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詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

封鎖

2005年04月18日 | 個室より
わたしは引き篭もった
別室に
どうしても
その賑々しい浮かれ騒ぎの
平和の喜びの
営みの一時の共同の行為の部屋に
入っていくことができなかった

わたしは閉ざした
自ら
すでに開いているその扉を
どうしても
世間の蠢くその異次元のドアを
くぐることができなかった

わたしは
背いた
その大好きな人に
何も言えない
ただ
首を横に振る以外。


眠剤

2005年04月17日 | 個室より

座っているのもままならない
だるさと
慢性の微熱

眠剤二倍飲んで寝る
またすぐに眼、醒めちゃうかもしれないけど

お供のビールも飲む
醒めたら
また眠剤

朝まで普通に寝たいだけ
切ない
夢。


「わたし」

2005年04月17日 | 個室より

薬増えました
抗生物質と
咳止めと
痰と

レントゲン撮りました
この小さい影は肺炎ではないと思います

ちょっと左の音が気になる

だるさと微熱の原因は
おそらく高熱が続いたために
その影響でしょう

「はい」

決して無理をしないでください
ひどくなったりしたらすぐに来るように
薬が終わっても変化がなければ
来るように

「はい」

そうですか
わかりました

でも
木曜日はもう行かない
Y先生じゃなきゃ何も言えない

「わたし」
だから。


ブルーのガラス

2005年04月17日 | 個室より
壁もテーブルも椅子も本も本棚も
床も天井も壁に飾った絵もパソコンも

何もかも透き通ったブルーのガラスの部屋で
透き通ったブルーのガラスのベッドに

横たわって
眠っていたいです

突き通った白い幽体になって
眼が覚めないことを願いつつ。


引き裂く

2005年04月17日 | 個室より
そろそろ
引き裂く準備が必要?

突然それを見せられるよりは
いいでしょう

わたしはどうなってしまうのかな
少なくとも人の前では
普通を装おっていなきゃね

わたしなんか
消えてしまえばいいのに


不変

2005年04月17日 | 個室より
それが罪なら
わたしは厭わない

それが悪なら
悪になる

それが終末になっても
決裂しても

二度と
再生しなくても

わたしが
壊れようが死のうが

わたしは
変わらない。


ボタン

2005年04月17日 | 個室より
そこにそれがないから
わたしはいられるんだよ

そこにそれがないから
今わたしはいるんだよ

そこにそれがないから
わたしはわたしを保とうとして

わたしはわたしを維持するために
すべてを殺して

すべてを踏み躙って
すべての罪を引き受けて

いつでも自分を消去する覚悟をして
いつでもこの指は

ボタンに触れている
いつでも押せるように。



甘いよ。

2005年04月17日 | 個室より
甘いよD
男のことは知らない
わたしは男じゃないから

女はね
想いを全てにすることが
容易くできるの

全てってことは
生きることもできるし
死ぬこともできるってこと

きっかけひとつ
タイミングひとつで
カクっとね。



ただのつぶやき

2005年04月17日 | 個室より

微熱がとれない
気管支がおさまらない
だるい
しんどい
何もしたくない
何処も行きたくない
一日寝てたい

病院行かなきゃ
あっちにも行かなきゃ
シャワー浴びなきゃ
服、着なきゃ
髪、整えて
バッグの中身は・・

子供みたいにひょいと抱っこして
わたしを運んで

かみさまあぁ

こんなときばっかの
空へのつぶやき

ただの
つぶやきですから


心音

2005年04月10日 | 個室より
子供のように驚いて
子供のように無茶して
子供のように熱出して

オモチャのように壊れて
泡のように漂って

あなたの心音に触れたら
赤ん坊のように安堵して

大人のわたしに戻りました。



踊る君 7

2005年04月09日 | 個室より
踊る君を見続けている僕の
想いの軌跡を辿ってみたよ

ごめんね僕は
体を酷使して一心に踊り続けなければならない君に
想いを頼り過ぎていたね

君はただ黙って
執拗な僕のつたない想いを
変わることのない涼やかな瞳で踊りながらも
決して拒絶しないんだ・・

僕は
僕に出来る限りのことをしなければ
君に
会わす顔もないよ

踊り続ける君・・
僕は

歌うよ
一生懸命・・