あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

国宝風神雷神図屏風(出光美術館)

2006-09-18 22:47:25 | アート系
国宝風神雷神図屏風展に行ってきました。

今回はなんと、宗達・光琳・抱一それぞれの描いた風神雷神図が一同に会するという展示なのです。

なんと3種揃い踏みは66年ぶりとのこと。

実はこの風神雷神図はすごく好きなモチーフ。

というのも、学生の頃に東京国立博物館でこの風神雷神図のバインダーを買ってしばらく使ってたことがあるのです。

その後、バインダー自体をあまり使わなくなったこともあり、社会人になってフリマで売ってしまって今は手元にはないのです。
(おそらく、このバインダーのは光琳のものだったと思われます)

さて、タイトルにある国宝風神雷神図屏風というのは俵屋宗達の描いたものになるのです。これは建仁寺の所蔵。

これがそもそものオリジナルになるのです。



向かって左が雷神。



向かって右が風神。

会場ではまず、この宗達の風神が最初に目に入ります。

さすがに国宝です。やはり人だかりが一番すごいのがこの宗達のところでした。

さて、続いて登場するのが光琳による風神雷神図屏風です。

尾形光琳がたまたま、宗達の屏風を発見して、ほぼそのままのサイズでコピーをして描いたのものです。

ほぼ、まんまで描くなんて、よっぽど宗達の屏風が気に入ってたのでしょう。

でも、そこは他の人間が描いたものなのでだいぶ、印象が異なります。



線がはっきりとしていて、なんとなく絵の中の神様っぽさが薄れてる気がします。



なんていうんだろう、この光琳が宗達のをもとに描いたことで対象である風神雷神がキャラ化されたって感じがするんですよね。

さらにこの光琳のを見て、同じ風に描いてみたのが酒井抱一なのです。

どちらかというと、植物をキレイに描くってイメージのあるひとなので、今回のを見てとても以外でした。

ええ、あの抱一がなんでこんなふうに!ってのが正直な感想です。



もうここまで来ると表情が別ものです。なんか、いやらしい感じになってしまっています。



この風神を見た時に感じたのは、アメコミに出てくるキャラクターだなあとしか思えませんでした。

なんか、この風神は特に印象が異なるんですよね。

頭の大きさと肩のバランス、それに顔のデザインが違ってしまってるのでそう見えるんだと思います。

ちなみに、抱一は光琳のがオリジナルだと思ってたみたいで、宗達のオリジナルを知らなかったらしいとのこと。

であればすごく合点はいきますよね。

結局、今回の展示でそれぞれの差異を確認したくって、それぞれの絵の間を10往復くらいしてしまいました。

3つの屏風の展示なのに、こんなに鑑賞に時間がかかるとは正直、意外でした。

なお、カタログが販売されてて、なかなかの出来だったので買ってしまいました。



というのは、展示でも説明がなされてた、宗達と光琳のを重ねてどうなるかといったビジュアルと透明のフィルム印刷で比較して見せるなんて手の混んだことをやってるのです。

これで1500円。しかも、今回同時に開催されていた「琳派芸術の継承と想像」のカタログもついてくるのでお買い得なのです。
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だらだらとしてきました

2006-09-18 21:06:00 | 日々のこと
昨日今日とだらだらと過ごしてきました。

以前にも書いたことのある、箱根に行ってきました。

前はけっこう、写真とか撮ってたのですが今回はとにかくだらだらしようと思ってたのであまり撮ってないのです。

いや~、気持ちよかった。

魂の洗濯です。

酒>温泉>睡眠。

これの繰り返し。

水分を入れて出して、休む。

ただ、それだけを延々と繰り返す。

睡眠がこんなに気持ちいいものだったんだなあと久々に実感です。

けっこう長い時間寝てたのに、まだまだ眠れてしまう。

でも、これ以上寝てしまうと今晩眠れなくなってしまいそうだったので、いまは我慢しているところ。

今日がお休みだったから、明日から4日がんばればいいので、いつもよりほんの少しは気持ちが楽なのです。

うまくリフレッシュ出来てよかった~。

温泉につかって、ふと思ったこと。

足を延ばして入れる湯船に浸かりたいなあと。

ユニットバスでは体を伸ばしてってのは無理なんですよね。

せめて、たまには銭湯にでも行ってみようかな。
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池田学 展 「景色」(ミヅマ・アクション)

2006-09-18 11:28:49 | アート系
池田学 展 「景色」に行ってきました。

実は天明屋尚さんの個展を見に行って、ついでに見たのですがこっちのほうがツボにはまってしまいました。

ミヅマ・アクションというのはミヅマアートギャラリーのビルの5階にあるのです。

2階のミヅマアートギャラリーでさえ、そんなに足を運んでなかったので本当に未知の領域なのです。

しかも、この池田さんに対する予備知識たるや一切なし。

ビルの入口にあったビジュアルと同じポストカードを2階で見るも、細かい絵だなあという程度の印象だったのです。

さて、5階のミヅマ・アクションに入ってみました。

おおー。

入ってすぐの右手にいきなり大きなサイズの絵に目を奪われました。

でかいサイズなのに、ものすごく細かい線で描かれてるのです。

これはやはりカタログや書籍では伝わらないのです。

描かれているのはラピュタにでてくる空に浮かぶ島の中に自然も人工物も人もなんもかも入れ混んだ世界。

細部は雑然としたイメージなのですが、全体で見たときにその筆致からくる美しさが出ているような作品でした。

他にもサイズの小さい10センチ角描かれた侍の絵もよかったのです。

さて、今回のメインが一番奥に展示されてました。

「興亡史」なるタイトルで、巨大な城と桜の木の世界に真っ白く描かれた無数の侍が至るところで合戦を繰り広げているのです。

かなり、頑張ってじっくりと鑑賞したのですがいくら時間があっても足りないのです。

ほかのお客さんが思わず、「すんげえ」と言ってたのも納得です。

とにかく、すごいの見ちゃったなという感想が一番当を得てるように思います。

新しい視点に出会えて、かなり満足でした。

コメント (4)
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