小さな小さな
おきあがりこぼしを買ったのは、確か五月の晴れた日曜日
売上金は全額寄付されると書いてあった。
いつもの見慣れた景色の中でそんな文字を見ると
沢山の命を奪っていった地震と津波とがすぐ身近に感じられて、
一瞬
頭の中がプラマイゼロの隙も無く全てに触れて、何かを確かめたくなる様な
そんなものにすがりたくなる様な気持ちにもなったのも、7ヶ月前。
目の前には2012年。
先週くらいから、2012年の気配がある気もしながら
2011年の中でしげしげと、おきあがりぼしを眺めたりする。
転んでもへこたれても起きる、おきあがりこぼし。
よくみると、一つ一つ同じ顔はない、おきあがりこぼし。
一人ずつ同じ顔はない僕らと一緒。
被災地の人たちもこんな風に、起きあがって頑張っているのだろう。
そんなことを思う、おきあがりこぼし。
なんか、『おきあがりこぼしってスゴイな!』なんて思えてくる。
4日後には、また新しい365日を僕らは生きる。
見えない絆が、それぞれ縦横無尽に張り巡らされているそんな日本は
僕らそれぞれの意思により再生していく。
へこたれても起き上がる、おきあがりこぼしみたいに。
僕は君を応援する。
君は誰かを応援する
誰かは、また誰かを応援しながら
また、五月の晴れた日曜日には、そこに笑顔があるといい。
おきあがりこぼしのような
それはそれは優しいような
そんな微笑みが
*あと3日、有意義な年末を!