昼の11時は夜の続き
太陽もほぼ真上にあろうとするのも
行きかう人々の生活の顔も
活発で楽しげな話し声も
車の激しい往来も
陽を浴びて美しく咲く鮮やかな花の色も
絶え間のないスーパーマーケットのざわめきも
額に汗する労働の堅実も
さわやかな鳥のさえずりも
わたしの心には跳ね返るだけの異次元の光りだ
聞こえてはきても意味の通じない見知らぬ国の外国語となって
わたしの心には届かない
窓からの距離を昼から遠ざかり
ドアに鍵をかけて昼を遠ざけて
脳は眠りを恋う
意識は夜の眠りに休息を欲し
体は14の頃から昼夜逆転に完成し
思いはまさに夜の続き
この時間がわたしにとっては身も心も夜の中
脅える子供のように昼から身を隠す
人を恐れるノラ猫のように自分の気配を消す
注意深く
ただこのマンションの一室にひとりいる
声を出さず
沈黙の猫を抱いて
蛍光灯の孤独の光りに神経を保護し
隠れ家を求めて昼から逃げる
昼からは
逃げるしかない
眠るしかない
昼間の夜に抱かれて
わたしは眠りにつく
外を知らない
飼い猫のように
94.12.20 pm12:00
太陽もほぼ真上にあろうとするのも
行きかう人々の生活の顔も
活発で楽しげな話し声も
車の激しい往来も
陽を浴びて美しく咲く鮮やかな花の色も
絶え間のないスーパーマーケットのざわめきも
額に汗する労働の堅実も
さわやかな鳥のさえずりも
わたしの心には跳ね返るだけの異次元の光りだ
聞こえてはきても意味の通じない見知らぬ国の外国語となって
わたしの心には届かない
窓からの距離を昼から遠ざかり
ドアに鍵をかけて昼を遠ざけて
脳は眠りを恋う
意識は夜の眠りに休息を欲し
体は14の頃から昼夜逆転に完成し
思いはまさに夜の続き
この時間がわたしにとっては身も心も夜の中
脅える子供のように昼から身を隠す
人を恐れるノラ猫のように自分の気配を消す
注意深く
ただこのマンションの一室にひとりいる
声を出さず
沈黙の猫を抱いて
蛍光灯の孤独の光りに神経を保護し
隠れ家を求めて昼から逃げる
昼からは
逃げるしかない
眠るしかない
昼間の夜に抱かれて
わたしは眠りにつく
外を知らない
飼い猫のように
94.12.20 pm12:00