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詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

ハンティング

2004年10月19日 | 90.1.8~95.7.17
ドクターに向かえない心は
うつろい
移動して
他へと向かう

足のない心になって何回か外へ出て
現実を超え
自分を抜け
家を忘れ
遊惰は一瞬にしてわたしを冒す

浮遊するように車は滑り
知らない人の顔を見て
山の緑に見えない幕が張る

遊惰な分子は増殖し
ポーカーフェイスは水を得て
わたしの奥を見抜ける者は一人もいない

危うさは一触即発
分子は常に蜜に飛び交い
微量の刺激で何があっても不思議ではない

わたしの一部が
狙っている

94.10.10


wait

2004年10月19日 | 90.1.8~95.7.17
あなたは多分そのプライベートで
わたしのことなんかは何も考えてはいない
知ったこんじゃない

7月の終りから密かに
わたしはあなたの電話を待っている
あなたがそう言うのだから
わたしは待っている
今は10月
あなたはあなた
時期はひと月前に過ぎている
わたしのことなんかは知ったこんじゃない

お元気ですか仕事は
忙しいですか

忘れてしまったんでしょうそう思いつつも
わたしは待っている
いったいいつまで待つのだろうとっくに忘れている人の電話なのに
このままいつまで待ってどこへ行くのかしら
わたし
行くあてなんて何にも無いのに
ただこの世の時間は確実に流れて
普通に歩けないわたしはいつも一番うしろをせっぱつまって
ぜいぜいしながら引っ張られて
どんなに叫んでも朝が来て
次の日にも朝が来て
いったいいつになったら終わるのかしらと思いながら
息苦しい胸を押さえて
もぐらのようにここにいる

たとえば今わたしが死んでも
あなたはわたしのことなんかは何も考えていない
知ったこんじゃない
今頃はいつものように眠っているのでしょう
わたしが死んだらめんどうくさいのがひとつ終わって
ほっとするかもね

たとえば今わたしが死んだら
あなたの頭の中のわたしの記憶は
いつまで色のついたまま残るのかしら

P.S
わたしのファイル
捨てないでね

94.10.3 am3:25


逆行の夢

2004年10月17日 | 90.1.8~95.7.17
あの空間の夢を見る
何度も何度も見る
わたしはあそこへと帰りたいのだ
無意識は焦がれている
窓を開けると多量の風が入ってきて
遠くの木が大きく
葉は風に流れ
美しい人の髪のように
揺れていた

気持ちは今のまま
わたしはあの空間に入る
見覚えのある郷愁の情景を一つ一つ確かめながら
中へと入ってゆく
奥へ行くと
そこには置き忘れてきたわたしの分身が
たくさんうずまっている
一つ一つにこの上もない愛着を感じ
(これ わたしの!)
(これもこれもみんなわたしの!)
わたしは本当はそこから離れたくない
そこを出たくない
今いる場所には戻らずに
ずっとそこで暮らしていたい
息を呑む思いでそれらに対面し
抱きしめたい思いでそれらを眺める
わたしは本当は
どこへも行きたくない
時間の止まったそこで
下界から切り離されたその空気の中で
所狭しと置かれた
わたしの執着の愛すべき物たちに囲まれて今度はわたしが埋もれて
そこに住み着く幽霊になって
安堵の笑顔で
それらと戯れていたい
どこにも行きたくない
誰にも会いたくない

でも現実が
わたしを呼ぶ
この世の圧力に引っ張られる
わたしは
どうしても長い時間思いのままにそこに居ることが出来ずに
(帰らなきゃ)

胸の潰れる思いでもう一度それらを見る
心が二つに切り離される
そこにあるわたしの物は
何一つ持っていくことが出来ない
みんなわたしの物なのに 
どんな小さな物も何一つ外へは運べない
今の暮らしや
この世のものとは
あまりに時間が違い過ぎる
みんなわたしの物なのにあんなにたくさんあるのに
わたしには許しがない
だから持ち出すことは出来ない
持ち出したらわたしは死ぬのかもしれない
それでもいいなと思うけど

その空間に原点のわたしがいる
(ここにあったのか!)
(ならいつでもこれたのに)
実態は
無い

この世に呼び戻されて眠りから覚めると
わたしは淋しい
あの空間に帰りたい自分の空虚をさらにかみ締め
途方もなく確認するばかり

わたしはどこへもいきたくない
わたしは何にもなりたくない

94.10.3 am2:20



死を眺める自らの幽閉

2004年10月17日 | 90.1.8~95.7.17
こんな海じゃ死ねない
じゃあどの海ならあなたは死ぬの
わたしはいったいいつ死ぬの
どのみちそのうち死ぬけどね

活きていけない生のかったるさ
あなた方はどうか知らないけど
わたしは感じている
自分に戻る一人の時
それはそれは死にたくなる程の
心の疲労
倦怠感

「生への欲望が強いから」
知っているそんなこと

全てを鎖は縛る
幼児の思いのまま
鎖は縛る
わたしは
出られない
幼児の思いの
その上のまま

94.9.19


嫌悪

2004年10月15日 | 90.1.8~95.7.17
ただ見ているだけで何もする気になれない
とりこんでまだたたんでいない数日分の衣類の山
脱水が終わってから洗濯機の中に何時間も入ったままの洗濯物
流しに置きっ放しの汚れた皿の数々
旅行から帰って其処に置いたきりの旅行カバン
ふと置いていつしか何十日分重なって高くなる一方の目障りな新聞紙の積み重ね
夏の盛りの海水浴帰り取りあえず置いたままの浮き輪の入ったビニール袋
ちょっとおいたままのわたしの服
あとでしまうはずだったテレビの前のビデオカメラ
リビングで寝るために持ってきたわたしの枕肌がけ
なんとなく置いたままのカセットデッキ
たたんでソファの上に置いて何日もたんすに入れてない衣類のこんもり
ローラーを転がすだけ
何日何週間掃除機を使ってないだろう
この前ふとんを干したのはいつだったろう
流しや風呂場のマットを洗ったのは
いつのことだったか
忘れた
テーブルの下に一寸よけるように置いていつしかそこが定位置になってしまった小物のいくつか
まだまだきりがない
冬物も夏物もゴチャ混ぜに入れてあるわたしのタンスの中
鉢の土を変えなきゃと思ってから思いながらも何もしないで一年半
読んだあと置きっぱなしで邪魔な本の数々
毎日意識している
溜まった仕事の上の空気の澱み
毎日わたしはここにいる
ほとんど外に出ることなく家にいる
夫も子供もいない昼
ただぐったり
している
やることはたくさんある
毎日毎日それを見て気にして苦にして
それでもやはり
何もする気にはなれない
あと一秒たりとも猶予がない否猶予は過ぎているというギリギリのところで
切羽詰って食事の支度をする滝のような汗
その繰り返し
感情もギリギリになって
ルーズな生活の中の
切れ切れの心
それでも何もする気にはなれない
何もしたくないのだからどうしても
最低限食事の支度と選択だけで
すでにわたしは疲労困憊
肉体は使ってない分疲労も激しく
心はとっくに深く沈み込んで浮かばない
生きることそものもに白旗振りたいのにとっくの昔から
なのにわたしは食べ物を作る
家族に
猫にはエサをやり
植物には水をやる
生を捨てたい自身の口へは
次から次へと食べ物を詰め込み
これでもかと詰め入れ夜も昼も夜中もなく食べ過ぎて
気が付くと食べていて食べずにはいられなくて
満腹で苦しくてもとりつかれたように食べて
こんなに太った
体も心もどんどん疲労を重ねていって動きようもなく固まって
そのうち脳まで駄目になるかもしれないと思いながらも
何もする気にはなれない相変わらず
もう何年も
生活のことなど何もしたくない
十年か二十年か子供の頃からか
何もする気にはなれない
わたしにとってはだが
どうでもいい
どちらでもいい
人間って生きものは何故こうも時間が来ると食べ物を要求するのか
わたしにはうるさい限りだ満腹であっても空腹であってもどちらでも問題ないわたしにとって
全く人間はうるさい
満腹でありながら自分を見失ってむさぼり食らうその虚しさを経験してみればいい
その時見える大きな大きな心の穴を見せてやりたい
ともかくも
わたしはやる気がない

こんなものを書いている場合じゃない
もう時間はとっくに過ぎている
腰は上がらない
したくない
何もしたくない
本当は
何もしたくないのに
どれだけ埃が積もろうと
どれだけ衣類が溜まろうと
どれだけお腹が空こうと
どれだけ部屋が散らかろうと
どうでもいい
気の済むまで
ベッドの中シーツに抱かれ
寝ていたい
ただそうして
抱かれていたい
何んにもせずに

94.9.12




山から降りた

2004年10月15日 | 90.1.8~95.7.17
疾走するハエのように
山の道路を走った
ブンブン言わせて風切ってライト見開かせて走った
湖を少し見た少年達が少しいた
また走った
心無く音楽も無くそれでも突風のように走り抜けた
真夜中の終焉と朝の子供と始まってしまった昼間の明るすぎる陽の囲みと
空の多彩な色を見た
月は在るべき処におさまっていてまずまず
星は思いも考えも感情も何もなく全てを含んで
安定した微笑みでわたしは心でニコッとした
森を抜け草原を抜け森を抜けまた森を抜けて
視界の隅で沢を感じコンクリートを感じ屋根を瞬時後にして走った
山は広く
森は深く
道路はくねくねとSの連続で限りが無いかのように思えた
上の方でわたしはおしっこをした
人がいないと外でもお尻丸出しに出来る
空気は冷たく風は強く心地良く
日本の上はまだ起ききっていない
流れるおしっこを避けようとして足がズルッと滑った
トイレでしても山でしてもおしっこはおしっこで触る気にはなれない
用を足している時の視界の全てが土と緑と空っていうのは
自分のことを人間として強く意識する不思議さ
わたしはわたしを守ろうとする
自分が犬ではないことを実感した
別の場所で下を見た
周りを山に囲まれた空間にまぎれもなく真っ白な雲が厚く溜っていた
山程大きな茶碗に綿を敷き詰めたみたいに
動くでもなく動かないでもなくすぐにでも動き出しそうに溜まっていた
あの下は
あの有名な名の湖だろうか
ホテルがあって別荘があって家があってレストランがあって
まだ
人間界は起ききってはいない
あんなに沢山雲が溜まっている所を駆け抜けて
鳥は何を感じるだろう
わたしは鳥になってあの雲の中を飛びたいと思った
死ぬ時はああいう雲の中に思いっきり落っこちてみるのもいいと思ったが
下の人達と関わりになるから止めよう
場所が変わると雲は大きな川のようだった
高い所の雲の面から
低い所の雲の面へと
川のようにその途中の大きな滝のように流れていた
落ちていた
わたしなんかはおよびじゃない
あんなに美しい雲の力を目の当たりにしたら
わたしなんかはおよびじゃない
雲は雲であって
山は山であって
星は星であって
鳥は鳥であって
どうしようもなくわたしは下界へ降りた
そこにはシタタカに家々の数々が眠っていた
そこの道路は山の匂いがしない
人の匂いがする
そこの朝は森の朝山の朝じゃない
生活の朝
山の中でシートに体を預けきっていた心安さは
この世の緊迫に硬くなる
それでもわたしは家へと向かった
延々と続くこの世の続きをする為に
世間の尾根の連なる真っ只中の家へと向かった
変わらない重すぎる心を引きずりながら
家へと向かった
他には
どうすることも出来ずに
ね。

94.8.31 am5:15



所在がない

2004年10月15日 | 90.1.8~95.7.17
所在がない
することはある
やる気はない
したくない
やらない
所在がない
わたしの寝る場所
何所
どこでもいい
どこでもよくない
寝具で寝たい
できない
寝具のやわらかさに抱かれたい
できない
やわらかさが恋しい
柔らかなふとん
ふかふかなベッド
またこの時がきた
どこに寝よう
カーペット
他にない
どうしょもない
ここしかない
所在がない
動かない


94.8.28 am3:46


緑の息

2004年10月12日 | 90.1.8~95.7.17
山は息
木々は息
葉の一枚一枚は息
その緑は息の色
なんてさわやかな息
新鮮な息
心が平らになる息
心がたいらになる
そこにあるのは愛
だって地球に山があるのは愛の証し
そして川があって海があって
空があって雲があって雨があって山があって
人がいられる
山がないとみんな死んじゃうよ
水も空気も愛の恵み
山は言葉は発しない
言葉のいらない愛の通いあいがそこにはある
人々の中で和しない心を
山はいとも容易くしなやかに掬いとる
掬いとられた心は
木々の風の音
緑の重なる陽の色
山の息吹の中に溶けて同化する
一瞬意識が
サアッと鮮やかクリアに浄化され
生きている自分の姿に出会う
感じるのは愛
山は人ではないから言葉はいらない
山は人ではないから
病いの心を持て余すこともなく
何の苦しみも其処では退いてゆく
静寂とざわめきと
無言と対話の中で
心は山の命の息を吸い
感情は限りなく緑に焦がれる
わたしは山になりたいけど
なれない
生きている自分の姿は山を離れるにつれ遠くにぼやけて
すぐさま人間界は視界いっぱいにどうすることも出来ない歴然とした現実の顔を肥大して
わたしの体をぐるりと満たして広がってゆく
わたしは何所か知らない異次元の世界に足を踏み込んでしまった気持ち
そしてそこで暮らしてゆく
目の前にある遥か遠い山の空気に決別して
緑の息に心を残して

94.8.25 am6:00


不可知

2004年10月12日 | 90.1.8~95.7.17
たとえば肺炎の人は
肺炎ですって誰かに伝えてもらえばそれでいい
風邪の人は
咳や熱や鼻水や
声が変わって通じる
怪我の人は包帯巻いてるだけでみんな納得するし
誰かに伝えてもらって全てが了解
過敏性大腸炎なんてあてにはならない
自律神経失調症ほどあてにならないものはないし
じゃあ不安神経症はどうなの
不安神経症の名で人々は
何を思うの
何をイメージするの
どう、反応するの
不安神経症の診断書は出してもらえるの
不安神経症のことなんて誰も知らないよ
きっと勝手なこと言いまくって
何の知識も経験も無い人達が
愚かさの上に延延と愚かさの上積みしていって
聞く耳持たない。
不安神経症の人は
ただでさえ不安神経症のところへもってきて
あと何をどれだけ耐えればいいって言うの
死んじゃった人はいいよね
この世の呪縛無いわけだから
活きてる人は尚いいよね
生を活かしてるってこと
じゃ不安神経症の人は?
一見普通と同じ
言葉を交わしたぐらいじゃ解からない
確かに日常の暮らしの中に存在している
世間という道路も歩いている
でも違う
確実に普通の人とは異なる不安神経症の人は
どうしたらいいの
ドクターにしか解かってもらえないその症状の人は
どうやって伝えたらいいの
どう納得してもらえばいいの
教えてよ
医者でしょ

人々とかかわっていくとね
死にたくなるの

94.8.25 am5:30


心が出すもの

2004年10月12日 | 90.1.8~95.7.17
下痢することはわたしの情緒の表れ
だってドクターが言ってたもの
過敏性大腸炎だって
突き刺さる胸の発作も
呼吸困難な心臓の発作も
パニックな不安発作も
手のしびれも
足のツッパリも
皮膚が赤くなるのも
みんなわたしの情緒の表れ
心に鍵がかかっているから
心はいつも何にも言わない
心が言わない分
体は訴える
感情はどれ程閉じ込めても
脳は反応する
脳の中はきっと大変なんだ
わたしがわたしとして何一つ処理してやらないから
わたしはわたしに何も手をかけてやらないから
わたしはわたしに少しの愛情も示すことが出来ないから
脳は動く
体は連動する
何年経っても
心の鍵は開けられない
肥えた肉の塊は
心が出した油汗

94.8.25 am4:00


通過

2004年10月09日 | 90.1.8~95.7.17
ただ待っている
一ヶ月が過ぎるのを
進めない心をもてあまし
カムフラージュの中の胸を押さえるような日常を繰り返しながら
何も望まない現実の自分には
何もかも諦めてフタをする
誰にも気付かれぬように
非現実の架空の幻影をただ夢想して
そのナンセンスは充分に知りながら
もう一つの幻の部屋にしか住むことができない
ただ待っている
一ヶ月が過ぎるのを
その分の時間が経過するのを
内容はその質は全く無視をして
ただ量的経過を
待っている
じっと
現実からの逃避と
足のない幻影の中
ただ待っている
じっと

93.3.23 pm5:19


洗濯機

2004年10月09日 | 90.1.8~95.7.17
洗濯機を回す
この全く以って人びとの目にも留まらない何でもない行為は
病めるわたしの苦悩の典型だ
わたしは一日のうちの何れかの過程で
およそ毎日そこへ立つ
スイッチを押し
水は溜まり
洗剤を入れる
その当たり前過ぎる決まりきった分かりきった単純な仕事へ心を向けるたみに
朝から何時間自らのテンションを高め
何時間TVに逃げ
何本タバコを吸い
どれくらい現実と幻想の狭間を彷徨い
心を整理し立ち上がらせて
最終の決意へと向かわなければならないことか
洗濯機とわたしは敵対関係にあり
今わたしは彼の重圧に負けたまま
あの一台のあまりにも生活に溶け込んで決して消滅するなど有り得ない
小憎らしくも見上げた日常の道具に
わたしは今まで何回威圧されプレッシャーを受け胸を潰され心臓を鷲掴みにされ踏みしだかれてきたことだろう
あれと友好を深めることなどわたしには考えられない
だからといってあれから逃れることもまたこの生活からは決して有り得ない
あれからの強迫を逃れ隠れして一日を過ごすことはザラだ
だが次の日には倍の返報が待っている
女でありながら主婦に成り得ないわたしの一生はこれからも
毎日あれへと意識を引っ張られ感情が圧迫されることが続いてゆく
am10:12.今日もいずれあれの前へ立つことになる
そしてスイッチを押し
水は溜まり
洗剤を入れる
なんという重い石だ
なんという果てしのない圧迫だ
長く続く
どうしようもなく長く続く
何万回の辛苦だろうか

94.3.16


安心して

2004年10月09日 | 90.1.8~95.7.17

もうanataに電話したいけどどうしようかなんてことで悩んだりしない
anataに電話したい気持ちは一瞬のうちに押し潰しているから
安心して
anataには迷惑かけない
わたしに対して怖がる必要は何もない
楽でしょう
勝手に突き進んで勝手に終りにして
ノートにいくらいろんなこと書いたって面と向かっては何も言わない
だって言えないし
だからanataが現実的に傷を覆うことはない
安心して
わたしは何もしないから
何も言わないし
自分の感情押し殺す術は充分に身についている
サガかな
出てくる感情はしかたないよでも安心して
ノラ猫の皮膚を走り回っている小さな蚤をプチプチ潰すように
出てくるものはどんどん潰しているから
モグラ叩き
わたし精神的にanataに寄生しているノミみたいね
決して共生なんて出来ないのに
形のない世界で勝手にanataに寄生している
寄生虫
でも安心してこの世のものでは無い虫だから
anataの目には見えないし感じられないし解らないものだから
それはわたしの心の中にしか生存し得ない虫だから
わたしの幽閉の虫
安心して
何もない何にもしない何にも
無い

94.3.15


早く

2004年10月09日 | 90.1.8~95.7.17
Drどこにいるの早く見つけてよわたしを見てよ捕まえてよ
わたしが消えてしまいそうだから
もう無くなってしまうよ
何もなくなってしまうよ
ただ深淵な縁に吸い取られていくだけ
落下
下へ落ちて行く深くて黒い大きな穴には
落ちる速度が速すぎて何も触れない掴めない
何もひっかかりがない
Drどうしてそんなにいじわるなの
そんなに冷たくしないでよ
遠くへ行ってしまわないでよ
早く来てわたしのところまで降りてきて
自分から何かをするなんて震えてそんなことできない
Dr本当はわたしのこと嫌いよね
嫌いなのよね
わたしのことを全て愛する人なんて一人もいない
それは知ってる
充分知ってるわかってる
嫌われるようにしかわたしにはできないみたいだから
それしかないのよ自分を続けさせてゆく方法が
でもDrはDrだから言ってもいいでしょう
Drはどうやって生きてるの
わたしにも行き方教えてよ教師になってよ
生徒になるから

94.3.15


虚ろの部屋

2004年10月04日 | 90.1.8~95.7.17
どしようもない虚ろはすぐにわたしの手首を掴んでわたしも頷く
わたしが腰を下ろす場所はやっぱりそこしかないどうしようもない虚ろの椅子
夕べ体を交差させたけど今日はもう済んだこととして過去に消えて
心はやっぱり虚ろな椅子に戻る
子供と出かけて母と三人そこそこ楽しく笑って過ごしてきたけど
我が家へ開くドアは戒厳の緊張の重い石の扉
開けると直ぐに
わたしは空間に浮かぶとぐろを巻いた歪んだ曲線の虚ろの粒子にすぐさま出迎えられて
リビングまでの短い廊下を歩きリビングへの入り口を通過すると
そこにはもうわたしの心を開く要素は何もなく閉じる
虚ろの粒子は風のようにやってきて水のようにわたしの体に速やかに浸透してゆく
やはりわたしの居場所はそこしかない
どうしようもない虚ろの椅子へ座るしか他にしようがない
もうわたしはここにいる
どうしようもない虚ろの部屋に
カノヒトの住んで居る世界とは決して触れることなく溶け合うことなく
同時進行の異次元のわたしの部屋が
一枚の写真にだぶるようにして浮き上がっている非一致
かげろうのようにそれは存在する誰にも見えることなく幽霊の部屋
そこから離れることを心みるとすぐさま嵐に叩きつけられる
冷たい激風に心臓まで冷たくなって気が付くとわたしの足の下は
直角に切り立った断崖絶壁の際
声にならない悲鳴を飲み込む行為はあまりに精神衛生上辛すぎるので
わたしは出来る限りここから出たくない
虚ろの粒子を沢山身に付けたまま椅子ごと部屋ごと移動する、心も
そんなの誰にも解かりっこない誰も気が付かない見抜けない
だからわたしはポーカーフェイスの上に更にカムフラージュの面を付けて
面に開いてる小さなふたつの穴から世界を覗くカノヒトに対面する
するとカノヒトは大喜び
わたしはしらけるがそれもポーカーフェイスとカムフラージュの面で隠す
虚ろが非常に激しく肥大し耐えられなくなって面を取ってしまうと
何一つ洞察力の無いカノヒトは苦しみのどん底に突き落とされたような苦渋の顔をしてあてつけがましい大袈裟な仕草で自分を哀れむまるで性的ナルシズムのような気色悪さでわたしはそれを見る度ぞっとして心臓が振るえ上がる
わたしの根本が帰るところなどこの世の何所にも無い
もちろん我が家の何所にも無い
仕方ないからどうしても虚ろの部屋を出現させるしかなく其処に座る
幽霊の部屋
いつしか自分の心さえ幽霊になってしまう気がする
誰も見ることの出来ない入ることも出来ないこの心霊写真のような
虚ろの部屋がわたしの居ることの出来る場所の全て
わたしは何も言わず何も求めず何も聞かず座り続ける
今日もそうしていた今までもそうだったおそらくこれからもそれは続く
延延と
永久に、になっても全然おかしくない
時間は流れるだけだから

94.3.14