「ベルギー王立美術館コレクション ベルギー近代絵画のあゆみ」は今日が最終日。
ということでなんとかぎりぎりに滑り込みで行ってきました。
イジドール・ヴェルヘイデン「昼食」
テーブルについてお茶を飲む少女。
この落ち着いてる様と対照的に過剰なまでの花が気になりました。
なんでしょうね、このバランス。だからこそこうして印象に残ったのだと思います。
ギヨーム・ヴォーゲルス「雪の夜」
暮れてきたピンクがかった空の憂鬱。
雪の白、木々で分割する画面。この分断されて、かつ継続する画面が面白いなあと思いました。
ジェニー・モンティニー「冬の下校」
これ、ちょっと見たことのない感じでびっくり。
子供が描かれているのですが、どろんとした塊的な描写なのです。
こういうタッチは他のだれそれ風というのが当てはまらないように思いました。
収穫です。こういうのがうれしいのですよ。
ジェームズ・アンソール「キャベツ」
野菜たちが気持ちいいくらいに炸裂していました。
実体からはみ出す方向のランダムな筆使い!
テオフィル・ファン・レイセルベルヘ「散歩」
今回は知らない画家の名前ばかりなのですが、この充実ぶりはなんでしょう。
パープルトーンの点描ですが、ちゃんと女性の表情は明確に描かれています。
ぱっと見て、ちょっと立ち止まる。そういう力があるなあと思いました。
ジョルジュ・モレン「三月の風景」
キャンバスの塗り残しのざらつきと粗いエッヂ。
線の感じと呼応して独自の存在感を放っていました。
エミール・クラウス「ロンドン、テムズ川の実習船」
このクラウスの描いた作品が4点並んでましたが、これが一番好きですね。
色彩はあるのですが、モノトーンに近いくらいで、でもだからこそ活きてるこのシルエット。
ジャン・ヴァンデン・エコー「レモン」
レモンの黄色と背景のブルーが鮮やか。
こんなトロピカルってくらいの色彩の作品がこういう展示でお目にかかれるとは思ってもみませんでした。
ピエール・ボナール「逆行の中の裸婦」
ようやく名前の有名なひとが出てきました。
カーテンや布の表面のうねうねとしたカーブ。
背景がそういったうるささを持つことで、光をまとった裸婦の存在が際立っています。
ということで、見所が多かったのです。
最終日に駆け込んで正解でした。
というわけで会期終了です。
レモン、強烈に印象に残りました。
こういう作風ってあまり見たことがんまいように思います。3526
夜はすっかり眠くなってしまって・・・
さて、エコーという画家ははじめて知ったのですが、私もこのレモンには惹かれました。
フォーブだけども、どぎつくなく優しい色合いが気に入りました。