あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

NIJIMASS

2011-05-15 23:02:51 | あおひー写真
NIJIMASS

「滲ます」- 像が崩れて色が滲む。

ニジマスと聞けば「あれ?」と思って意味を考えてくれるであろうことを想定してのこと。「虹」のカラフルな色合いの意味ももちろん込めてある。

綴りを「MASS」にしたのは、美術の用語の「マス」or「マッス」=画面における色調、影などのまとまりのこと。これを意識して意図的にこのタイトルにしてみました。

以前は自分の撮る写真の作風を説明するのに、フォーカスをずらすことで生じる「ボケ」という言葉のみに背負わせてしまってた。

でも違う。それだけじゃ言い表せてない。

わたしの撮るぼやけた写真は極端にフォルムが崩れて被写体が何なのか判別出来ないものから、具象に近いものまで。

そうだ。

像を滲ませているのだと。

線分を超えて色が滲む。本来の画像をそのまま撮ったものとは違うものがそこに見えてくるのだ。ストレートな写真ではないものに臨もうとする理由。

わたしの撮るものはフォーカスを合わせてしまったら、何とも味気なくつまらない写真になってしまうのがほとんどだと思う。

コンパクトデジカメで撮ってはいるもののこれらの画像は居合いの如くシャッターを押した瞬間に図像として完成される。

ソフトで加工したりとかはやらないのです。後処理でいろいろといじるのも多いがそれではキリがない。

きっちりとフォーカスを合わせ、ブレのないクリアな記念写真などを撮るのがコンパクトデジカメの本来の目的。

その対極を、メーカーの意図の間逆を目指した使い方をする楽しさ。

キレイに写すならフィルムで、もしくは高価なセンサーを搭載したデジタル一眼で撮影すべきだろう。

コンパクトデジカメもなるべくキレイに撮ろうとする。

でも、どうせ敵わないのならむしろその逆を突き詰めてしまえ。

サンプラーは本物の楽器の音色を必死で真似しようとしてた。

でも、どうだろう?

実際に本物の楽器の音色を再現出来る技術が獲得されてしまうと、逆に人気の出たのは12bitのサンプラー。

ローファイであるからこそ獲得されたオリジナリティのある音質。

そのアナロジーとしてのコンパクトデジカメで作るローファイなグラフィック「NIJIMASS」。

見えない景色、いくつ見せられるかな?

平成23年5月 
  あおひー
コメント (3)
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