 | Weblog







そう。


実際にはちゃぶ台を引っくり返してなんていないし(←頭の中ちゃぶ台の話)、
声を荒げたのも
世間的にはそう大したことないかもしれない…かもしれない。


結局のところ、今日になったらいつもの会話をしていた。
とどのつまり、お互いにお互いの存在に甘えていると気付く。


いや、甘えてるのは、明らかに僕の方。
きっとそう。
大人なのに、恥ずかしいね。


あれから、
心のなかはあの時のシーンで埋め尽くされて
彼女の本当の気持ちや状況を、僕は深く考えてなかったんじゃないかと、
反省の嵐が吹き荒れた。

母親が一人になりたいって言ったくらいで何だ。
そんなことでワーってなるなんて、僕の心は狭すぎのすぎだ。
彼女は彼女で、きめ細かな感情があるのだ。
一人になりたいと思う、言う自由が人にはある。


つつしむべきは僕の方




そんな風に一日掛けて、自分で自分と決着をつけた夜。
隣で彼女は、うたた寝には欠かせないいつものソファに座りながら、
僕が出すご当地クイズに真剣に答えていた。(←どんな親子だい)
答えられるクイズには、熱の入った説明が入る真剣さ。
昨日のことはまるでノープロブレム。
母親というものは偉大です…。



受けとめるということ。
そんな心を持つには、あとどれくらいの僕が必要なのだろう?


『どんな君でも歓迎します』



と言える、縁の下の力持ちの下の力持ち、そのまた下の力持ち。
そんな存在になることが出来たら、きっとあのシーンは僕の中で
或る日の思い出として溶けていくはず。



もし、また彼女が一人になりたいなんて言ったら
寂しく感じて感情的になるのではなくて、一拍置いて、受けとめてみます。
気を使いたくない時だってあるよね。
日々、一つ一つが勉強だな。
勉強させてくれて『ありがとう』と思う。



その後の報告でした…m(_ _*)m
















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reverse words

2011-08-19 | Weblog







ことの発端は、なんとも小さなことだった。



僕は彼女とレストランへ行った。
もう何度か行っているお馴染みのレストランは、2人共気に入っていて
どこへ行こうか迷った時には、気付けばそこへ足を運んでいる、そんなレストラン。
そこへ、
2人はいつものように、いつもの足取りで、腹こしらえに行ったのは
残暑厳しい八月の或る日。




彼女は、僕が生まれた時から良く知っている人物である。
9割がた父親似である僕だけど、1割がたは彼女に似ていると言われる。
彼女は、笑いたい時は笑い、機嫌悪い時は憮然とし、哀しい時は哀しんでいることは
なるべく隠す…人前では泣かない、そんな性格で
人当たりは良く、笑顔が良いねと人に言われるような、どっちかといえば明るい女性である。
どんな人にも平等に接するので、そういうところは幼い頃から尊敬しているそんな彼女だ。
幼稚園の頃はずっと一緒にいたいと思って
隙さえあらば、幼稚園をずる休みしようとさえした記憶がある。



そんな彼女は、レストランに入り席に座るなり、溜息をついた。
『はぁ~…』
これは、時々、誰しもが出す息である。


彼女は繰り返す。
『はぁ~…』
アンニュイで気だるい吐息が、レストランの一角でモヤモヤと発せられる。
微妙に空気が変わる。


『はぁ~…あーあ』
気だるいモヤモヤが何度か繰り返された後、『あーあ』まで付け足されてしまった。



僕は、周囲が気になった。
僕は聞き慣れているそれであるが、そこは一日の嫌なことを忘れて
リラックスしながら食事をする憩いのレストランである。
隣の席は、人一人がやっと入れる位の接近距離である。
ザワザワしている飲み屋さんだったなら、いくら溜息ついてもザワザワにかき消されるだろうけれど
そこはBGMもはっきり聴こえるレストラン。
『はぁ~…あーあ』
を聴きながらの食事なんて、きっと嫌な気持ちになるに違いない。
…と僕は無性に気になってしまった。
隣の席は、無言で食事している親子だった。




レストランを出、僕は、そのことを彼女に車の中で注意した。
『溜息つくのは良いけど、周りのこと考えて、せめて2度くらいにしてくれないかなぁ。
きっと聞いた人は嫌な気分になるにさぁ』
食事は気持ち良くするべきである。ひととき至福の時であってほしいではないか。
今後のことを考えて、敢えて気持ちを言ってみた。


『あら、そう?溜息ついてた?』



彼女は答えた。
気付いてなかったのか…?
あんなに何度もついてたのに??



『えっ、気付いてなかったの?本当?』
『ダメだよ、人に気を使わないとダメだよ』
『溜息のコントロールくらい出来なきゃあ…』
僕は訴えた。
無邪気に『あらそう?』と答える彼女に。



すると、さすがに3人きょうだいの中で一番の劣等生であった僕に言われたことが気に食わなかったのか、
『じゃあ、一人でいるようにする。これから一人でいられる場所にいる』



彼女は、気を使って生きるより
一人を選んだ。(大げさだけど愕然)



その台詞を聴いた僕は、多分、人生初でキレた。
『…何で、そんなこと言うの?そんな哀しいこと言うの?どうして?』
今思い出しても、
なんとも陳腐な台詞を言ったものだなと後悔してしまう。
ストレスたまってるのだろうか?


そして、続けて言ってしまった。
『親がそんなこと言って嬉しいわけない、何でそんなこと言うの!』
気持ち的には、星一徹。
ちゃぶ台引っ繰り返して、ワーッと泣き崩れていた。(←弱冠、飛雄馬のお姉さんが入る)
声を荒げてしまった。
親に…。



だってね、還暦を過ぎた親が、老後に向かっている親が
一人でいることをのぞむって、それはそれは哀しい気持ちになるのだ。
老後は、社会と繋がりを持ちながら、趣味や料理や色んなことをエンジョイしてほしいものなのだ。
お友達と、エコな石鹸作りとかしていてほしいのだ。(理想は)
それなのに、孤独を選ぶとは…。
しかも、人に気を使うことも億劫に感じるなんて。





声を荒げたといっても、世間的には、普通音量の声だろうとは思う。
くだらない痴話喧嘩は、10分くらいのもんだったと思う。
でもしかし、親に向かって声を荒げるとは何事か…と、かなり落ち込むのである。
落ち込みすぎて、遊びに来た甥っ子の相手もろくに出来ず、自分の世界に引きこもるしか術なく
今に至る。




彼女の方はというと、今はもう、いつもと同じ。
あっけらかんと朗らかな彼女。
テレビを観て笑い、お土産に喜び、いつものように僕に話し掛ける。
いつもと同じ、安心する母親である。
何か…きれてしまった僕って、何なんだろう?しかも、人生初のキレがこんな形で来てしまった。
原因は、『はぁ~…あーあ』である。




人生初の親に向かっての爆発。
我ながらショックで、ショックになってる自分にもショックで(やわだなと)、
こんなところに綴ってる。
笑い話になれば良いなと願いつつ、何やってるんだろうな。




率直に言って
書くことでスッキリしようという魂胆で綴ってます。
今回ばっかりはね、星一徹になってしまいました。

そんなこんなの
日本のどこかの、親子のワンシーンでした。


まぁ、明後日くらいにはまた仲直りしてると思います。
いつもそうですからね。

でも、最後に一言いうと…




母親は尊敬してます。心から好きです。
愛してるって言えるくらいに。
本人に言うことはないだろうけど
















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prayer

2011-08-15 | Weblog







イマジン
ムーンライトセレナーデ
マイファニーバレンタイン
スターダスト


僕の家族が好きだった曲を選ぶ
ミスタッチはしょっちゅうだけど
指は絡んで絡んで、どうしようもないけど
フォルテッシモは弱いけど


『もっと上手に弾いてくれ』とあの人が言った
あの日よりも上手に
やわらかく
雲の上まで届くように、ありがとうをいっぱいこめて
みんな笑っていられるような
安らかな平和を願って


あの人がいた
君がいる
八月の夜に奏でる、一雫


この
ワンダフルワールド
















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if,

2011-08-09 | Weblog






戦争というもの真っただ中の時
窓辺で外の景色に耽っていた彼は、まだ若かった。
年とった彼しか知らないから
そんな写真を見ると、何ていうかその、新鮮である。
隔世遺伝の、祖父そっくりの姉に、そっくりである。



写真を見て、戦争の事想像しようとして
いまいちよく想像出来なくて
でも、戦争は怖いという印象だけはしっかりとあって、
幼い頃熱を出すといつも
なぜか、天井の辺りに戦車や兵隊さんの怖いイメージが
グルグルと歪みながら渦を巻いていた。
『戦争なんて知らないはずなのに』と思いながらうなされていた頃。
そんな日を思い出す、姉そっくりの祖父の写真。
祖父そっくりの姉って言った方が正解なのだけど。
タンスの中に、祖母の着物と一緒に入ってました。





いつか、もしも
原子爆弾というものが、落ちてしまった地に行くことがあったら
戦争をくぐり抜けてきた祖父母の思いと一緒に
戦争で散った命や思いを見つめます
平和の中に生まれて育ってきた僕の目に、その空の色
焼き付けて
焼き付けた目から、坂を上りながら
その先の平和の為の未来を見つめます


その時まで
そっと

八月の雲の向こうを想います















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何度も

2011-08-06 | Weblog







一瞬で散った命と
長く苦しんだ命と

今ある、僕たち私たちの命と
風に揺れる草花と一緒に

何度も何度も、願いたい
何度も何度も、祈りたい

また、季節が巡って
また、季節は夏となって

ヒロシマを想う日が来た
しあさってはね、ナガサキを想う


一度も行ったことのない地が66年前に流した
涙の海が、大きな空へ昇っていって

空と海の見分けがつかないくらい綺麗な
平和な光の色になることを

こんな小さな僕だけど
こんな僕の祈りなんかで申し訳ないんだけどさ

多分、ずっと
来る年も来る年も、永遠に祈りたい、呆れられちゃうくらい
苦しんだ人たちのこと、想っていたいな
忘れたくない

って、誰かが何処かで遠くで
想ってる気がするから


何度も何度も















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